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三越伊勢丹に学ぶ大企業がイノベーションを起こすための「Pittaでのカジュアル面談活用法」とは

「人生の選択肢を豊かにし、自分にピッタリな未来へ」を掲げる株式会社Pitta(旧:Meety)。今回は株式会社三越伊勢丹ホールディングスのカジュアル面談の活用法についてお伺いしました。

写真左:株式会社山下PMC(三越伊勢丹HDSからの出向)グローバル事業部門 眞田 隆史 氏
2008年株式会社伊勢丹に入社後、営業部門である新宿紳士第一営業部に配属。2019年より、三越伊勢丹と三越伊勢丹ホールディングスの一体経営解消に伴う新設組織の三越伊勢丹 総合企画部総合管理(予算担当)に異動。
2021年、株式会社 三越伊勢丹ホールディングス 経営戦略統括部 経営企画部として、グループ全社の財務等を中心とした中期計画の策定を通じて利益計画、財務戦略を担当。2023年より、外部企業の山下PMCへ出向し、ホテルマネジメント事業の立ち上げ中。

写真右:株式会社Pitta 代表取締役CEO 中村 拓哉
株式会社Speeeに入社し、SEO事業・アドテク事業の営業を経て、社長室にて新卒・中途採用業務に従事。2017年、株式会社Alpha(旧VRize)のCOO事業推進責任者へ就任。
2019年、株式会社Pitta(旧Meety)を創業し、2020年10月カジュアル面談プラットフォーム「Pitta」をローンチ。2022年度「すごいベンチャー100」掲載。Diversity Policy 「Belonging」を発表。

ー今回、三越伊勢丹様がPittaでのカジュアル面談特集企画を掲載することになったきっかけを教えてください。

眞田:私自身、スタートアップの成長性に個人的な興味があって、スタートアップで働く方との接点を増やしたいと思った際に知人に紹介してもらったのがPittaでした。最初は個人利用として、他業種のスタートアップ企業とお話しができたらと考えていて。

そのタイミングで中村さんから、Pitta内のチャット機能で企画案のご連絡をいただいたことを機に、今回の特集企画の検討を進めていきました。我々は、大企業ならではのお堅い部分も一定あるのは否めませんが、新しい事業に挑戦する風土のある会社です。今回の企画を社内で展開した時、各部門で活躍するメンバーから非常に前向きなリアクションが得られたため、スピーディーに実施の意思決定・企画のリリースまで進めることが出来ました。

中村:今まで、IT業界・スタートアップ企業の方々を中心にご利用いただくことが多かったので、眞田さんが三越伊勢丹様の中の人としてカジュアル面談を公開して下さった時は驚きました。社内でも話題になり、すぐに今回の企画案をメッセージで送らせていただきました。

ー実際に企画を出してみて、どんな方とマッチングされましたか?

眞田:想定していたよりも素敵な方々と出会えていてありがたいなと感じています。数値目標などを持っていたわけではありませんが、数十件ご応募いただき、3割程度の方と2回目以降の連携案についてディスカッションが進んでいます。この中から面白い取り組みが発表できるのではないか、という期待感を感じているところです。

今回、最初から具体的なご提案をいただくよりも、まずはアイデアベースでディスカッションを行うことを目的にしており、それが結果的に非常にいい場になりました。たとえば、AI関連事業をされている方とマッチングし、会話の流れの中で接客スキルの向上のために会話データを録音して可視化していくアイデアが生まれ、議論を深めていたりします。

中村:非常に実用的な連携案に結びついているのですね。

眞田:そうですね。いきなり相手から商談を持ちかけられるよりも、私たちの課題感をお伝えし、先方からその課題に対して具体的なアイデアやご提案をいただくことが多いです。そもそも三越伊勢丹に存在する課題を知らない状態で、解決策をご提案いただくのは非常に難しいので、フラットな目線で一緒に議論を深めていける方だと良いマッチングに繋がりやすいと感じています。

有意義なカジュアル面談を実施する秘訣

ー今回、三越伊勢丹様とのお取り組みは、採用目的ゼロでカジュアル面談を行うというユニークなお取り組みだったなと感じています。

中村:そうですね。Pittaとしては、三越伊勢丹様のように「採用以外の用途」で利用する企業様の増加を狙っている背景がありまして。一般的な求人サイトだと、「カジュアル面談」=「採用の手前の会社の説明会を個人向けにするイメージ」が強いので、Pittaではそれ以外の用途でもご利用いただけるよう工夫しています。

三越伊勢丹様との取り組みを皮切りに、大手企業様とのお取り組みを増やしていきながら、将来的には大手企業様がオープンイノベーション施策をご検討の際に、想起いただける存在になれたら嬉しいなと思っています。

眞田:おもしろそうですね。Pittaを通じた、企業間の価値あるマッチングの創出は現実的に可能なのではと思います。私自身も今後もそのような活用方法を続けていきたいと考えております。

中村:ありがとうございます。今回のプロジェクトを通じて、いい意味で私の中で三越伊勢丹様の印象が変わりました。数十人〜数百人のスタートアップ企業様と同じようなスピード感でコミュニケーション・プロジェクトを前に進める事が出来ました。眞田さんが大手企業で新しいプロジェクトを進める際に、心がけていることはありますか?

眞田:気をつけているのは、初めから重い意思決定はせず、「まず小さくやってみる」合意形成を目指すことです。

今回の企画に関しても、最初から全社単位の正規ルートに載せるのではなく、前向きに検討してもらえそうな部署・人単位で声を掛け、私個人がユーザーとしてある程度の実績を蓄えた状態で、プロジェクトを進めました。

ちなみに、会社非公式の組織ではありますが、三越伊勢丹の各部署で活躍するメンバーを募り、有志で会社の経営課題を議論する場を月に一度設けているのですが、今回はそのメンバー中心にアサインした、という裏話もあります。

ー最後に、スタートアップ側が大手企業への提案をするときに気をつけるべきことを教えてください。

眞田:自社サービスを売り込むための資料でプレゼンをされたり、形式張ったセールスは的外れなご提案になることが多くて…。また、初回から入念に準備されたご提案に対して「それ全然違います…」とはなかなか言いにくいので、準備はほどほどにしていただけると…(笑)

まずはお互いフラットにお話しして、課題感を共有してから話を進めた方がうまく行くケースが多いと感じています。


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