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砂糖菓子に魅せられて

最近とても気に入ったあるお菓子のことを、褒め称えたい。


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「六花のつゆ」
マルセイバターサンドで有名な北海道のお菓子メーカー、六花亭が販売しているボンボンである。
写真ではキャンディのように見えるけれど、色のついている部分は薄いお砂糖の膜で、中にはペパーミント、ハスカップ、ブランデーなど、それぞれの色に応じた香りの良いお酒が包み込まれている。
1cmにも満たないその粒を口に入れると、シャリッと砂糖が溶けて、ジュワッとお酒の香りが広がり、スッ…と消えてゆく。

可愛くて、お洒落で、大人っぽくて、美味しくて、儚い。

そもそもお菓子は「美味しくて」だけで十分合格なのに、素敵な形容詞がさらに4つも付いてくるのである。すごい。

まずパッケージ。北海道の可憐な野花が描かれている、白くて丸いカンカン。はい、もう可愛い。そんなカンカンを開けると、どの色が何の味か、という説明の紙が入っている。コピー用紙みたいな真っ白いやつではなくて、ちょっと透け感のある、世界観を壊さないデザインの、お洒落な紙。
そしてその紙をめくると、中身はボンボン。飴ちゃんとか金平糖が出てくるかと思いきや、なんとこのパステルカラーたちはお酒を包み込んでいるのである。子供向けのような見た目でありながら、大人の味を効かせてくるのだから、侮れない。
一粒つまんで口に入れると、砂糖のひんやりとした甘さが口に広がった後、お酒の味と香りが流れ出てきて一気に砂糖と混ざる。美味しい。いつまでも味わっていたい…。
しかし、それは儚いハーモニー。あっという間にどこかへ消え去ってしまう。口に入れた瞬間に歯でガリッとかやってしまうと本当に一瞬で終わるので気を付けてほしい。
儚い時間ほど愛おしく思ってしまうもの。そしてまたついつい、二粒目に手を伸ばす…

こんな感じでうっとりしていたら、小さな一缶を一日で食べ終わってしまった。おかしい。大事に大事に、ゆっくり少しずつ食べようと思っていたのに、どこで計画が狂ったのか。

私は、苦いものが嫌い、酔った人間を見るのが嫌い、という理由でお酒があまり好きではないのだけれど、ボンボンはその2つの点を気にすることなくお酒の良さを楽しめるので、非常にありがたい。

ちなみにこの六花のつゆは、職場の方からの貰い物である。北海道へ行ったり、ネット通販でないと買えないのだろうか…と思いきや、ちょうど京都の百貨店が北海道物産展を開催していた(!)

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60個入り買ってきました。
今度こそ、ゆっくり食べるぞ。

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