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ジョーンズ骨折からの復帰〜アスレティックリハビリテーション〜


現在、Jアカデミーに所属しトレーナー活動をしています。
これまでトップカテゴリーからアマチュアまでの選手をみてきました。
トレーナーとしてただ選手のリハビリを行うだけでなく、パフォーマンスアップにつながるトレーニングなども行なっています。
ケガをしてからではなく、いかに怪我をしないようにプレーするか、その中で最大限のパフォーマンスを出せるかを常に考えリハビリやトレーニングを行なっています。

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<SNS>
Twitter:Godai Tanaka
note:https://note.com/godai55


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今回は多くのサッカー選手が悩まされてきた第5中足骨の骨折であるジョーンズ骨折のアスレティックリハビリについて見ていきたいと思います。

ジョーンズ骨折が何か分からない方も多いとは思います。

ジョーンズ骨折についての細かい内容は安江さんが解説してくれているのでこちらを読んでもらえると大変参考になります。

競技復帰に向けたより積極的なリハビリを行うジョーンズ骨折でのアスレティックリハビリについて解説していきたいと思います。


ジョーンズ骨折とは


ジョーンズ骨折は第5中足骨近位骨幹部の疲労骨折のことである。
1902年にJonesが自身の経験をもとに報告し、本邦でもサッカー・バスケットボール・ラグビーなどカッティングやステップを切るスポーツに多く発生する。

中でもサッカーにおける発生頻度は特に増加している。
増加に関して欧州の統計よりも発生頻度が高くなっている。

第5中足骨基部は第4中足骨や立方骨に強固に固定されており、繰り返すステップや切り返し動作で近位1/3~1/4に外側〜底側からストレスを受け最終的に骨折に至る。


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安江さんの記事にもありましたがおさらいです。
ジョーンズ骨折には不全骨折完全骨折があります。

不全骨折と完全骨折では治療方針が異なります。
不全骨折では保存療法が基本となり、完全骨折では手術を行うことを選択します。

第5中足骨の基部は血流が乏しいため完全骨折では手術が第一選択になると言えます。

ジョーンズ骨折は練習環境やポジション特性によって発生頻度が大きく変わると言われています。

例えば土などのクレーのピッチよりか人工芝のピッチの方が発生頻度は圧倒的に高いと言われています。

また、ポジション特性で言えば、サイドの選手で切り返しが多い選手とゴールキーパーで比べるとサイドの選手の方が圧倒的に発生率は高くなります。
(この比べ方は極端ですが。)


国内選手で言えば香川選手や清武選手、海外の選手で言えばネイマール選手などが経験しています。
ジョーンズ骨折を経験した選手を見ると圧倒的にサイドの選手や切り返し動作が多くなりそうな選手がいることがわかります。

もちろん、カッティングなどの動作が多くない選手にも起こり得る怪我ではあります。
怪我になるリスクの違いが大きく変わってきます。

そのためポジションやプレースタイルなどが該当しそうな選手はより一層気をつけた方が良いと言えます。



ジョーンズ骨折のアスレティックリハビリテーション


ここからはジョーンズ骨折のアスレティックリハビリについて解説していきます。

毎度のように書いていますが、ここで紹介するものは一例に過ぎません。
そのため、今みている選手の状況や状態に合わせたリハビリをしてもらえればと思います。それが基本になってくると言えます。

ジョーンズ骨折には不全骨折と完全骨折があると言いましたが、ここでは完全骨折し、手術した場合のアスレティックリハビリについて書いていきたいと思います。

完全骨折でも不全骨折でも基本的な方針は変わりません!

どのような負担が患部にかかっているか、患部外の関節や筋肉などの状態がどのようになっているかをしっかり見定める必要があります。

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ジョーンズ骨折の手術後のリハビリの流れは大まかにこのようになります。


術後1日目〜

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