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カジュアル面談の本来的な価値とは?──お互いの"ピッタリ"を生むための考え方

ここ数年の採用市場で、“カジュアル面談”という言葉をよく耳にするようになりました。
カジュアル面談に対して、皆さんはどのような印象を抱いているでしょうか?
選考に関係のない、価値観のすり合わせの場。面接のような質問を受けることがある、準選考の場。繋がりを作る、新たな出会いの場。
これまで体験したカジュアル面談によって、抱く印象はさまざまかもしれません。

今回は、カジュアル面談のプラットフォームを提供しているPittaでCS(カスタマーサクセス・カスタマーサポート)を務める、古川のインタビューをお届けします。
カジュアル面談の本来的な価値は何なのか?Pittaとしてどのような価値を提供していきたいのか?
古川の視点から、カジュアル面談について語っていきます。

古川くるみ|Pitta CS   プロフィール

2021年11月入社。北海道大学経済学部在学中に法律に興味を持ち、卒業後に上京し弁護士事務所へ就職。その後Web業界へキャリアチェンジし、主にスタートアップ企業でWebディレクション、Webデザイン、BtoB SaaSのプロダクトマネジメント・セールス・CS、中途採用など多岐にわたる業務を経験。CSとしてのポリシーは、"なんのために" サービスを提供しているのか、ユーザーにとっての価値を常に意識して動くこと。


Pittaが考えるカジュアル面談の価値とは?

── そもそも、“カジュアル面談”とはどういったものでしょうか?

一般的に、「選考前の会社説明・仕事紹介を行う場」として認知されているかと思います。
カジュアル面談というフォーマット自体は、採用市場でもかなり浸透しているのではないでしょうか。

一方で、“カジュアル面談”という同じ表現を使っていても、人によって捉え方が様々で、企業と候補者の間で認識にズレが生じている状況があります
「選考ではない」という前置きがありつつも、実際には選考の一環として実施している企業があったり、候補者側からは、企業から誘ってもらったのに面接のような質問をされて、なぜかお見送りされてしまったというケースも耳にします。

カジュアル面談のフォーマットが浸透していきているのに、候補者側の体験が変わっていないのは、非常にもったいないと感じています。
「この企業がちょっと気になる」という状況があった時に、"でも選考されそうだから気軽に申し込めない"と候補者が思ってしまうと、双方にとって機会損失になってしまいます。
少しでも気になる企業があったら、気軽に申し込みができる。選考前提ではないので、安心して会話ができる。そして、自分と企業がマッチしているのかをフラットに確かめられる。
そんなカジュアル面談が実現できれば、自身の選択肢を増やしたい候補者にとって、理想の体験になると思っています。

カジュアル面談は本来的に価値がある手法です。ただ、そのポテンシャルを生かしきれていない状況があるのでは、と考えています。


── カジュアル面談の価値とは、一言でいうと何でしょうか?

企業と候補者双方にとって、お互いの”ピッタリ”を生める可能性があることです。
選考に進む前に、少しでも気になったらまずは話してみる。話すきっかけがあることで、純粋に選択肢を増やすことができます。
さらに、面接のように採用の条件をベースに話すのではなく、フラットにお互いについて知るための会話をすることができれば、思想や価値観をより深く確かめ合うことができる。その結果、自分に“ピッタリ”な選択肢が見つけやすくなると考えています。
そんなカジュアル面談を実現するために、Pittaではカジュアル面談の定義を広げています。


── Pittaのカジュアル面談の定義とは?

Pittaのカジュアル面談は、必ずしも選考を前提とせず、興味のあるテーマについて企業の「中の人」とフラットな会話ができる場です。

一般的なカジュアル面談は、選考前の会社説明・仕事紹介を行う場であることがほとんどです。

Pittaのカジュアル面談では、企業の「中の人」が自分の話したいテーマを設定して募集しています。会社や人事を通さずに、直接その人と会話をすることができます。
会話のテーマは、現場の人だから話せる仕事の面白さや、チームの雰囲気を伝えたり。同じ職種の人との情報交換や、キャリア相談。仕事に関係のない、雑談や個人的な趣味の話もOKです。

企業の「中の人」が自分の話したいテーマでカジュアル面談を募集


── 趣味の話までOKにしているのは、なぜでしょうか?

申し込み者の選択肢を増やし、出会いの可能性を広げるためです。
転職活動時、条件で検索してフィットする企業を探す方が多いと思いますが、そうなると選択肢は自ずと狭くなってしまいます。

また、趣味の話がテーマだからこそ一般的な採用ステップでは出会えなかった人と巡り会えたり、カルチャーの要素も含めて「自分に“ピッタリ”だ」と感じる企業とご縁が結ばれたなら、より深いマッチングとなり、長く一緒に働いていけることに繋がると思います。

Pittaでは、「カジュアル面談を“もっとカジュアルに”」という言葉で、私たちの目指すカジュアル面談を端的に表現しています。


── カジュアル面談を“もっとカジュアルに”した場合、何を実現できるのでしょうか?

人生の選択肢を豊かにできると思っています。
それは企業にとっても、申し込み者にとっても、です。
自分にとってよい選択肢かどうかは、究極的には話してみないとわからないですよね。
「この企業が気になっているけれど、面接はハードルが高くて申し込みができない」という方にとっては、カジュアル面談という受け皿があることで、まずはフラットに"知る"ことからスタートできるようになります。
まだ転職を考えていない方にとっても、興味や好奇心の赴くままに企業とつながりを持っておけるようになると、いざ転職を考えた時の選択肢を増やすことができます。
これらは企業にとっても、これまで出会えなかったような人との出会いを紡ぐことに繋がります。
Pittaがあることで、"思いもよらない出会いのキッカケ"をつくっていくことができれば、皆さんの人生の選択肢を豊かにすることができるのではと思っています。

如何に気軽に申し込みボタンを押せるか、が重要だと思っているので、Pittaでは引き続き、本当の意味で“カジュアルな”面談を実現していきたいと考えています。



── 実際にPittaで実現した、「思いもよらない出会い」の事例はありますか?

