【小5向け】2024 灘中一日目①

大問1 くどうれいん「桃を煮るひと」より
問1は「ぶどう味の味」について書かせる問題。この文章でここを見たら設問にするしかないだろう。ベースとなる体験は焼き肉屋でもらえる駄菓子のような飴の味である。サクマドロップスのあの味、もしくはかき氷のシロップの味である。本文には材料がけっこうある。「人工甘味料」とか「再現してみようと思いました」である。字数のことを気にしないで答えるなら、「ぶどうの味をすこしでも再現しようと思いながらもうまくいっていない人工的な味」とでもなるだろう。
しかし、灘中はこの問いに1行、つまりたかだか15字か20字しかあたえていない。答えの結びは10字ていどか。
そこで、先程のプランから2つキーワードを選ぶことにした。「再現」と「人工」である。

ぶどうの味を再現しきれていない人工的な味。

こんなんでどうかな。
いまの子供たちに駄菓子屋体験があるかはわからないが、作問者もこの表現に膝をたたいたことであろう。
こういう問題を生徒が解いているときに気になるのは、自分で言葉をひねりだそうとしすぎることだ。核心の言葉を選ぶ決断力に欠けるのか、
「ぶどうの味を作り出そうとして」ぐらいを解答らんに書きこんで止まってしまう。これから灘を受けようとする子には、キーワードをしっかり決める力が必要であることを強く伝えている。

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今はイオンのおかし売り場にも駄菓子コーナーがあるし、100均なんかにも3つ100円みたいな駄菓子コーナーがある。しかしながらあの店名もさだかではないご老人がやっていた駄菓子屋はあるのだろうか。

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