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朝鮮五味子(チョウセンゴミシ)

花や薬草が心地よく住まう森で
世界が満たされますように。

そんな願いを受けとめてくれる友人の森を
試行錯誤の中、手入れさせてもらっています

笹でいっぱいのところをすっきりさせたら
そこには朝鮮五味子(チョウセンゴミシ)がたくさん生えていました。

たくさん実るかな!と
期待でいっぱいだったけれど
どうやらほとんど虫に喰われてしまったようです。

朝鮮五味子にとって
心地良い環境を整えられたらいいのだけれど
それは来年以降の課題です。


チョウセンゴミシ 貴重な結実の一枚

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五味子の名は
その実が、皮と肉は甘く酸く、核は辛く苦く、全体に鹹(しおからい)味があり、酸・苦・甘・辛・鹹の五つの味を持つことに由来するといわれます。

東洋思想では、
森羅万象を木・火・土・金・水の五つの要素に当てはめ、
互いに関係し合って成り立っているという世界観があります。

臓器も、季節も、味も、色も、、
それらの要素のバランスの中にあるとして、
宇宙という大きな森を眺めるのです。

酸味は木の性質があり、
同じく木に属する臓器である“肝”を補う作用があります。

同様に、
苦味ー火ー心
甘味ー土ー脾
辛味ー金ー肺
鹹味ー水ー腎
という関係にあります。
(現在の脾臓は免疫器官をいいますが、ここでの脾は消化吸収器官のことを指します)

五つの味を持つということは、
五臓にはたらくということでもありますが、
数多の草を舐めて味覚などの五感で薬効を認識した
先人の植物との響き合いに思いを馳せるのです。

実際、この実を生でかじってみると、
酸味の中に渋味と辛味、苦味の混じった複雑な味がします。
北海道ではマツブドウと呼ぶらしいのですが、
なるほど松ヤニのような香りがします。

生薬の事典では、五味子の薬性は“酸味”であるとしています。
酸味は、五行の互いに生かし剋し合う関係から、
肝を補い、腎を扶け、肺を益します。
五味子は収渋(引き締めて漏れを止める)、滋養などの効用があり、
慢性の咳や下痢、多汗、遺精、疲労、肝機能障害などに用いられます。
五味子の実から種を取り出すと、腎臓のような形をしているのも興味深いところです。

また、チョウセンゴミシの花には雄花と雌花がありますが、どうやら性転換するらしいのです。
雄花のみの株と、雌花のみの株、花をつけない株、雄花と雌花を両方つける株があり、その年によって性表現を変えるようなのです。
それがその年の春につけた芽の数と関係がありそうだとのこと。
芽の少ない株はその年は生殖活動を控えて栄養を蓄え、
芽が増えるほどに雄花のみ又は雌花のみの単性、
さらには雄花と雌花を両方持つ両性具有となるということでしょうか。。

https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fri/kanko/kiho/pdf/kiho92-4.pdf(道総研)



“あらゆる可能性の中で
茫洋として広がるエネルギーを
今ここに定めて充たします
陰陽五行、宇宙の法則において”

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