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今を生き抜くための70年代オカルト

"謎の生物はその実存性より、信じる人たちがいるかどうかこそがロマンだろう。ネットの時代だからこそ、いまだ謎の生物の存在を疑わない未踏の地が世界のどこかに残っていることを知り、空想とリアルの狭間を生きていた僕らの子供時代を思うのだ"2016年発刊の本書は70年代、昭和オカルト検証の良書。

個人的には70年代にドンピシャで空想好きな子供時代を過ごしていたことから本書を手にとりました。

さて、そんな本書は海外の身体改造紹介など、アングラカルチャーを紹介してきた著者が、世界的には『パラノーマル』と呼ばれる【日本独自の『オカルト』文化】中でも今では信じられないメジャーメディアによってけん引された70年代のブーム。UFOや超能力、四次元とピラミッドパワー、ネッシーからUMA、心霊写真にムー大陸、ノストラダムスの大予言等を取り上げて、当時の熱狂的な様子を紹介しながらも、後日談的な現代的な検証も冷静に行っているのですが。

まあ、タイトルからして人を選ぶ本だと思うのですが。『木曜スペシャル』や『ノストラダムスの大予言』、ユリ・ゲラーのスプーン曲げを懐かしく思う私と近い方なら胸熱ではないかと思った。

また『オカルト』を紹介しつつも、偏らないというか【有るのか無いのか、存在するのか存在すないのか】といったところではない、いわば【共同幻想的な魅力】を伝えてくれているのも良かったです。

70年代を懐かしく思うかっての少年少女。メディア論的にもオススメ。

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