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パーティーが終わって、中年が始まる

"ここではないどこかなんてどこにもなかった。今まで見ないふりをしてやり過ごしてきた自分の中の弱くて嫌な部分と向き合うべきなのか。さすがにもう、二十代や三十代ではない。四十代になってしまったのだから。"2024年発刊の本書は元"日本一有名なニート"よる衰退スケッチ、中年クライシス論。

個人的には著者の活動には昔から注目していたので手にとりました。

さて、そんな本書は元ニートのカリスマ、現書店員。そしてシェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人だった著者が"定職に就かず、家族を持たず、 不完全なまま逃げ切りたい"誰かと繋がってさえいれば逃げ切れるはず。といったシェアハウスをしていた頃、2000年代のWEB2.0を振り返りながら、四十代半ばを迎えた心境を素直に語っているのですが。

私自身も以前、自宅の一部をパブリックに、つまり誰にでも開放する『住み開き』といった活動をマンションで8年間。まさに同時期の2000年代にしていた事もあって"お互いのことがよくわからないまま集まっていたを"何となく場を共有する価値に関しては共感しきりでした。

一方で、現在は一人暮らし、バンド活動や書店員をしていることを若い時に比べて『衰退している』と感じている事には違和感というか。私自身は年を重ねる毎にシンプルに、楽しくなっているので、あまり賛同はできなかった。

著者ファンの方はもちろん、WEB2.0を等身大に振り返りたい方にもオススメ。

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