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君と宇宙を歩くために 1

"毎日はわからないことばかりで 時々ひっくり返ったり、うまく動けなくなったりする でも(中略)一歩ずつゆっくりだけど頑張るんだ 俺もお前も 宇宙をあるくために"2023年発刊の本書はマンガ大賞2024受賞作。正反対で不器用な2人が、それでも楽しく生きようと奮闘していく物語、第一弾。

個人的にマンガ大賞受賞作は毎年楽しみにしていることもあって本書も手にとりました。

さて、そんな本書はマンガを描いているときの「泥の中を犬がわーってやってるイメージ」を表現したというペンネームもユニークな著者による作品で『勉強が苦手、バイトも覚えが悪くて長続きしない』ヤンキーの小林が、クラスに転入してきた『知らない人や、ルーティンが苦手』けれども、日常という"宇宙"を歩こうとする宇野と出会って共鳴、互いに影響しあっていく様子が丁寧に描かれているのですが。

著者の作品は初めて読みましたが。“普通”ができない、それを自覚してもちゃんとプライドを持って日常を過ごしている宇野、そして影響を受けてダサくてもちょっとずつ変わろうとする小林。どちらも共感できるキャラクターで面白かったです。

また学園モノですが。男子校ということで女生徒は当然に登場しないのですが。かといってBLが描かれるわけでなく、男子校ならではの『単純で粗野でバカだけど美しい青春の日々』がちゃんと描かれていて。私自身が男子校(しかも宇野や小林が入部する天文部所属)だったこともあり、色々と想起しました。続きも楽しみ!

優れたマンガ作品として、また丁寧に登場人物が成長していく学園マンガが好きな方にもオススメ。

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