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加賀屋 笑顔で気働き

"加賀屋はお客様のご要望に対して『いいえ』『できません』と言わないことを心がけています"2015年発刊の本書は『プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選』日本一に35年連続で輝いた加賀屋。その女将が半生とともに振り返る『おもてなし』の一冊。

個人的には石川県の能登半島最大の温泉地「和倉温泉」にある旅館にして、明治39(1906)年に12室の小さな旅館として始まり、そのおもてなしから一流旅館となった『加賀屋』について知りたいと思ったので手にとりました。

さて、そんな本書は、そんな『加賀屋』について。長年女将業にたずさわってきた著者が、全5章にかけて『加賀屋流サービスの原点』『加賀屋と私を鍛えた3つのこと』『女性がかがやく2つの仕掛け』『おもてなしのエンジン 客室係の育て方』『私の半生』と自らの視点で、これまでの加賀屋の取組を振り返っているのですが。

まず。1981年に料理自動搬送システム、1986年に母子寮『カンガルーハウス』と昭和期に、今では当たり前になってきている女性従業員が活躍しやすい労働環境に時代に先んじて取り組まれていた事に驚きました。

また『旅館業』と、昨今は良くも悪くも注目を受けがちなテクノロジー産業と違って、伝統的な業種だからこそ基本に忠実に『顧客満足度』を最重視する姿勢にも刺激を受けました。

加賀屋ファンや宿泊業界の方はもちろん、接客に関わる全てのビジネスパーソンにのオススメ。

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