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夜を乗り越える

"近代文学は、本は、賢い人達のためだけにあるものではありません。明日からバンドをやろうという人や芸人をやろうという人が読んでもいいものです。むしろ、彼らとの方がめちゃくちゃ相性がいいものです。"2016年発刊の本書は『本を読む理由』をテーマにした良書。

個人的には主宰する読書会で、参加者にすすめられて手にとりました。

さて、そんな本書は芥川賞作家、お笑い芸人の著者が、太宰治作品をす中心に日本文学の紹介、引用をしながら自らの少年期での文学との出会い、『火花』の創作秘話、そして"なぜ文学を読むのか"をテーマに語っているのですが。

他意なくお笑いも見ず、また『火花』含めて、著者作品を未読な私ですが。それでも。大阪から売れっ子芸人を目指して東京で頑張る傍らには【いつも本があった】と語る著者に、ビジネスパーソンとして満員電車に揺られながら読書に癒されている【自分自身を重ねて】共感しました。

また、著者のテキストにもはじめて触れたのですが。何とも読みやすくも【落ち着いた語り口で】自分も好きな近代文学の紹介も含めて、心地よく楽しむことが出来ました。

著者ファンはもちろん、普段はあまり本を読まない人にもオススメ。

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