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ショートソング

『....じゃあ僕たち、これから何をするんですか?』『決まってるでしょ』舞子先輩は、きっぱり、言った。『歌会よ』"2006年発刊の本書は人気歌人による長編小説。吉祥寺を舞台に対照的な主人公2人の視点で描かれる青春ストーリー。

個人的にはメタバース空間で歌会を主宰している事、また以前読んだ、いとうせいこう『今夜、笑いの数を数えましょう』に著者が登場していた事から手にとりました。

さて、そんな本書はハーフの美男子だがチェリーボーイの大学生・国友克夫が、憧れの先輩・須之内舞子に訳も分からず連れて来られた歌会で、眼鏡が似合うプレイボーイの天才歌人・伊賀寛介と出会い、その歌人としての才能を見出されるのですが。。

漫画化もされ、ベストセラーにもなったらしいのですが。青春というか"性"春というか。歌会の合間はもっぱら男性視点による性的な描写が多く、良くも悪くも気になりました。

一方で、作中で登場人物の作品として詠まれている短歌が著者本人や全て実在する歌人の作ということもあり、短歌自体はとても楽しく、また合間にはさまれる短歌界隈裏話?的なネタも興味深かったです。

著者ファンや短歌好きな方、さくっと読める青春物語が好きな方にオススメ

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