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口に関するアンケート

"十年くらい前、SNSが流行り出した頃から『呪われた木』って呼ばれ方に変わってきたらしいです(中略)ただ、『呪いの木』と『呪われた木』では意味が変わっちゃいますけど"2024年発刊の本書は小さなサイズ、僅か60ページという短さ、読者への巻末アンケートにじわじわ。話題になっている一冊。

個人的にはSNSのタイムラインにインパクトある表紙が流れてきたのを見て手にとりました。

さて、そんな本書は小説投稿サイト「カクヨム」に掲載した『近畿地方のある場所について』で作家デビュー、『穢れた聖地巡礼について』も好評の著者による作品で、墓地にある呪いの木を巡り、肝試しに参加した5人の大学生が順番に証言していく中で、当日の様子や互いの関係性がわかっていくのですが。

フリーペーパー専門店という特殊本屋の店主としては、商業出版では珍しいサイズ、わずか60ページという内容に550円(税別)という値段設定が新鮮でした。

また、ページ数もあって読み終える事自体は簡単ですが。さらっと流しそうなアンケートを読むことで読後感が変わってくるのは面白い仕掛けだと思いました。

作者ファンの方はもちろん。長編疲れの方、ホラー好きな方にオススメ。

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