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本屋のミライとカタチ 新たな読者を創るために

オススメ912"本を読まない人たちに本の魅力を伝える小さな取り組みは誰にでも実践可能です(中略)身の丈に合ったやり方で、誰もが『広義の本屋』になれるし、その数が増えれば増えるほど、新たな読者を創れる可能性がある"2024年発刊の本書は、業界外にもインタビュー、広く本屋の未来を考察した良書。

個人的には、2015年からフリーペーパー専門店として『普段は本を読まない方』に紙媒体を無料配布する活動をしている事から興味を惹かれて手にとりました。

さて、そんな本書はひとり出版社『書肆汽水域』として活動しつつ、梅田の蔦屋書店で店長も務める著者が『本屋のミライ』を考える為には、内輪の業界内だけでなく『業界外』または『業界の外側で本の魅力を伝える活動をしている方』(広義の本屋)の【知見や視点も必要ではないか】とマーケッターやプロレスラー、元高校教師や小説クリエイターなどにインタビュー。『どうすれば新たな読者を創れるのか』について巻末座談会も加えて考察しているのですが。

前述のような活動を私がしている事もあって、コアな読者好き、常連客も大切だけど。それ以上に今は『新しい読者を創らないといけない』という本書の問題意識には深く共感、興味深く楽しませていただきました。

一方で、蔦屋書店びいきは仕方ないとしても、本書が目的とする業界外、外側の人にインタビュー。と言いつつも、結局は"いつもの面子"の話を聞こう。といった感じで【人選には偏りが感じられ】内容にはさほど新鮮味がなかったな。とも残念に思いました。

本好き、読者好きを増やそう。まちの書店を守ろう。と活動されている方にオススメ。

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