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リーダーの仮面

"『個人』と『組織』は本来、分けられるものではありません。『組織の中の個人』『組織あっての個人』があるだけです(中略)その順番を間違えないようにしましょう"2020年発刊の本書は長期的な視点でリーダーシップの当たり前を当たり前に解説した一冊。

さて、そんな本書は『識学』というマネジメント法を伝える会社を経営する著者がプレーヤー向けの『数値化の鬼』に続く2冊目としてマネージャー向けに書いたもので。リーダーには(漫画やドラマで描かれるような)【カリスマ性、人間的な魅力は不要】理想的なピラミッド組織を目指して、ルール、位置、利益、結果、成長の5つの思考法『リーダーの仮面』が必要。【人を人と思って組織運営をすると、人のために(逆説的に)ならない】と、わかりやすく伝えてくれているわけですが。

ティールやホラクシー(DAOも?)といった流行りの組織概念を、出来上がっている組織では【中途半端に『いいとこどり』する事はできない】と指摘。また人事評価で新しく取り上げられがちな『1on1ミーティング』『360度評価』も【バッサリと反対していて】組織人の一人として苦笑いしかなかった。

一方で、ビジネスを『長い目で見て、部下を育つのを待つ』視点からは至極真っ当な事が感情論抜きに書かれていて。挟まれる『識学』の宣伝的な部分は目につくも、共感する部分は確かにありました。

迷えるリーダーポジションの方。また新しい組織論、人事論に食傷気味な方にもオススメ。

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