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世界視点で読む 企業戦略とアート

"私が身をもって感じたのは、日本にはアートを『ビジネス』『事業』にする発想自体が決定的に欠けているということです。さらには、根拠となる事例やデータといった情報も、ほとんど海外のものしかありませんでした"2023年発刊の本書は、アートを日本に普及すべく活動する著者による具体案。

個人的に、メタバース芸大を発起人としてスタートさせる事もあり、現状の確認と知識のブラッシュアップを目的に本書を手にとりました。

さて、そんな本書は23年3月、MAGUS退社とともに、武蔵野美術大学客員教授を辞し、アートの事業化を目指すビジネスパーソンが交流し、世界とつながる場を作る事業に専念している著者が【アートに関して世界から『し周回遅れ』である日本】において、アートを事業にする『メリットはどこにあるのか『ビジネスに活かして成功するには『何を知っておくべきか』について。『世界におけるアートのある日常』『世界の企業にとってのアートとビジネス』『日本のアートマーケット』『企業が変え始めた、日本におけるアートの価値』と4章までで、主に【ビジネスパーソン向けに現状を説明】した上で『全ての原点、教育』『日本におけるアートと地方の関係』『アートのある素敵な日本』と7章までで【国内アート事情の問題提起と解決策を提案している】わけですが。

日本のアートの現場ではまだまだ少ない【ビジネスパーソンとしての感覚を持ったまま越境している】一人として、著者の感じているアートへの可能性、一方での閉鎖的なアート業界への問題意識には共感しかなかった。

また、その上で私の場合は。選択としてビジネスとしてのアートの裾野を広がることより、本書でも指摘している【アートにおくる最大のハードルは『教育』】と、芸術教育にゼロからメタバース空間で挑戦することにしたのですが。道は違えど同じ感覚をもって活動されている著者のような方がいることを本書で知れてよかったです。

アート事業に関心がある、担当することになったビジネスパーソンはもちろん、難解であったりスピリチュアルではなく「理屈と数字と事例で」現代アートの現状を知りたい方にもオススメ。

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