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「3つの『安』」を意識して学級開きを行おう!!

週明けからいよいよ新年度がスタートするところが多いかと思います。
「今年こそはいいクラスをつくるぞ!!」と気持ちを入れ替えていることでしょう。

新年度「黄金の3日間」という言葉があり、
この3日間の過ごし方一つで、1年間のクラスの方向性が定まるとも言えます。

この時期に楽しいことをしていこう、
またはその逆で、子どもをビシッとさせて気を引き締めよう・・
いろいろな思いがあるかと思います。

私が学級づくりで大切にしたいのは、「3つの『安』」です。
この3つが必要だということを年度当初子どもたちに伝えたいです。

1 3つの「安」とは?

3つの「安」とは、
「安全」、「安心」、「安定」です。

前提となる理論が「マズローの5段階欲求」です。


この5段階欲求は上位にいくほど、行動な欲求になります。

では「3つの『安』」についてですが、
〇安全・・いじめなどがない、子どもたちにとって教室が「安全」の場であることを保証する。マズローの5段階欲求で言えば、「安全欲求」に該当します。
〇安心・・子ども個々が周りの友達から、承認され、信頼関係を構築できる状況をつくること。マズローの5段階欲求で言えば、「社会的欲求」、「承認欲求」に該当します。
〇安定・・トラブルも何もない状況ではなく、ゆるく成長し続けること。特に中学校、高校などでは文化祭や体育祭などの学校行事で盛り上がるけど、それが終わるとまた元の状態に戻るようなことがあります。緩く成長する「きっかけ」からさらにステップアップさせる意識をもつことが重要です。マズローの5段階欲求で言えば「自己実現の欲求」に該当します。

2 学級開きでやること

新学期、新しいクラスの仲間、新しい担任の先生、
どんな子どもでも気持ちを切り替え、「がんばろう!」という思いに満ちていると思います。

一方で、不安もあるかと思います。

その不安を一掃し、
「このクラスならば楽しく過ごせそう」、「安心して過ごせそう」と意識づけさせることが大切です。

もちろん最初の学級開きで、
今年1年、こんなクラスにしたい。
だからみんなにはこれは守ってほしい
と子どもたちに伝えるかと思います。

その前に、
「姿勢をよくしてごらん」
「いい顔を先生に見せてごらん」
「元気な声であいさつしてごらん」などと言って最初の対面をします。
(大きな声=よい、というと小さな声しか出せない子には負担になるので姿勢や表情でよいことも伝えます)

最初の出会いなどで、子どもたちも意識してできるはずです。
そこで最初に褒めます。
「今日から素晴らしい〇年生になれる!とみんなの顔や姿を見て200%確信しました!!」
さらに、
「楽しいクラスにしたいですか」
「勉強や運動ができるようになりたいですか」
「友達と仲良くしたいですか」などと問いかけます。
そうすると、ほとんどの子は「はい」と答えるでしょう。

そこで、そうなるために、必要なことを伝えます。
ここで、「安全」を犯す行為は許さない。仲間を裏切ることは許さない。でもそれさえ守れば、楽しいクラスにするよ!と伝えます。

そして最後に、
「みんなならできると先生は思います。できそうですか」と言います。

間違いなく、ほとんどの子は「できる」と答えるでしょう。
(もしできないという表情をした子がいたら、その場はそこで流し、その後は注意してその子を見てください)

これは私の中では「契約」と言っています。
この「契約」は一部の子どもたちからすれば安易に考えると思いますが、そうした子に「契約」の意味を1年かけてじっくりと理解させていきましょう。

3 新学期当初は特に「安全」と「安心」を子どもたちに保証させる!!

始業式に決意を新たにしても、数日したら忘れる子はいて当然だと思ってください。
例えば、ちょっとした悪口やちょっかいを出した時に、
その子に対して、
「あなたは今何を言いましたか(しましたか)」
「その言葉(行為)は、仲間にプラスになったことですか」
「相手はあなたの一言(行為)でどんな感情を抱いたかな」
「プラスにしたいのであれば正しい言い方(行為)はなんですか」
と問いただします。
「○○さんは始業式で、自分はできると言ったよね。ちょっと忘れちゃったかな・・思い出した。できそう、○○さんならば次同じことはしないと思うな」と伝えます。(でもそうした子はまたやるだろうという広い器で見守ってください。そして、そうした子にはもっと具体的な行動を一緒に考えてください)

こうした小さな行為や発言の芽を摘むのが、新年度に一番意識したいです。

4 仲間のことを知る、仲間との大切さに気付く「仕掛け」を行う

一方で、「攻めの仕掛け」もこの時期必要です。
特に1学年複数のクラスがある所は、その都度クラスのメンバーが変わります。知らない友達もいます。

そうした友達を理解すること、
仲間がいることで、自分も仲間もお互い承認し合える「素地」をこの3日間にで伝えたいです。

構成的グループエンカウンターなどを実施し、
子どもたちが気付いたこと、感じたことをクラス全員で共有したいですね。

まとめ

学級づくりの土台として「3つの『安』」を担保することをお伝えしました。
3つめの「安定」は、「安全」、「安心」をしっかりと担保したうえで、日常の学習活動や、学校行事などでゆるく成長させていきたいです。
もちろん、ここでも教師の「仕掛け」が必要になります。

このサイトで、またお伝えします。






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