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[新人薬剤師向け]ドライアイの目薬、使い分けどうする?

🔵ドライアイに使用する目薬

✅ヒアレイン(ヒアルロン酸Na)
✅ジクアス(ジクアホソルNa)
✅ムコスタ点眼(レバミピド)
✅人工涙液マイティア(ホウ酸、無機塩機類)

🔵使い分け

✅ヒアレイン(ヒアルロン酸)
ドライアイに良く使われる(水分保持)
角膜への効果は2〜3時間ほど。
何度も点眼する必要がある(0.3%規格が存在するため、そちらを試すのもあり)

❗️注意❗️→ヒアレインミニという商品
これはシェーグレン症候群もしくはSJSによる角結膜上皮障害でしか保険適応なし!
使用方法は上記の添付文書を確認

✅ジクアス(ジクアホソルNa)
水分+ムチン(粘度増加)→涙の質を改善
ムチン(昆布やめかぶ、オクラなどのネバネバ成分)
粘度が高いため滞留しやすい
ヒアレインで改善が無ければ一緒に使用する事がある

✅ムコスタ点眼
上記のヒアレインやジクアスで効果が無かった場合、こちらの使用も検討する
ムコスタ点眼は角膜保護、ムチン産生増加があるため、これ一本でドライアイの治療として全てがカバー出来る!
注意として下記に添付文書を載せておく

✅添付文書のポイントとして
懸濁液→薬剤沈殿にて点眼の先が目詰まりするので上向きで保管する(遮光保管)
点眼後、液体が白いため視野が曇る可能性あり
使い切りのため再使用しない
苦味あり→目から鼻に流れた時、苦味を感じる事がある(薬の性質である事を説明)
★初めて使用する患者さんには上記4点を基本として伝えましょう

✅人工涙液マイティア
添加物フリーの点眼薬→コンタクトの上から🆗
ヒアレインと併用で相乗効果あり

[テクニカル]→抗がん剤の副作用で使用?
✅TS-1の使用→涙液内に抗がん剤の成分が混ざる→人工涙液マイティアを3滴以上差す→目から流して抗がん剤が混ざった涙液を洗い流す手法
✅抗がん剤(特にTS-1)角膜上皮障害による治療

❗️注意❗️→他のヒアレインやジクアスを使用すると添加物や粘度の高さから滞留して抗がん剤による副作用回避が出来なくなる可能性あり
→なるべく無添加の人工涙液マイティアが良いが…最終的には医師の判断となる

🔵まとめ

ヒアレイン→軽度ドライアイ 重度で0.3%使用
ジクアス→ヒアレインで効かなかったとき併用
ムコスタ→ヒアレイン、ジクアスが効かない場合
人工涙液マイティア→ドライアイとしては余り使わない→テクニカルな使い方を覚えておく

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