見出し画像

初アメリカ珍道中 Stuff Endoの編 Vol1🇺🇸

PITTZZ、スタッフの遠藤です。

11月7日からフライトを含めた10日間、お休みをいただき、単身アメリカへ行ってきました。

Seattle、Portland、San Francisco、Los Angelesと直線距離で1130マイル、各街での毎日の移動も考えると約2000キロ超。
初海外、超ペーパードライバー、全く英語を話せない、という三拍子揃った自分にとっては刺激的過ぎる9日間の旅でした。

よく聞かれるので最初に書いておきますが、お店の買付ではありません。
今回は自分の私物を実際の買付的な動きで買い回る、いわば仮想バイイング。アメリカを車で走り回ってきました。
その中でお店で何かやれるんじゃないかという新しいラインを探したり、自分では着ないレディースや雑貨などを見たりと、幅広く見て買ってました。


初日7日はシアトル、タコマ空港入り。
レンタカー会社で車をピックアップし、最初の古着屋を目指そう、と思いながらなかなかアクセルが踏めず、操作方法、標識、アメリカ独自の交通ルールを確認しながらレンタカー会社で気付けば30分。

心臓バクバクになりながらなんとかレンタカー会社を出て最初の古着屋へ。

最初に入った古着屋では必ず何かしら買う、と決めていたのもあって5点を購入。
そこのスタッフの女性の方に「Your style very cool」と言ってもらえたのがとても印象的でした。

9日間通してなのですが、古着屋やスリフトで日本人だと分かったら伝わりやすいような単語を選んで伝えてくれたり、伝わりにくい表現に関しては日本語を調べ伝えてくれる人もチラホラいて、人が物凄く温かったです。

初日の7日、二日目8日はSeattleの古着屋、スリフト、アンティークモールを回り、この二日間で持って行ったスーツケースはほぼパンパンに。


8日の夜にPortlandへ移動し、Portlandでホテルへ。
9日、10日は二日間Portlandの古着屋、スリフト、アンティークモールを回りました。

個人的には一番好きだった街。
全体にゆったりと時間が流れていました。


カフェの隣のベンチでゆっくりしていたカップルと犬がとても素敵だったので声をかけて写真を撮らせてもらいました。

Portlandの古着屋にも犬を発見。
ジジモップよりもこちらは一回り大きかったです。


ここまでで既に感じてたのはヴィンテージの価格高騰、数の少なさ、スリフトと呼ばれるリサイクルショップでのハンドピックの難しさ。
ヴィンテージが集まり辛い中でいかにして新鮮なラインを探して見つけられるか。クラシックでオーセンティックなラインにいかにして新鮮でモダンなラインをミックスして提案出来るか、スタイリングイメージ込みで考えながら回っていました。

5日目、11日はSan Franciscoへ、前日夜と翌朝で合計10時間移動。
Portland、San Francisco間のフリーウェイが一番ハードでした。

何度も死ぬかと思いながらもなんとかSan Franciscoへ到着。

坂の多い街。

街並み、景色がとても良く、ファッション意欲の駆り立てられる街でした。

自分が泊まったホテル近辺もそうでしたが、活気のある街だなと。
特に古着屋、スリフトの多いHeight Ashburyはヒッピームーブメント中心地らしいファッショナブルな人が多く歩いていました。

古着屋もスリフトも全て閉まった後の夜、何も観光らしいことしてないのも勿体ないかなと思い、近くにあるツインピークスへ。

一人で来るところでもないなと思いながら、San Franciscoの夜景を一望してきました。

超タイトスケジュールだったので、翌日12日の午前中、San Franciscoを見て、Los Angelesへ6時間移動。

この日はほぼ移動で終わり、夜は古着屋の先輩が自分と同じく買付ではなく、単身ロスに来ていたので一緒に本場アメリカのステーキを食べました。デカかったし美味しかった。ここまでタイトなスケジュールを組んでいたので、まともな物をほぼほぼ食べておらず日本では味わえない味でした。

13日、Los Angeles、毎月第二日曜日に開催されるRose Bowl Free Marketへ。
朝4時に起きて5時に会場入り。
暗い中、スマホの灯りや頭に懐中電灯を付けて古着を見る人達。
古着はもちろん、雑貨や家具、ラグ等、色んなジャンルの店が個性豊かに出店していて、いるだけでアメリカを感じられる空間。



