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SandyBridgeからRyzen5 5600G+RTX3060の10万以下自作PCへの移行

1:購入編

 今はパソコンを買う時期が良い。ミドルスペックのデスクトップパソコンの話ではあるが、10万円以下でかなり実用的な構成になる。 ノートパソコンやミニPCも有効な選択肢ではあったが、パソコンを設置する場所からほぼ固定で動かさず、またある程度のスペックを必要としたためにデスクトップパソコンを今回パーツを買いそろえて購入した。

 

以下、購入したPCの構成(構成リストのコピペのため値段はズレがあります)

CPU : 16580円 : Ryzen 5 5600G : [ AMD | 性能(PassMark):19,902 | 1スレッド性能(PassMark):3,191 | 6コア | 12スレッド | Ryzen 5000シリーズ | Socket AM4 | TDP:65W | チップセット:X300,B450,X470,A520,B550,X570 | GPU:Radeon Graphics ]
メモリ : 8680円 : KLEVV KD4AGUA80 32N220D : [ ESSENCORE | 16GB | 2枚 | 合計容量:32GB | DIMM DDR4 SDRAM | 3200MHz  ]
GPU : 38980円 : GALAKURO GAMING GG-RTX3060-E : [ 玄人志向 | 性能(PassMark):0 | NVIDIA GeForce RTX 3060 | メモリ:GDDR6 12GB | 消費電力:180W | HDMI2.1 x1 DisplayPort x3 ]
SSD : 8380円 : EXCERIA G2 SSD-CK1.0N3G2/N : [ キオクシア | 1TB | 2GB/s | M.2 (Type2280)  ]
マザーボード : 11791円 : B550M Phantom Gaming 4 : [ ASRock | AMD B550 | MicroATX | メモリスロット数:4 | DIMM DDR4 | RAID:1個 | VRM数:○ | M.2:M key:type 2280 | ]
PCケース : 5371円 : S100 TG Snow Edition CA-1Q9-00S6WN-00 [ホワイト] : [ Thermaltake | MicroATX Mini-ITX | なし | 内容積:220x411x441mm | GPUサイズ:最大330mm | CPUクーラー高:全高165mm | 対応電源規格:ATX ]
電源 : 7980円 : KRPW-BK550W/85+ : [ 玄人志向 | ATX12V Ver2.4/EPS12V Ver2.92 | 550W | 80PLUS認証○ BRONZE ]
合計 : 97762円
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構成概要
Ryzen 5 5600G | メモリ:16GB×2枚 合計32GB | GPU:NVIDIA GeForce RTX 3060 | SSD:1TB | 電源:550W

 …ううん、パソコンの各パーツについて全く調べていない場合は見ただけじゃさっぱり分からん。
 とりあえず、CPUとGPUがどういったものを使っているかだけ知っていればおおよそのパソコンとしての性能は分かる。


CPU:Ryzen5 5600G (AMD製)

 まず、CPUだがRyzen5 5600G。こいつはAMD製なので、最も普及しているintel製とは別の規格が使われている。具体的にはマザーボードがintel製のものとは別の種類となる。後は性能と価格で選ぶのはintel製と同じ。

    RyzenというシリーズのCPUなのだが、今回のこれは内蔵GPUがあるタイプ。つまりグラフィックボードが無くともパソコンとして成立させられるもの。しかし、Ryzenは基本的に内蔵GPUが無いタイプが多く売られている。
 intelのCore iシリーズでは基本的に内蔵GPUが付いていて、Fが型番末尾に付いているものが内蔵GPUが無い。

 ややこしいことにRyzenではGだのXだのが付いていれば内蔵GPUがあって、付いて無ければ内蔵してないというわけでもない。(Ryzen 7 7700などが内蔵GPUのRadeon Graphicsを持つ)

 とりあえず、実際どのくらいのスペックなのかCPUの性能比較サイトで見ておこう。
 


CPU PASSMARK

…数世代前のintel core-i7と同じくらいだと分かる。CPUにとてつもなく負荷がかかるような作業をしなければ、価格の割に十分すぎると言っていい性能だ。
 なお、内蔵グラフィックに関してはグラフィックボードが不調の時のための予備として使う。それ以外にも内蔵グラフィックとグラフィックボードの出力を両方使う機能もあったりはするが、今回は想定しない。

グラフィックボード(GPU):GALAKURO GAMING GG-RTX3060-E(12GBモデル)

 次はグラフィックボード(GPU)だ。現在はゲーム目的がメインの場合、Radeon RX 7600やRadeon RX6600XTが同価格帯において候補に挙がる。(グラボの価格は結構変動します)
 

