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ピーターパンの日

1904年12月27日にロンドンにてピーターパン(ただしくは「小さな白い鳥」)が上演された。
ウェンディーという女の子がでてくる。しっかりものながら、ピーターパンの話を信じる。それで、Wendy'sというバーガーチェーンを思い出した。
実はアメリカのこのチェーンの創業者(デイブ・トーマス)の娘のニックネームに因んでつけられたという。ダイエーの中内氏は、米国視察の際に品質こそレシピというモットーに感激して、日本での展開を指示した。当時ドムドムバーガーをダイエーは経営していたので、2つのバーガーチェーン事業部が展開される。ちなみに、ビックボーイも、ダイエーグループであったが、ダイエーが落ちぶれると、ビックボーイともどもゼンショーグループがこの事業を承継することになった。ゼンショーは親会社とのFC契約満了の際、黒字にもかかわらず更新しなかったので、2010年にドミノ・ピザのヒガ・インダストリーズが引き継ぐのだが、今回はFC契約でなく、日米合同会社を作って運営、路線変更を図る。ファーストフードより、ちょっと上のランク→ファーストカジュアルを基調とした。Real Freshに加えてPremiumというキーワードが加わったとのことである。ヒガ・インダストリーズは、ロングリーチグループから出資を受けてフレッシュネスバーガーをサントリーから買受け、合わせて展開するに至っている。
 あ、なんだか、ピーターパンの”パン”に引きずられて、バーガーチェーンの話になってしまった。

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今日はケプラーの誕生日である。
ニュートンが”巨人の肩の上”といった巨人の中にはケプラーも含まれる。
そして、ケプラーは、まさにティコ・ブラーエの研究に多くを依拠していた。当時の天文学・占星術は、計算がなかなか合わず正確でなかったために廃れていた。天体六分儀を設計制作し、精密さを補うことで天文学の復権を果たしたのがブラーエである。ちょうどその時代に新星を観測した。

その星が以前に存在しなかったことは確かである。わたしは信じられない光景に当惑し、自分の目を疑いはじめた。

超新星に関する現象を把握できるはずがなく、当時奉じていたアリストテレスの天文学によれば新星が誕生することなどありえないことである。星は永遠だったのだ。それで、これは彗星と断じられたが、ブラーエは、彗星にしては尾がないことや、静止してみえることなどから、六分儀で懸命に観測し、「新星について」という題で論文を発表するのである。また、ブラーエは同様に占星術についても復権させた。人体の小宇宙は天体に呼応するというパラケルススの教えがあった。そして、ブラーエは、錬金術を地上の天文学だといってはばからなかったのだ。これはキリスト教の教義に反することだったので彼は島に流されてしまう憂き目をみるが、弟子のケプラーはその教えを貪欲に吸収したのである。

Tycho Brahe est mondialement connu pour ses travaux en astronomie –même si ce n’est pas la seule science qu’il a exploré. Il est le premier à avoir décrit la mort d’une étoile, ce que l’on appelle aujourd’hui une supernova, et qu’il désigna à l’époque comme la «stella nova» Une nouvelle étoile apparue dans le ciel. Les astres n’étaient donc pas fixes et immuables, comme on le pensait depuis Aristote. Tycho Brahe s’ingénia à dresser des cartes des astres, construisant lui-même les instruments dont il valait besoin pour réaliser des mesures précises –quelques années avant l’invention du premier télescope. Sa démarche était novatrice et inspira d’ailleurs l’un de ses assistants, Johannes Kepler, qui énonça à partir des données de Brahe les lois décrivant les mouvements des planètes autour de leur étoile.

 錬金術は、天体と物質を人体をつないでいた。たとえば、木星は錫に呼応し、錫は血液に共鳴する。どうように月は銀に、そして銀は脳に共鳴するといった具合である。そして、硫黄と水銀が物体の4元素 の大本だとした。硫黄は男性的で能動的で、水銀は女性的で受動的で、この2つの元素からさまざまな物質が生まれ、また人の性格なども元素の性質から推し量られるとしたのである。森羅万象について、このような体系で説明しきったのである。
 ケプラーはこれをもっと進めてある体系が形成できるとしていた。すなわち「世界の調和」である。
 ところが、この理論が成立するためには、どうしてもブラーエの観測した正確なデータが必要であった。ケプラーは自分でそれをしようとはせずに

計算という踏み車の刑に縛り付けないでください。私の唯一の喜びである哲学的思索にふける時間を与えてください

とほかの天文学者に嘆願していた。

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 ケプラーは、「宇宙の神秘」で提出した5つの正立体という惑星の調和のある関係を総括してさらなる理論を構築しようとしていたのだ。各惑星の公転周期に着目してもうまくいかなかった。数字をこね回しているうちに、解決の緒にたどりつく。

各惑星の最小最大の音程をそれぞれ比較してみると、そこに調和の光が輝きはじめた。なぜなら、土星と木星の最も離れた音程はオクターブを少し出る程度だったのである。。。
いまや4つの惑星の協和音は何百年間を響き渡り、5つの惑星のそれは何千年をも響き渡る。しかし6つの惑星全部が奏でる協和音は悠久の時間に包まれてきた。それはあらゆる時代が流れ出した「ときの始まり」を示しているのかもしれない

ケプラーの知的な興奮が手に取るようだ。この直前のケプラーは、ブラーエのデータを盗みだそうとしたり、ルドルフ皇帝に自分の地位を守るため、師匠であるブラーエの悪言雑言を書いたりしていた。そうしたときになんと、ブラーエが死ぬ。そして、欲しがっていたデータが手に入った。こうした状況証拠から、ブラーエが毒殺されたという説を示す学者さえいる。

 400年前の犯人を捕まえることはできないが、真相を知りたい者は、なんとティコ・ブラーエの死体を引きずり出し、ひげを切って測定機にかけた。
しかしながら、最新の科学が示す結果は、

« Les scientifiques ont déterminé que l’organisme de Tycho Brahe ne contenait pas de mercure en une concentration telle qu’il aurait pu en mourir, ce qui était un mythe répandu depuis sa mort. 400 ans plus tard, les scientifiques danois et tchèques sont unanimes et peuvent conclure avec certitude que la mort de Tycho Brahe était due à des causes naturelles. »
拙訳)
科学はティコ・ブラーエの死体に含まれている水銀の量は致死量に達するものでなかった。彼の死後400年以上経ったデンマークやチェコの科学者たちは、ティコ・ブラーエの死は自然死であるという結論で一致した。

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科学議論に関して、たいていの男性はピーターパンのようになるものだ。
だが、宝がみつかるかどうかは時の運でもある。ケプラーは正しい理論も打ち立てたが、その発想はケプラー自身が軽蔑していた数占いの域を出ないものであった。しかし彼には天啓の声みたいなものが響き渡っていたのであろう。

参考Note:国際海洋デー

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<来年の宿題>
・ティコ・ブラーエと錬金術と偉業
・ベルヌーイ数
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●見出しの画像
永遠の少年ピーターパン(画像はお借りしました)


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