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コントラバスのテールピースを替えたっていいじゃない。どうせならイタリア製のタイトなシルエットが今年のトレンド。そう、Bogaro&Clementeで決まりだね!

皆さんこんにちは。突然ですがテールピースって好きですか?僕は好きです。まず言葉の響きがいいですよね。「てーる」と暖かく音を伸ばした後に「ぴーす」と「P」の破裂音が来て「S」の摩擦音で締める。うーん、カッコいい。

そんなテールピースは音に影響があると言われています。材質やナットの材質、更に形状など。エレベではそんな材質萌えの方々が散見されます。でもコントラバスではあまり聞きませんね。なぜでしょう?自分が思うのはエレベ程ダイレクトに違いが分かりにくいからと思っています。

エレベは楽器の性質上、生音で聴くことはあまりなくアンプやヘッドホンで出音を聞きます。その音は他者が聴く音でもあり同一です。翻ってコントラバス。自分で聴く音は生音で、自分で聴く音と他者で聴く音は著しく違います。自分で聴く音は主に弦音が多く、他方少し離れたところで聴く他者にはボディ振動の音が聴こえます。テールピースの影響は弦音ではなくボディ振動に主に寄与するでしょう。弾き手は違いが分かりにくく交換意欲が湧かないのではないかと推測します。ではなぜ私はテールピースを交換するのか?それは勿論見た目がかっこいい(正しくは自分好み)になるからです。

コントラバスは木工芸術です。美しいフォルムと木目。それを特徴づけるニスの光沢具合。そんな中でテールピースは底部のアクセントであり自分で変えられる唯一のパーツとも言えます。私が選んだのはイタリアにある工房ボガーロ&クレメンテ(Bogaro&Clemente)のテールピースです。クロサワ楽器さんや鶴屋弓弦堂さんでも扱っていらっしゃいます。高価な部類になりますが、実際見てみると本当に工芸品のような美しさです。日本で買ってもいいのですが最近は海外からの購入も容易です。なので直接イタリアのサイトで探してみたところ販売サイトを見つけました。

https://bcbows.com/it/accessori-per-strumenti.htm

コントラバステールピースは普通には買えず間違ってヴァイオリン用を買ってしまいました。慌ててキャンセルメールを送ったところ担当の方と繋がりまして在庫セール品を紹介頂き購入できました。2週間ほどで到着。お世話になっている工房に持ち込みケプラー繊維で取り付けた次第です。

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うーん。何という美しさ。音の違いは分かりませんが、ケプラー繊維の長さは影響が強くでます。この辺は工房で試しながら好みの音に近づけていく作業が楽しいですね。ちなみに私はかなり短く仕上げました。

最後に余談ですが「P」の破裂音は正しくは無声両唇破裂音、「S」の摩擦音は無声歯茎摩擦音というそうです。正しい用語はいつもカッコいい。

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他のテールピースの話はこちら。

同じ足元仲間のエンドピンの話はこちら。


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