正直なところ、実力不足で物としての収穫は多くありませんでしたが、それよりもこの空気感を味わえたのが大きかったです。

昼過ぎにローズボウルを出てその後はロスの古着屋、スリフトなどを回り、夕方ごろに古着屋ついでにロングビーチに立ち寄って少し海を見てきました。

14日はOrange countyへ。
アンティークモール、古着屋を中心に何店舗か見てきました。

今まで回ってきた主要都市に比べると落ち着いていて、静かな場所。

15日、最終日はロスの空港近くに戻ってきて、古着屋、スリフトを回りつつ、リュック、スーツケース、買っていたパッキンがもう既にパンパンだったので、サンタモニカのビーチを少し見に。
何度ビーチに立ち寄るんでしょうか。

アメリカを感じ、夜は時間ギリギリまでスリフトを回り、バイイング終了。

9日間でアメリカ、ヨーロッパ、ヴィンテージ、レギュラー、メンズ、レディース、グッズ、雑貨、オールジャンルミックス120点程買ってきました。
今の自分に出来る最善の自分なりの線引きで。まだまだ甘いところだらけだと思います。
もっと買えたな、やれたな、何も出来なかったなというのが本音です。
ただ、それが分かったのが今回の一番収穫でした。
全てが刺激的で最高の経験でした。

ここからは今回アメリカに行くことになった経緯を少し。
PITTZZに入社して一年とちょっと、入ってすぐの頃にオーナー翼さんに熱い話をしてもらい、響きまくり、その時にこのオーナーと二人でやっていくには、今の自分の熱量では全くついていけないなと思ったのが今回のきっかけでした。
あぐらかいて買付のチャンスを待つだけなら誰でもできるなと思い、入社して三日目の帰り道に翼さんに来年中に一人で必ず行きますと宣言したのを覚えてます。

ずっと思っていたこと、敢えて書きますが、若手古着屋スタッフ、アメリカ、ヨーロッパ、現地に行きたいと言う人は山のようにいるけど、実際に自費出してまで単身で行ってる人は周りに全然いないということ。
今回の旅の間に、一緒にステーキを食べた古着屋のスタッフの先輩と全然古着屋で働いてるとかじゃない同い年の男の子とロスで会いました。二人とも買付ではなく、自費でお金出してアメリカを見たいからというので。
こういうの凄い良いな!と思ったし、やっぱり若い世代がこういう部分をちゃんと継承していかないと廃れるなと。

行きたいと言ってる人達、みんな行けば良いと思います。無責任ですが。
行かないと分からないことだらけだし、行っても分からないこと、知らないことだらけです。
だから面白いと思います。
一番最初に書いた三拍子揃った自分が死ななかったのでよっぽどのことないと死なないと思います。

もう一つずっと思っていたこと、現地買付こそが古着屋の醍醐味、大前提、そんな当たり前のことをずっと店として謳っていながら、また、将来的に自分で古着屋をやりたいと思い、言っていながら現地の空気感を知らない自分にずっと違和感がありました。

Vintage clothing store、Thrift store、Antique mole、Military surplus、等を回り、実際の今のアメリカ古着の現状を自分の目で確認してその違和感はだいぶなくなったなと思ってます。と同時に現地を見て、生半可な気持ちじゃ古着屋やれないなとも。

昨今の円安、物価高の状況で現地買付の古着屋がどれだけ努力して古着をハンドピックしてきているか、正直、現地買付に行ってる古着屋に値段が高いとかそういうのはもはや無いなって思ってしまうぐらいには凄いことになってます。商売として古着屋をやるということがどれだけ命懸けかということ。相当な博打。

それでもその中で都度やりようを探して、見つけて、クラシックでオーセンティックなラインにモダンで新鮮なラインをミックスして提案する。現地のヴィンテージの少なさ、価格の高騰の中でもまだまだ考えれば活路はあるし、やりようでまだまだ新鮮さを見出せる可能性はあるなと感じました。

長々と書いてしまいましたが、それだけ色んなことを感じて伝えたかったことのある9日間でした。

また、今回アメリカに行くということをお店に来てくださるお客様などに話した際、御守りをわざわざ持ってきてくださった常連のお客様がいました。
本当に嬉しく、そのおかげで安全に無事に帰ってこれたと思います。いつもご愛顧頂けるお客様の支えあってのアメリカだったなと。

ここで書くよりも、直接話したほうが伝わる部分やはり多いと思うので、是非店頭に足を運んでみてください。
オーナーが買付から戻って、まだ1ヶ月程で、お店のほう、これからもバンバン商品出していきます。

今後ともPITTZZをよろしくお願い致します。

PITTZZ 遠藤

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?