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熱帯建築家 ジェフリー・バウの冒険

"アマンは世界のホテルのあり方を変えたし、建築という制度そのものが、アマンによって笑い飛ばされている(中略)それらすべての動きのきっかけを作ったのが、バウァという外側の人、庭の中の孤独な人であった"2015年発刊、本書は"熱帯建築家"ジェフリー・バウァの日本初のガイドブック。

個人的にはメタバースでワールド制作を行う中、ヒントを求めて手に取りました。

さて、そんな本書はスリランカを代表する建築家"庭の時代の到来を決定的にした"トロピカル・モダニズムの第一人者、ジェフリー・バウァについて、冒頭で「和(日本)」をイメージしたデザインで知られる隈研吾が文章を寄せた以降は旅行随筆家、ノンフィクション作家の山口由美が"バウ建築の歩き方"と、その魅力をコラムを挟みながら、また写真も豊富に紹介してくれているわけですが。

まず、隈研吾の"ルネサンスという『建築の時代』のあとにフランスで『庭が時代の中心になった』"というテキストも美術史好きとして面白かったが、本書の大半を執筆した山口由美の溢れるバウァ讃歌も旅に誘われる感があって、とても良かった。

また、海などの借景と水面が一体化して見えるプール『インフィニティプール』の発案がバウァだと知ったり、アマンリゾート創業者との関係、さらには戦後日本の恩人、ジャヤワルダナ大統領のことも知らなかったので、こちらも非常に勉強になりました。

バウァ、アマンリゾートファンはもちろん、アジア建築好きな方にもオススメ。

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