〜をやらない子育て

のびのびと子どもを育てたい。
そう思い、育児本を読みあさる、ワークショップや育児教室に通うなど、これまで多くのインプットに時間を費やしてきました。
ですがそのどれもが自分の子育てに役に立った!そうそうこれこれって思うものが意外となくて。
そんな中で、だましだまし10年ほど我が子と向き合ってきた中で、最近あることに気づきました。もしかしたら気付いてなかったのは私だけかもしれませんが。

特に、実体験のことから書かれた育児本の類を読んでみて思うのは、やはりそのやり方が書籍化したいと思うほど良かった理由は、その著者とそのお子さんでの間でバッチリ適していた方法論だったからであろうと思います。要は、単なる一つの方法論であったということです。なので、自分と自分の子どもの組み合わせでは、そういった育児本に書かれたノウハウは案外役に立たないのです。参考にはなりましたよ。でもきっと、自分と我が子の間で成り立つ、別の特別な方法があるはずなのです。それを自分で模索して見つけ出す作業が子育て道だと思います。山伏のような、修研道のようなイメージを持っています。子育てで壁にぶち当たる時、これこそ自分を高めるためのチャンスですね。
話を元に戻しますと、確かに100人子どもさんがいれば100通りの方法があって当たりまえですよね。

でも、これだけは、皆さんに当てはまりそうだなと思うことがあります。
それはズバリ、「無理強いをしない子育て!!!」ドラえもんっぽく叫んでみました。
子どもにあれこれやってあげたい、させてあげたいというのも親心だと思います。
しかし、子どもが嫌がっていることを無理強いしてしまうのは本当にいけないことだなと思います。
私も知らず知らずに我が子に無理強いをしてきました。反省しています。
例えば、良かれと思って通っていた英語教室が、子どもは全く行きたいと思っておらず、返って英語嫌いにさせてしまったことなどの苦い経験があります。この時、それはもう、とても苦しみました。もうダメだ〜、いくら考えてもぐるぐる回り、もうどうすればいいんだ〜!!!と、精神的に自分を追い込んでしまっていました。
子育ては難しいなと痛感する日々でした。そんなある日、ふと、大好きなモンテッソーリの本を読み返してみました。(モンテッソーリ著 こども教育の再建 MARIA MONTESSORI /THE CHILD RECONSTRUCTION IN EDUCATION夙川幼児教育研究会訳)という古い本で、主人の母からずっと借りている大切な本です。
すると、やっとモンテッソーリ大先生が伝えたかったことが腑に落ちたのです。多くのモンテッソーリ関連本を読んできていたつもりではありましたが、全く自分のものには出来ていなかったということもわかりました。そしてモンテッソーリ先生のメッセージの奥深さと、普遍性を感じました。モンテッソーリ先生の言葉で目が覚めたのです。
自分ごととして、私は子どもに、様々な無理強いをしていると悟ることができたのです。なぜだかどうだか、何でこんなことに今まで気づかなかったの?という新しい視点から自分を見つめられるようになっていたのです。やはり悩み苦しみ抜いたからこその発見なのでしょうか。目から鱗でした。きっと役に立たなかったと思っていた育児本も、この悟りのために必要な素地を作ってくれたのだろうと思いたいです。

そのことに気づいてから、1年ほど、子どもに無理強いをしないということにフォーカスして過ごしてみました。
するとどうでしょう。今度は、子どもの生活って本当に無理強いされることだらけなのだということに気づいたのです。
学校などが特に無理強いの連続だなと思います。一斉に同じ内容を学ぶ、マラソン大会で順位付けをするなど、挙げればきりがありません。
自分の自由意志を尊重して、自分が今求めている学びを選びとって、それをやる。自分軸で生きる。そして自分の意思で学ぶ。そういうモンテッソーリメソッド的な要素は日本の学校教育の中にはあまりないと言えそうです。
それならば、せめて家にいる間だけでも、子ども達の自由意思を尊重した世界にしなくてはと決意したのです。
自分の子ども達が本当に求めていたのは、自由意志が尊重される環境でした。
勉強は楽しくやり、嫌な時はやらない。宿題も嫌なら、一緒に寄り添う。習い事は一旦全部やめました。その上でやりたいと思うこと一つだけを習うことにしました。
嫌いな食べ物は、嫌なら一口だけにする、もしくは食べなくて良いことにしました。
〜しなければならない という謎の縛りをことごとく粉砕していきました。頑張らなければオヤツを食べてはいけないなんてことはない。頑張ってなかろうが、とりあえずオヤツは食べていいと思います。
無理強いさえしなければ本当に子育ては楽しくて楽になりました。イライラすることも減りました。子ども達もニコニコ笑顔で、のびのび過ごせているではありませんか。
まだまだ家の中での環境作りは、課題が多く、もっと試せることもありそうです。実際には自分の未熟さからイライラしてしまったりすることもあります。そんな中で、もしかして、親というものは、子どもの環境を整えることくらいしか出来ないのかなと思います。そこに尽きるのではと。
そんな日々を過ごしています。読んでくださりありがとうございました。


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