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今夜、笑いの数を数えましょう

"その行為それ自体が、人生の厳しい現実を和らげる尊い行いである以上、私たちはそれをやめることが出来ない。まだまだ笑いの数を数えましょう。それがどこであれ、笑いをともないながら"2019年発刊の本書は著者が気になる人物たちと『笑いの種類について』語り尽くした良書。

個人的には、お笑いについて全く知識はないのですが。著者が割と好きなので手にとりました。

さて、そんな本書はヒップホッパー、ラッパー、タレント、小説家、作詞家、俳優、ベランダーとして幅広く活動するマルチクリエイターである著者が、50代後半となって【死ぬ前に一度は気になる人物と『笑い』の種類について話しあってみたい】と、下北沢B&Bで公開対談、雑誌連載してきたものをまとめたもので。著者が"師匠"と仰ぐ『きたろう』他『宮沢章夫』『枡野浩一』『バカリズム』『ケラリーノ・サンドロヴィッチ』『倉本美津留』の計6名が登場しているわけですが。

前述したように、私自身は全く笑いについて知識はないのですが。ゲストそれぞれが著者と関係性が深いからこその密度の濃い対話を肴に色々と検索して『笑い』はもちろん【演劇論、文化論として】楽しませていただきました。

また『エピローグ』として2023年現在、既に亡くなったしまっている宮沢章夫との対談も収録されているのですが。宮沢章夫の分類であるところの『知人』の系譜としての【タモリ、いとうせいこう、バカリズム】というのは、感覚的に納得する部分があって。なるほど感がありました。(単に3人ととも私的に好きなのもあるかも)

著者やお笑いファンはもちろん、笑いについて。論理的、体系的に考察したい方にもオススメ。

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