仕事とは全く関係のない、共通の趣味を通じて出会った方の話をお聞きしました。
申し込み者の方が、元々PMの仕事をされている方と話をしてみたいと思っていたところ、ある企業のPMの方の「ボードゲームをしましょう」という募集に目が留まって、申し込んでみたそうです。
実際にボードゲームをしながら会話してみたところ、仕事について直接的に語るよりも、お人柄や思考をよく知れて、良い場になったという感想をいただきました。

また、軽い気持ちでカジュアル面談をしてみたら意気投合し、8時間以上も会話が盛り上がってしまいそのまま朝を迎えた、という話もお聞きしたことがあります(笑)。

選考前提のカジュアル面談では起こらないような、面白い出会いですよね。これは、企業ではなく「中の人」が自由なテーマで募集しているからこそ、生まれたことだと思います。


自分のための活動が、結果として会社のためにもなる


── 企業相手ではなく、企業の「中の人」と話す仕組みにしている理由を教えてください。

申し込み者からすると、その企業について本当に知りたいのは、「どんな人と働くことになるんだろう?」「チームはどんな雰囲気なんだろう?」「今いる人たちは楽しく働けているのだろうか?」といった、中の人と話せるからこそわかる”実際の”環境だからです。
また、企業の中にいる「個人」を押し出していくことは、企業の採用活動にとって良い循環を生むことにも繋がると思っています。


── 採用活動への良い循環とは、どういったことでしょうか?

現場の方が前に出てくることで、社外に「こんなに素敵な人がいる」と示していけることになります。
採用広報において、「自分たちをどのように魅せていけばよいのか」という悩みを抱える企業は少なくありません。企業の「中の人」が個人の魅力を出していくことで、中長期な視点で企業のブランディングに寄与していくと考えています。
現場の方自身も、カジュアル面談を通じて会社の良さを再認識することができたり、エンゲージメントを高めることに繋がるなど、組織全体にも良い影響をもたらす可能性があります。

また、Pittaでは募集者が自由にテーマを設定できるので、“やらされている感”がなくなるんですね。
人事に依頼をされて、採用のためにカジュアル面談を出すとなると、どこか受け身になってしまうものではないかと思います。でも、自分の興味のあるテーマを出して、自分自身の学びにもなる経験ができたら、カジュアル面談そのものを楽しめるようになるはずです。
「新しいテーマで募集をかけてみよう」「カジュアル面談の回数を増やしてみよう」と、自発的な行動が生まれ、採用活動にポジティブな循環が生まれていきます。
まさに、現場の方を巻き込んだ、“全員採用”の実現です。
それが、無理のない形で行えることが理想なのではないかと思います。
現場の方が自分のために行なっているカジュアル面談が、結果として会社のためにもなる、そんな循環が生まれると嬉しいなと思います。


お互いに支援しあえるような関係性を目指して

── これまでカジュアル面談についてのお話を伺ってきましたが、古川さんご自身の想いについても聞かせてください。どのようなマインドでPittaの業務に取り組んでいるのでしょうか。

Pittaを利用してくださるユーザーにとって、何が一番価値のあることなのか、ということを常に考えています。
カジュアルに出会えることはあくまで手段なので、その先の目的をぶらさないようにしたいという意識があります。
これまで話してきたような理想の体験を実現するためには、超えないといけないハードルがいくつもありますが、プロダクトを磨いていくことでより大きな価値提供ができるように頑張っていきたいと思っています。


── Pittaを通じて、どのような社会をつくっていきたいと考えているのか、教えてください。

私はこの社会でどうやったら「みんなで」幸せになれるのか?ということにとても関心を持っていて、うまく共生していくためには、他者とどのような関係性を作っていけるかが重要だと感じています。

現代では「個」として自分がどうあるべきか、どう生きるべきかという点がクローズアップされがちですが、「全体の中の一部」として、他者と常に影響し合っている自分の存在を意識していたいなと。
だからこそ、人と人とが利用し合うのではなく、支援し合い、良い関係性が継続する社会になることを願っています。

採用においては、企業が個人を雇うという関係性において、主従関係になりやすいのではないかと感じています。
特に、条件マッチングによる採用では、よりいっそうフラットな関係性にはなりにくいように思います。
一方で、個人の視点から見ても、今後のキャリアや自己実現のために企業の環境を利用するケースもあるはずです。

そうなってしまうと、お互いを目的達成のための手段にしてしまって、良い関係を続けることは難しいのではないかと思います。
双方の利益がぶつかってしまった時に、自分のメリットに合わなくなったからサヨウナラというのは寂しいなと、個人的には感じています。

その点、Pittaのカジュアル面談では、フラットな関係値で出会いがスタートしていきます。
カジュアル面談を通して、相手の価値観に触れることができると、自分の目的だけではなく相手の視点からも物事を考えていくことができるのではないかと思います。
その結果、採用後も、お互いに応援し合えるような関係が継続していく。
そんな関係性の実現を目指して、今後もPittaを多くの方に活用いただけるよう、精一杯取り組んでいきたいです。


この記事を読んで古川やPittaのことが気になった方は、こちらの面談でぜひお話ししましょう!

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