🍏的W杯にて前評判を覆したチーム

最近NBAに比重多めだけど、サッカーも大好きな私。
なかでも基本マイナーチームや、そこまで人気じゃないチームが好きなんだけど、その中でもまあ前評判とかに釣られる事は少なくなく、ある程度先入観の下に試合や大会を見る事は多い。
そしてその前評判を覆したチームや基本的に色んな要素を組み合わせて、バランスのいいチームは好き。
そのプロトタイプというか、今回の考えの軸になったチームは故オシムさんが率いた90年のユーゴスラビア代表。
当時はまだサッカーをちゃんと見ておらず、後に知った情報がほとんどだけど、後のヨーロッパサッカー界をけん引する、サビチェビッチやスーケル、ヤルニ・プロシネツキなどがいながら、当時監督のオシムさんは彼らをベンチに回してバランス良く強力なチームを作り上げた。
この考えを見た上で、若くして見たチームなどの価値観を整理して見ると、このチーム改めて良かったよなってチームが各大会あったなあって思い、こんな事を書いてみようと思います。

０．評価基準

前置き長い上に、基準を書いていくと以下の通り

・ベスト16以上

驚かせるに値してもさすがに予選リーグは突破して欲しいので

・複数あっても1チームだけ

実際複数ある事はざらだけど、1チームに絞ります。
それではスタート❣❣

・1994年・1998年・2002年・2006年の4大会分

自分が若い頃の考えからの価値観を変えて見てるってことと、それ以上になるとあまり今の価値観が変わらないので、ひとまずこの4大会について話します。

１．1994年アメリカ大会

・想定以上にバランスが取れた、東欧のマラドーナのチーム

⇒この大会で際立ったのは、ルーマニア代表。
ブルガリア代表やスウェーデン代表も良かったんだけど、自分の中でルーマニア代表は印象強かった。
某ゲームの影響なんかもあったけど、次点のブルガリア代表同様、守備力が低い印象だったんですよね。
ところが、軸としてリベロのベロデディチ、ボランチのポぺスク、CFのラドチョウ、そして東欧のマラドーナこと、圧倒的エースのゲオルゲ・ハジを中心に本当にいいチームだった。
右のウイングバックで大外をうまく使ったペトレスクやセカンドトップで飛び出しからのゴールを量産したドミトレスクなど、全体的にバランスがよく、かつこの大会でカウンター系のチームが躍進したように、ハジを抱えながらカウンターが冴えわたった。
大会での初戦のコロンビア戦では、予選でアルゼンチン代表を破ったこともあり、前評判が高かったコロンビア代表に完勝。
最終的にスウェーデン代表にPK戦で敗れたものの、本当に面白いチームだったと思います。

94年大会のルーマニア代表

２．1998年フランス大会

・独立後、初出場ながらまさかの3位

フランス大会でインパクトに残ったのはクロアチア代表。
グループリーグで日本とも当たった為、よく覚えている方も多いと思うが、欧州選手権とかから正直だいぶ印象は違ったよね。
まずはエースのスーケルとツートップを組む予定だったボクシッチが欠場。
ワールドカップでは74年大会、エースのルパンスキを欠きながら、両ウイングとトップ下の選手中心に躍進したポーランド代表や、CFのペネフを欠きながら両ウイングを中心にバランスいいチームでベスト４入りしたブルガリア代表など、得てしてエース格を欠きながら躍進したチームって出て来る。
この大会のクロアチア代表はまさにそれで、ブラオビッチが入る場面もあるが、基本スーケルがワントップで、中盤をそれまでレギュラーのボバン・アサノビッチ・プロシネツキに加え、専守型のソルドを入れてバランスを取り、自慢の両ウイングバック、ヤルニとスタニッチもそれまでよりも動きやすくなっていた。
当初ストッパーだったスティマッツもリベロ起用でバランスが整い、大会屈指のバランスチームだったと思う。
ちなみにこの大会では金髪軍団になったルーマニア代表も、前回大会のラドチョウ・ドミトレスクに代わり、アドリアン・イリエとモルドバンのツートップを活かしながらいいチームだったと思います。
オランダ代表は抜群のバランスだったけど、そもそも選手軸だけで言えばこのくらいやって当然と思っていた為次点。

98年大会のクロアチア代表

３．2002年日韓共催大会

・開催国で色々な話題もあったけど、チームとして素晴らしかった。

イタリア戦・スペイン戦と疑惑の判定など、順位そのものには疑問が残ったがチームのあり方としては面白かったと思う韓国代表を選びたい。
凄かったのはヒディンクが採用した3-4-3。
中心にいたのは大ベテランのホン・ミョンボ、そのユーティリティ性でポジションが代わりに代わったユ・サンチュル、後の大エースになるOHから右ウイングにコンバートされ躍進したパク・チソン。
そこに本来の右サイドバックから右ウイングバックに上げて躍動したソン・ジョングク、アンカーとしてバランサーを務めたキム・ナミル、一躍スターダムにのし上がったアン・ジョンファンなど、各ポジションを支えるタレントがいて日本は応援してたけど、代表トータルの出来では韓国代表が確かに良かったと思う。
ちなみに次点には3位となったトルコ代表と優勝したブラジル代表。
前者はもう一つインパクトに欠け、後者はそもそも強いチームだからという理由です。

2002年大会の韓国代表

４．2006年ドイツ大会

・新旧ミックスで躍進を果たした古豪

優勝したイタリア代表も、絶対的な強さではなくチームとしての強さで勝ち上がったチームだったけど、より良かったと思うのはポルトガル代表。
ルイコスタやフィーゴ中心の黄金世代では日韓大会などで好チームを作れたかに見えながら、グループリーグ敗退。そこから4年が経ち、黄金世代ではフィーゴのみとなったものの、中核の世代にはR・カルバーニョ、P・フェレイラ、マニシェ、シモン、そしてデコなど華やかさには少々欠けるものの、チームの要所を支える選手がいて、フィーゴ以外のベテランにはバランサーのコスティーニョ、CFのパウレタがいて、当時若手のクリスティアーノ・ロナウドが台頭したバランスのいい布陣となった。
攻撃力爆発とはならなかったものの、黄金世代に負けないバランスのいい中盤に、トータルとしても穴の少ないチームに仕上がり、見事な4位。
次点としては前述のイタリア代表と実は毎大会入れたいメキシコ代表。

2006年大会のポルトガル代表

５．締めに

自分が見る前のチームにも前述のポーランドなど面白いチームはあるし、欧州選手権や各地の大会での評価を、ワールドカップ本大会で覆すチームも少なくない。
2010年ならウルグアイ代表やチリ代表は良かったし（チリ代表は前評判も良かったけど）、2014年ならコスタリカ代表やアルジェリア代表あたりは大きく結果を覆した。
2018年のクロアチア代表なんかは、タレント豊富な時期こそ過ぎてたけど、モドリッチ・ラキティッチなどを中心に準優勝になったしね。
毎大会そういうチームが出て来るのは楽しみですね。