ノクチルが行く超でかい本屋はめっちゃおしゃれ

「聖蹟」に行った。

「聖蹟」は天皇が神とされていた時代に行幸（訪問）された地をそのように呼んだなごりで、関戸を聖蹟桜ヶ丘と改称したそうなのだが、時は流れもうひとつの意味合いでこの地は再び「聖蹟」となったといえる。

オタク的に聖地といえば「聖なる者たちが訪問した場所」という意味合いで、ガルパンびとにおいては大洗を聖地とよび、響け！ユーフォニアムびとにおいては宇治を聖地とよぶのであるが、私、ひいてはシャニマスびとにとって「聖蹟」はすなわちシャイニーカラーズにゆかりのある土地そのものをそう呼んでもかまわないと思える。以降、

事実、「シャイニーカラーズへの信仰」を抱いてこの地を訪れると、随所に「聖なる者たち」の足跡や息吹を体感してしまう。要するにキモオタが街の随所で「めぐる‥‥‥」とか「樹里さん‥‥‥」とか呟いて噛み締めているキモい構図なのだけれども。

「あの橋」、閉塞感がなく見晴らしのいい多摩川にかかる大きな橋なのだが、都内にしては結構に雄大な風景なので、まったくなんの信仰がない状態でも「いい景色だな～」とリラックスできるところではあるのだが、「この街にアイドルが暮らしているという設定があって、それとは関係なく人々が暮らしていて、我々はアイドルの存在を確信していて、彼女たちは我々に光と彩りを与えてくれている。」この存在を確信するという行動が信仰ではないとしたらなんなのだ？と思う（奇行？）（奇行ではある）。

「フラワーショップやよい」を背にした「この場所」。「この場所」に居ないとき、我々はこの場所を「あの場所」という。

「あのバス停」。プロデューサーがバスに乗り遅れ、浅倉透と邂逅する「あのバス停」、エピソードと実際の地理は実際には整合性がとられている必要はないのだが、「あのバス停」に行くと色々わかるし、色々考えてしまう。

ここには「特になにもない」。プロデューサーがここでバスに乗り遅れる理由もこれといって考えられない。小学校か学童か多摩市医師会に用事がないとここからバスに乗る理由がマジでない。同じく浅倉透もここでバスを待つ理由が特にない。「この小学校が母校だとして、思いを馳せに立ち寄っていた」など、こじつけに近い方向で類推が色々とできるものの、このバス停の位置は「妙」だった。

聖蹟をモデルに「それっぽい場所」「絵になる場所」としてこのバス停が選出されたと考えてもいいところではあるのだが、浅倉透のpSSR【10個、光】でもバスの描写がフィーチャーされていることでどうしても深読みする余地が残りまくってしまう。「‥‥‥え、もうリサイクルショップのとこじゃん」という台詞もあり、この近辺にデッカイBOOK OFFがあるので「聖蹟～永山エリアで浅倉透、ノクチルについて好きなだけ考えてみようね～！！」という提示がされているとしか思えないのだった。

浅倉透。

市川雛菜。ここでは省くが、彼女はニーチェの指す「超人」で、デカルトやヘーゲルをも魅了できるであろう"perfectly philosopher"であることもいずれ説きたい。

ここで私は改めて「提示されている情報、これらすべてはヒントである」と唱えたい。それは「うお座である」「A型である」ということにも恣意があると考えているし、もちろん彼女たちがそのようにして「創られた」のではなくそのように「生まれ育った」ということでもあるのだが、ノクチルの4人が「幼なじみ」であること、福丸小糸が「中学校が別」だったこと、市川雛菜だけが「神奈川県出身」だということ、が提示されている。

聖蹟（桜ヶ丘）から南、多摩市永山エリア、稲城市若葉台エリアとあり、京王相模原線の若葉台駅より以南は「川崎市麻生区」となり、神奈川県なのである。若葉台団地は新興住宅街で、現地フィールドワークにて「かなり子育てに向いてるエリア」で、「世帯収入多め」で、「塾とかすごいある」印象を受けた。浅倉とひぐっちょが住んでいるであろう京王永山と、福丸・市川が住んでいると今回推測した京王若葉台は、エリアそのもの・町そのものが「先輩・後輩」のようなつくりになっている気がする。

そしてこのエリアに限らず女生徒・女学生の中で、「4人ひと組」のような女子グループが無数に存在する。女子6人で「ムコイチ」と名乗る友情・絆が希薄そうな、弁当食うだけのグループが僕のクラスにもあった。地球上かはともかく、日本中に数名の仲良し女子グループはあるのだ。「そういうまとまりを象徴する、ものすごい解像度の高い少女たちによる生え抜きグループ」というものとしてノクチルは作られているのかもしれない。

そして明日、この年齢になるまでずっと在った彼女たちによる、知られざる新しい物語が知らしめされようとしているのだった。

後半すげぇ雑ですし「三峰結華が国立に住んでいるであろう5つの根拠」の話もしていないですね。