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初めてのバイトはKFCだった。

仕事に対するこだわりが無かった僕は、
一足先にアルバイトを始めていた友人の紹介で、
自宅から自転車で20分ほどの少し離れた
KFC(ケンタッキーフライドチキン)で
高校生一年生になった6月、人生初の仕事がスタートしました。

紹介という事もあり、すんなりと採用が決まったのですが、
(紹介の時点で採用決まってる感じだった)
初対面の人と会話が続かないような人見知りで、
授業では恥ずかしくて手を挙げられないくらいの引っ込み思案だった
僕は、裏方である厨房に配属されます。

初の仕事

自転車を漕いで敷地内に入り、駐輪場に自転車を止めます。
裏口から2つの扉を抜けて建物の中に入ると左手に厨房が広がり、
右手のドアを開ければそこには、
これからお世話になるボスの待つ事務所です。

自転車を止めたあたりから徐々に心臓の鼓動が強くなり始めました。
1つ、また1つとドアを抜ける度に鼓動は更に強く、
早くなっていきました。
最後のドアにノックをする時には
頭がぼーっとしてきてた事を覚えています。

事務所に入り挨拶をした後は
業務開始までの流れを一通り教わり、そのまま仕事に入りました。

僕が働かせてもらうのは、高校が終わった夕方からでしたので、
着いた時すでに厨房には先輩が居たはずなのですが、
挨拶したのかどうかも覚えていません。

早速の学び

初日から早速学びがあり、
先輩から仕事を教わり初めてすぐ、
『メモは?』
と聞かれ、教わる時にはメモが必要だと学びました。

初日は流れを教わりながら、ひたすら洗い物です。
ケンタッキーの厨房で使う器具というのが、
容易に洗えるような代物では無いという事は
想像に容易いとは思うのですが、例えて言うなら、
ハンバーグを焼くのに焦がしちゃったフライパンを
そのまま数回洗わず使いまわしてから焦げ付きを取るような、
そんな洗い物でした。


慣れれば要領良く物事をこなせる方だと自負していますが、
最初は何を優先すれば良いのか全くわからず、
洗い物はピカピカに、作業はとにかく丁寧に。
とやっていたので、仕事の遅い使えない奴
と思われていたと思います。

影響受けた店長

最初の段階で、大きな影響を受けた人は2人いて、
当時の店長と2つ上の先輩です。

店長は普段は変顔したり、冗談言ってきたりする感じの
陽気な関西人って感じでした。

ただ、商品が切れたり、お客様にご迷惑を
おかけするような事態になると、笑顔が消え、
さっきまで冗談を言ってたその口から怒号が、、、というような、
今の時代だとアウトな感じの店長でした。笑

かくいう僕も、働き始めて2か月が経ち、
一通りの事はなんとか出来るようになったある日、
メイン商品であるチキンの調理が間に合わず、
もう確実に一時的な品切れが起きる!
という事態を招いてしまいます。
(チキンの調理は揚げる時間だけでも15分かかるので読める)

ヤバイヤバイとチキンに衣を付けていたら、
店長が鬼の形相でエプロンを厨房用に付け替えながらこちらに向かってきます。

『どけっ!』
と、倒れるほどでは無いにしろ、結構な勢いで突き飛ばされました。

『何やっとんねん!もういい帰れ!』
と、、、。

僕は何も言えず、暫く立ち尽くした後、他の出来る事をやり始めました。

チキンの調理(揚げる釜に入れる所まで)を終えた店長は何も言わず不機嫌にカウンター(レジとかの方)へ消えていきました。

もう、泣きそうなくらい悔しかった事を覚えています。
今ではあの時帰らなくて良かったと心から言えます。

そんな出来事のお陰で、僕の中でパラダイムシフトが起こりました。

違いの伝わらない丁寧より、スピードが大事。
何が大切なのか考えながら優先を決めていく。

と。そのおかげで僕はその後仕事のできる奴に変わっていきます。

そんな店長でしたが、本当に沢山の事を学ばせてもらい、当時この出会いがあった事を本当に感謝しています。

先輩

2つ上の先輩については、
高校中退でアルバイトをしており、
中退した高校もヤンキーばかりが集まるような高校でした。

なんでこんな所で働いてるんだろ?

と思うような人でしたが、とても可愛がってもらったと記憶しています。

可愛かってもらったと言っても、照れ屋か先輩だったので分かりやすい感じではなく、僕の思い込みかもしれませんが。笑

とにかく見てくれていたんです

はっきりと言葉で言われた事は無かったかもしれませんが、
店長を怒らせてしまった時も大丈夫だと言ってくれたり、
仕事の後ご飯に誘ってくれたり
(今思えば高校が夜中になにやってんだって感じですがww)

見てくれている人がいる。という事が粘りに繋がる事、
頑張りは誰かが見てくれている。というよく聞く言葉は真実かもしれない。
と発見しました。

そんな高校1年のアルバイト生活も半年が過ぎた頃、
その2人も含めた、殆どのベテランさん達が居なくなるという出来事が起きます。

僕がいた店舗は直営の店舗だったのですが、フランチャイズに変わったのです。
要は親会社が変わったという事ですね。

会社が変わるので社員である店長はもちろん変わります。
クセの強い店長でしたが、人望が厚く慕われていましたので、先輩含め殆どのベテランさんが辞めてしまいました。

その少し前から僕は厨房だけでなく、カウンターに出て接客も少しづつやるようになっていました。

新しい壁

ですがここでも僕は壁にぶち当たります。
『いらっしゃいませー!ありがとうございました!』
が引っ込み思案が災いし、恥ずかしくて言えないのです。

なんでそんなヤツがカウンターで接客する事になったのかって?

店長からの大抜擢(カウンターの方が花形)

その理由は、
働き始めた最初の頃から、カウンターで働く人に
『おはようございます』
『お先に失礼します』
などの声かけが出来ないまま仕事を始めたり、
帰ったりするのが嫌で、(そうなってしまう建物の作りだった)
裏からカウンターまで届けば良いなと、出入り口で、誰にという訳でもない感じで大きな声で挨拶していたからです。

その挨拶を買って抜擢したのに全く声を出さない。
仕事の遅いヤツだった頃に浴びてた視線を浴びるようになってしまいます。

この時の声を出したいのに出せない感じは本当に苦しかったです。

そんな僕がどうやって声出しを克服したのかと言うと、、

慣れ。

です。

ふざけんなと怒られそうですが、事実です。

ただ、結構時間かかりました。
少しづつ少しづつ慣らしていき、
一定の所まで声が出るようになると後はすんなりでした。

出せるようになると、何故恥ずかしがっていたのか不思議な程でした。

僕にとってはこれも小さな成功体験として刻まれています。

実はここまでが直営からフランチャイズに変わるまでの半年間の出来事です。

他にもまだまだあるのですが、
長くなりそうですね。

その後の学びに関してはまたいずれ。

今回、ハッシュタグのテーマに沿って書いてみたのですが、
自分の過去を書き出してみる事って、
改めての気付きが沢山あって良い感じですね。
これをやるのはおススメ出来ます!

という事で、

本日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

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