台風、停電、その他

停電して、涼しくするのは扇子だけになり、携帯の充電と車のクーラーで 一息つくために 車の中に避難した。
車のラジオを聞く。
でも、うまくニュースにたどりつけなくて、チューニングばっかしていて、その上成果なしだった。
番組がニュースだけで構成され、新しいニュースが入るまでずっと同じことを話してると助かるのになぁって思ったよ。
当初、間もなく停電が解消されると思っていた。
だから、ガソリンの心配もしてなかった。
「なんくるないさー」なんて言ってたのさ。
市役所に電話をしても要領を得ない。
とにかく市役所に水をもらいに行こうとしたが、途中 大きな木が倒れている。
信号機もついていない。
これはまじやばいと引き返した。

次の日も電気は来ない。
こりゃ、なんくるないさー なんて言ってるのは違うなぁって思ってきた。
ラジオのニュースをとろうとチューニング。
でも、なんか世の中は平和な感じ。

なんだか、幸せな世間から はみ出てしまったような不思議な疎外感を 強烈に味わった。

後、ぼやっとしながらも 手元の持っている物の配分とか、自分の次の動きとかを 集中力 出して考えているんだよね。

それとなにもしないで暑い中、じっとしてるのって暇なんだ。
人には娯楽が必要なんだと しみじみ思ったよ。

暑いので、身体は水で濡らしたハンドタオルで拭いていたが、どうにもいけません。
成田の旅館に、一日泊まり中浴場に入り 部屋のお風呂にも入りながら洗濯をして部屋に干した。
帰ってきて 日は 5日後になっていた。

ブレーカー上げて通電を確認した。

翌週の火曜日に市役所へ行って被災者の届けを出した。

私のいた 停電、断水等の被災 の中に 今 いる人には申し訳ないが 自分には日常が戻り、楽してる。

ニュースは観る側で、自分の立場がそっちに入るというのは、あり得ても どこか自分にはないと思っていた。
人ってそんな風に考えるものだね。あれ、私、被災者。

安全ないつもの日常なのだが、小さな経験だが何か心の有り様に変化がある。
防災とかそういうことではなく あっという間に身の回りは変わり、それは非常に個人的な事で共有は難しい。

外出をした方が良いような気がして、スーパーに行ったり 成田の小さなデパートに行ったり 何か必要ではないのに ウロウロして手触りをさがしている。


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