 しかし、今回選んだのはRTX3060。最新が4000番台のシリーズなので1世代前のものとなる。選んだ理由はいくつかあるが、やはりVRAM(Video Random Access Memory)12GBというものがどういったものなのかが気になったからだ。
 この12GBという豊富なVRAMで、現在ではAI画像生成などの分野で多く活用されているグラフィックボードとなる。
 AI画像生成にはNvidia製のGPUが最適化されているために必要であり、このRTX3060は値段が下がっている今、AI画像生成へのエントリーとして非常に価値が高い。

 勿論、だいたいのゲームは出来るし配信や動画編集も可能なグラフィックボードだ。ストリートファイター6も普通にPC版が快適に遊べる。
*ただし、4K環境で遊びたい場合はより上位のモデルを選ぶ必要がある。あくまでも基本的にフルHD用である。

 また、既に販売からかなりの時間が経っておりバグやエラーなどの不具合状況の把握などが進んでいる「こなれた」製品であるのも強みである。
 実はグラフィックボードは販売直後の製品において、ドライバの最適化が未熟であると本来の性能を活かしきれないことが多い。単純な性能低下や、特定の状況でのフリーズやブラックアウト、描写の不具合等が発生しやすい。
 これらの問題は時間をかけてアップデートによって修正されていくため、既に販売から数年が経過している製品においてはたいていの問題が出尽くし ており性能が安定している。
 また、ゲームや編集ソフトなどの対応も最新のグラフィックボード用の調整が最初は間に合わないことも多く、これらも時間と共に解消される。

マザーボード:B550M Phantom Gaming 4 : [ ASRock | AMD B550 | MicroATX]

 そこそこの値段のRyzenCPU用MicroATXマザーボード(SocketAM4)。メモリスロットが4つ(DIMM DDR4)にM.2スロットが2つある。(type 2280)
 ガチガチのゲーマーでなければ十分な機能が備わっている。

メモリ: KLEVV KD4AGUA80 32N220D : [ ESSENCORE | 16GB | 2枚 | 合計容量:32GB | DIMM DDR4 SDRAM | 3200MHz  ]

DDR4の格安メモリ。16GBあれば十分だと思っていたが、値段が安かったため32GBへ。

ストレージ:SSD  EXCERIA G2 SSD-CK1.0N3G2/N : [ キオクシア | 1TB | 2GB/s | M.2 (Type2280)  ]

 元、東芝メモリ株式会社であるキオクシア製のM.2 SSD。超高速SSDに興味が無く、コスパの良いものを選択。

電源 :KRPW-BK550W/85+ : [ 玄人志向 | ATX12V Ver2.4/EPS12V Ver2.92 | 550W | 80PLUS認証○ BRONZE ]

 プラグイン式電源。通常の他パーツへの電力供給ケーブルが全部同じ場所から露出しているタイプと違い、使うものだけ選んで接続できる。PC内部が綺麗にまとまるようになるので、最近の主流。
 W(ワット)数は後の拡張を前提として置く場合は少し余裕を盛った構成にするとよい。自作PC構成の電源必要容量チェックが出来るサイトを活用しよう。
 購入検討から1か月くらいで電源の値段が軒並み上がって悲しみを背負った。

PCケース : S100 TG Snow Edition CA-1Q9-00S6WN-00 [ホワイト] : [ Thermaltake | MicroATX Mini-ITX | なし | 内容積:220x411x441mm | GPUサイズ:最大330mm | CPUクーラー高:全高165mm | 対応電源規格:ATX ]

 そこそこ低価格のPCケース。最近主流である、5.25インチベイが無いタイプである。つまり、内蔵DVD/BDドライブは付けれない。
 最も、最近は外付けのBDドライブも多くみられるのであまり問題はない。もし旧PCから光学ドライブを流用したい、などの理由があれば対応しているケースを選ぶこと。(ZALMAN T8など)
 

 だが、今回買ったこのケース”S100 TG Snow Edition”は白でサイドがガラスという安価にしては珍しいタイプだ。
 電源は下側設置タイプで、裏配線のスペースが十分にある。また、MicroATXマザーボードを設置するならスペーサーがすでに設置されているのでそのまま上からねじ止めするだけでOK。
 昔のSandyBridge時代は裏配線があったとしてもSATAと電源用の端子でごちゃごちゃしていたのだが、今ではM.2SSDとプラグイン式電源によって全くSATA端子など無しですっきりとした配線のPCが構成できる。
 非常に自作PC初心者向けとして評価が高い、裏配線や表のスペースの取り回しの良さを知って購入した。

 上記のパーツ構成をゲーミングPCとして見た場合、ある程度のゲームはフルHDでこなせるため10万円以下という価格の割にコストパフォーマンスは良いと言える。しかし、4K画質で遊びたいようなガチな層には不足している。あくまでミドルスペックの格安構成となる。

