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テトリス・エフェクト

"ほんの48時間前まで、ロジャースは観光ビザを片手に途方に暮れていた。しかし地元の碁会所のうわさを聞きつけ、いまや人生最大の会談にこぎ着けるよう、仏頂面したソビエトの役人とにらみ合う瞬間が近づきつつあった"2016年発表の本書は世界を惑わせたゲーム『テトリス』をめぐるノンフィクション。

個人的には主宰する読書会で紹介されて本書を手にとりました。

さて、そんな本書は旧ソビエト連邦のコンピュータ科学者アレクセイ・パジトノフが 1984年に考案し世界的に大ヒットしたコンピュータ・ゲーム『テトリス』そのライセンス契約を巡っての日米英の争い、法的闘争について。開発者のパジトノフ、そして日本初とされるファンタジーRPG『ザ・ブラックオニキス』作者にしてテトリスを日本、任天堂にもたらすことになるロジャース。この二人の物語を軸に展開していくわけですが。

まず、オールドゲーマーとしては。テトリスが登場した1980年代のゲーム史をロジャース視点で楽しむことが出来て、D&D、ファミコン、もちろんテトリスといった当時の熱狂を思い出してワクワクしました。

また本書は1991年まで存在した世界最大の国にして、冷戦時代の象徴ともいえるソビエト連邦についても保存している内容になっているのですが。その描かれ方がタイムスリップしたような懐かしさがあって良かったです。

テトリス好き、任天堂ファンはもちろん、1980年代にゲーム世代だった人にもオススメ。

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