ピリピリ

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お受験ペットには夏休みも冬休みも無い

勉強の成績以外、何も褒められたり、喜ばれる対象のない「お受験ペット」には、夏休みも冬休みもない。 進学校に進むために、毎年、「夏期講習」・「冬季講習」に放り込まれる。 普段通えない塾に片道一時間半。 もっと嫌なのは、泊り込みの合宿。 「こんなの出来ないよ」 「やりたくないよ」 「もう無理だよ」 そんな声は誰にも届かない。 誰も聞いてくれない。 むしろ、「弱音を吐くな!」「あまったれるな!」と弾き返される。 「お受験ペットは夏休みに休んだ記憶がない」 「お

    • お受験ペットの友達は公文式

      小学校に入る前から公文式が日常にあった。 保育園の日々の事もお母さんの耳には入らないみたい。 お父さんは忙しく、お父さんとの食卓の記憶はない。 時にはお父さんもお母さんもいない。 お父さんもお母さんも忙しい。 公文式のプリントとレンタルビデオだけが、僕の放課後。 友達と遊ぶのは、親がいい顔をしなかった。 「〜さんの家でお世話になってしまったら、それだけこちらが頭を下げなければならないから」 友達がいる事は煩わしい近所づきあいがより複雑で雑多になる事。 田舎だ

      • お受験ペットとして生まれた僕

        僕は人の子どもじゃない。 お受験ペットだった。 勉強の成績以外は何も認められない。 図工や家庭科で作ったものは、何も感想も言葉もなく、ただゴミ箱に捨てられる。 成績さえ高ければ親は喜ぶ。 テストの点数さえ高ければ親は喜ぶ。 何をしたらいいんだろう? 何をしたら自分は認められるんだろう? 僕には勉強しかなかった。 勉強以外で親に褒められた事がない。 絵を描いてみたり、工作をしても親は褒めてくれる事はなかった。 勉強以外に、何をしても何の反応もなく、絵も文章

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