2:パーツ組み立て編

 さて、パーツをバラバラに買いそろえた後は実際にケースの中に全て組み込む必要がある。
 基本的にはケースに入れる前に、マザーボードへグラフィックボードと電源以外のパーツを載せ、(CPU*リテールクーラー込み、メモリ、ストレージ)その後にケースにマザーボードを固定する。その後にマザーボードにグラフィックボードを差し込んでケースと共に固定する。


ケース以外は注文の翌日に届いた


ケースは結構でかい。


マザーボード。CPUを取り付ける。

マザーボード上での作業だが、購入したマザーボードの箱の中で行った。理由はねじ類の紛失を防ぎ、安定感ある場所での作業が可能なため。

レバーを上げて△を合わせて置いてレバー降ろすだけ


付属のリテールクーラー。新品なのでグリスが塗ってあるので注意


横のパーツを外してからリテールクーラーを取り付ける。


ねじを4か所しめるだけだが、均等にやらないと傾く。


メモリの取り付けは今回、片ラッチタイプ。



まず右側の開けた側をカチッとするまで。あとは左も同じで結構押し込む。

*このメモリの認識が現在の自作PCにおいては、すーーーーーっごく失敗しやすい。というのも、メモリの押し込みが予想の3倍くらい必要であるため。見た目はうまくハマっているように見えても、「カチッ」という音が両サイドで出てない場合はまだ奥まで刺さる。
 これが本当に最初は怖く、おっかなびっくり何度もうまく刺さるまで力を無理に込めず左右均等に押し込むしかない。
 今回使っているマザーボードにおいてはメモリがない、または認識失敗しているときはビープ音が長音3回。最後の起動テスト時にビープスピーカーを刺して確認できる。


M.2SSD。斜めに刺した後はねじ止めする。


ここの固定が甘いと認識されないのでちゃんとねじ止めすること


なんとバックパネルが別で付いている。これがまあ…


仮で取り付け、爪を折ってマザーボードの形状に合わせる


ケース内部のすでに取り付けてあるスペーサーの上から、マザボを載せてねじを回していく


プラグイン式電源は使用するものだけコードを接続する。グラボ用PCI-Eのみ。


電源も、ねじで固定する。


ガラス側とは反対のサイドカバーを手回しねじで外す。裏配線スペースが多い。


裏から通せるので表のマザーボードの上がぐちゃぐちゃにならない。



マザボ用の電源。


USB3


グラボ。RTX3060


残念ながら一度折ったら戻せないタイプ。


垂直に置き、ねじ止めする。固定出来たら補助電源を刺す。


*グラボを刺している時は映像出力はグラボ側から


起動。ちゃんと接続出来ていれば青い光が点灯する。


ケースはまだ閉めずに起動テストを行う。ケース、CPU、グラボそれぞれのファンが回る。


無事に起動してBIOSから新しいCPUがあると通知。キーボードを接続し、Yを押す。


USBからWindowsをインストールする。


フォーマットされてないM.2でも問題なかった。



無事にWindows11が起動。メモリは32GB、グラボもRTX3060が認識される。

3:PCベンチマーク

 PCを構成した後は、実際に各パーツが正しく機能しているかまずはテストをしたほうがいい。起動後に初期不良が見つかるパターンは結構ある。


CINEBENCH R23


CPU-Z


GPU-Z


Crystal Disk Info (SSD)


OCCT メモリ

*以下、初期ドライバのままグラボのテスト

ベンチマーク 3DMARK Time Spy


FF14ベンチマーク


ストリートファイター6ベンチマーク

*グラボのドライバインストール後


FF15ベンチマーク


 さて、結果はどうだろうか。10万円以下で構成した割にはそこそこの性能で仕上がったのではないだろうか。
 ゲーミングPCとして考えるなら、最前線の3Dゲームは若干不安は残るものの大概のゲームはフルHDなら快適に遊べる。
 動画編集用のクリエイターPCと考えると、SSDをもう一つ追加するくらいだろう。幸い、まだM.2SSDのスロットは1つ空きがあるため次のセールを狙いたい。
 画像生成についてはまだ未検証なので、時間がある時にでも試していきたい。

 Windowsのライセンスについてだが、手持ちにない場合は購入することとなる。今回はPCパーツを購入したときに付与されたポイントを利用した。
 Windows7や8.1のライセンスキーを使ってWindows10をインストールし、それをWindows11にアップグレードすることも出来るようだが…環境によってはライセンスが適応されなくなるらしい。古いOSから経由する場合は、一度システムのバックアップを作ってから行うこと。
 *激安のWindows11プロダクトキーは企業向けのキーを勝手に販売していることがあるため、ライセンス違反で無効になる可能性があるため購入しないこと。正規品を買ってください。

 では、良きPCライフを。

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