マイクロシアター(2016-2017)
それから時間が過ぎて2016年7月には「住み開き」について、久しぶりに「住み開き」提唱者のアサダワタル氏と数年ぶりに対談する機会をもつ事が出来た。大阪市の生涯学習施設「いちょうカレッジ」、そこで企画された”家でも会社でもない3つ目の居場所”「サードプレイスのつくりかた」をテーマにした連続講座にアサダワタル氏と一緒に登壇し、アサダワタル氏が提唱者として「住み開き」全般について解説し、その後に僕がしている「住み開き511」を事例紹介として紹介する。そんな内容だった。
「住み開き」をしているという事を2012年から始めて、のべ5000人以上が訪れる中で最早すっかり日常に定着するというか特別には意識していなかった事、また「住み開き511」の活動を”イベントで誰かに話す”という事自体が久しぶりだったので、かえってとても新鮮であったと同時に、立場的に「住み開き」を推奨するような役割をしなければならなかったのには多少の息苦しさも覚えた。
何故なら、そこには様々な目的で「サードプレイス」という場づくりを考えている熱心な人達が集まっていた事もあり、彼らにとってはおそらく「住み開き」は既に”手段やツールの1つ”といった位置付けだろうと向き合いながら思ったからだ。その代弁者として「住み開き」を語るには僕のしている「住み開き511」は既に数多く存在する期待される「住み開き」模範例としては少々特殊で、ちゃんと届ける事ができていなかったのではないか?と思ったからだ。
そうした気持ちが自分の中でふと芽生え始めた事で「住み開き」を2012年からはじめて早くも5年目、そして「もう5年目」を迎えるからこそ、僕はそろそろ幕引きというか自宅を静かに「日常避難所」として誰かに「一時避難所」として提供するのはこれからも続けるとしても”「住み開き」をしている。”と殊更には名乗るのをそろそろやめる事を考え始めていた。(それに「そうした決断」が柔軟、自由にできるのも店舗とかではない「住み開き」の場づくりとしての良さだとも思うから)
そんな時、偶然に知ったのが2017年4月に新しくリリースされたサービス「popcorn」という「誰でも小さな映画館をつくる事ができる」WEBプラットフォームサービスだった。この”映画好きでもあり、自主上映会の企画もこれまでしてきた”僕にとっては画期的に思われたサービスの普及のお手伝いを「住み開き」の変わりにする為に、具体的には「なんでもあり」を個人的には大事にしてきた「住み開き511」を「マイクロシアター」という特定の「映画」というカテゴライズに落とし込む為に「上映会を頻繁に行う事で」新たにチャレンジし始めたのだ。(この時は「本」については既に「はっち」という”本屋のふり”をした活動を既に始めている事から「棲み分け」的にさらに面白いかも?という意図もあった)
こちらも映画上映を月3〜4回のペースで行う事で、回を重ねる毎に「住み開き」ではなく、今度は「映画」作品自体に関心があって集まってきた新たな人たちとの交流が始まってきた。
そして当面は「マイクロシアター」として2017年9月現在、この「511」で今度は”小さな映画館のふり”を続けて様子をみようと考えていた。
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