見出し画像

雪の写真家 ベントレー

"村の人たちはわらっていいました。『雪なんて、土とおなじで、めずらしくもない。写真なんかいらないよ』でもウィリーは、いつかきっと、世界じゅうの人が、自分の写真をよろこんでくれる日がくるだろうと思っていました"1999年発刊、本書はひたすら雪の結晶を追いかけた写真家の伝記絵本。

個人的には"冬をテーマにした読書会"で本書をすすめられて手にとりました。

さて、そんな本書は生涯にわたって農業のかたわら雪の結晶の写真を5381枚撮影し『雪の結晶の写真家』として知られるアマチュア研究家のウィルソン・ベントレーの生涯を絵本化。米国で最も優れた子ども向け絵本に贈られるコールデコット賞受賞作でもあるわけですが。

まずやはり。大人目線では、周りが認めなくても、ベントレー『少年』に"子牛より背が高く、10頭の乳牛よりも値段の高い"カメラを買い与えた両親の愛情が素晴らしいなと思いました。

また絵本自体はそんな実在の人物の伝記であり、物語としてはオーソドックスではありますが、特に本書の挿絵を担当した版画作家のメアリー・アゼアリアンの絵は良いですね。作中世界に没入できます。

クリスマスのプレゼントに。また。ひたすらに信じた道を進む。そんな生き方に元気をもらいたい方にオススメ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?