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空堀episode6

からほりまちアートのスタッフをしていた時から見聞きしていた「地蔵盆」というフレーズ。しかし、地蔵盆は毎年8月23日夜/24日昼までなので、仕事などタイミングが悪いとなかなか出会えることがなく、1度だけ夜に灯る提灯を見たことがある程度。

空堀のお地蔵さん

私が空堀でもっとも好きなお地蔵さんは、かつて居酒屋をしていたSさん夫婦のお地蔵さん。

おしゃべりとお酒が大好きなご夫婦で、「おとうさん、おかあさん」と若者たちに慕われている。(2011年の地蔵盆調査当時はまだ営業していた)

このお地蔵さんは、このおとうさんが生まれた時におとうさんのお父さんが中国(地方?)からもらってきたもの。
普段はかつて住んでいた長屋のある路地のお社にお地蔵さんを設置している。これまでの地蔵盆では、路地の入口に提灯を設置して地蔵盆もそちらの路地で行っていたが、建物の老朽化などで、提灯が掛けられなくなったため、地蔵盆のために路地のすぐ近くに暮らす居酒屋兼住まいに動かしてきたという。

こちらの、おとうさん、長らく入院されていたが、2017年末にお亡くなりになり、お地蔵さんはお母さんの暮らす元居酒屋=家のリビング?生活空間に鎮座していると思われる。

地蔵盆調査

2011年、からほりまちアートをまとめたく、大学院に入学した。(進学を心の中で決めた時にからほりまちアート、今年で終わろうということになったというオチつき)
その時、上町台地マイルドHOPEゾーン協議会の研究助成に応募し、「空堀のコミュニティ」について書く事になった。コミュニティを調べるとっかかりに、空堀にはたくさんお地蔵さんがあること、そして、あちこちで「地蔵盆」が行われていることから、地蔵盆調査をすることになった。

初めての調査は何をすればいいのかわからず、とりあえず、友人も巻き込みつつ、ゼミの学部生の力に借りて、各所の地蔵盆の様子を見てもらい、みんなに助けてもらいながら、なんとかまとめることができた。

普段は路地に入ると不審がられそうな場所も地蔵盆の日は日がな一日地元の人が座っているのもあって、お参りに来た人を歓迎していた。路地に入って歓迎される唯一の日なんだな~感じている。

次の年に地蔵盆をまとめた簡単な冊子を作り、それぞれのお礼周りに行った。みなさん、よその地蔵盆に行くのは挨拶程度なので、そんな様子でやってるんやねぇと喜んでもらえてうれしかった。逆にお礼にお菓子とかおはぎとかいただいて帰る。

地蔵盆調査をきっかけに

その後、2012年に引き継いだ“からほり倶楽部”で、メンバーからの「まちあるきはしたいけど、路地に簡単に入れないよね」という一言から、ふと「地蔵盆の日から路地に入っても咎められることはないかも」ということを話したところ、意外と周りの反応が良かった覚えがある。

まず、最初の年2012年は、それぞれで地蔵盆を歩き、情報をTwitterにあげる「地蔵盆なう」をしながら様子見。

その次の年、2013年に「地蔵盆ナイトツアー」がはじまった。

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ここでは、日本語の文化を伝えるということで、外国人向け英語ツアーも募集した。私が日本語で書いた地蔵盆の説明を英訳してくれるメンバーがいて、英語で案内できるメンバーがいて、面白い企画になった。
その時動けるメンバーの能力がそれぞれ発揮されたり、色々な発見もあった。

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