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【 尽きることのない自由、それは・・・ 】

新型コロナの感染拡大防止に向け、緊急事態宣言が発出され本日(5月5日)で4週間がたった。私が現在所属している航空業界も直撃を受けて運休が続いている。
なんと、私は5月のフライトは計画もされておらず、飛行時間は「ゼロ」確定である。
しかし、海外の航空会社に目を向ければ「解雇」や「破綻」を目にすることもあり、まだこの状況で飛ぶチャンスを与えていただけているだけでも幸運だ。

会長や社長や部長は多分この記事なんて見てないだろうけど、もう一度言う。

「飛ぶチャンスを与えていただけているだけでも幸運だ!」

さて・・、

私は単身赴任をしていて、家族とは別の場所で暮らしている。この状況では自宅に帰って家族と過ごしたいところだが、年に2度受けなければならない審査がちょうど5月中旬に計画され、それまで勤務先近くのアパート(1k)で籠城することになった。(実は嫁からも、なぜか自宅に帰ることを固辞された。)

こんな事態を想定し、自宅からレザークラフト の工具一式を送っておいて正解だったが、仕事もなく、小さな部屋で生活し続けるのは結構寂しいし、窮屈だ。
在宅ワークで、自宅で籠っている方もご家族が一緒とはいえ、同じ場所での生活は結構しんどい思いをされている方も多いのではないでしょうか?

「今までこんなに閉鎖的な暮らしをしたことあったかな?」

思い巡らせば、・・・僕はあった。
というか、同じ気分を数ヶ月間、味わったことがある。

「航空学生」の1年生の時だ。
そう3月25日に着隊し、その年のGWを開けるまでの期間がそうだった。
まさに今年入隊した学生は味わっていることだろう。(頑張れ!!(笑))

覚悟はしてたけど、自由な高校生活から一転、檻の中での監視された生活だった。
平日は自由な時間は限定(つまりお菓子などを自由に食べれる時間は、昼休みの1時間、夜の点呼後の10分間のみ)されていた。当然、平日は外出などできない。
朝から晩まで恐ろしい先輩期と同じ部屋である。一対一で。

ただ唯一、金曜日の夜だけは違った。金曜日の夜は、夜の掃除が終わると消灯時間まで約3時間自由な時間を取ることができる「随意自習(通称:「随自」)」の時間が充てられた。

当時、僕にとってこの「随自」は本当に天国のような時間だった・・・。

なぜか。

平日は先輩に占領され使うことが制限される「洗濯機」は自由に使える!
平日は数少ない「アイロンとアイロン台」をゆっくりと使える!
平日は読む時間のない「漫画」を読むことができる!
平日はゆっくり食べることのできない「お菓子」を食べることができる!

そして・・・

平日は絶対、絶対、絶対に食べることができない「カップラーメン」を食べれるんだーーーーーっ!


もし、平日にカップラーメンなんか食べてたら
先輩「あれ?随分余裕あるねぇ〜?」という不要な摩擦を生じる恐れがあるので絶対に食べることなどできなかったんです。

今思えば、僕にとってこの「随自」に食べるカップラーメンは、1週間頑張ったご褒美の一品だった。なぜって、時間を気にせずゆっくりと3分間待つことを許され、その後、時間を気にせず食品を味わうことが許される。
お湯を注いでからスープ完食までの約10分間は、時間切れに怯えることなく、自分の欲望のためだけに自分の時間を使える「自由」を満喫することができる至福の時間だった。

檻の中での生活で見つけたささやかな幸福。

その時思ったんです。
「人は、幸せのリミッターを下げることで、どんなことでも幸せになれる。」と。

そして、長渕剛の「Stay Dream」という歌をご存知でしょうか?

『尽きせぬ自由は がんじがらめの不自由さの中にある』

という歌詞があるんです。


そうなんですよね。
航空学生の時や今の状況は、どちらかというと行動の制約を受けて少しだけがんじがらめの不自由さはありますよね。
でも、その中にでさえも「自由」は必ず存在するんですよ。
きっと選んだ環境を「不自由」と感じるのも、「自由で幸せだ。」と感じるのも全ては「その人の心が決めていること」なんだと思うんです。

だから、もう少し緊急事態宣言の期間が延びようとも、
まずは「ラッキー!」と思ってしまいましょう。無理にでも。

そうしたら、勝手に脳味噌が「ラッキーなこと」を探してくれるはずです。
例えば、
・室内での筋トレをして在宅明けにはカッコイイ体型を作れる!
・フライトや英語の勉強に時間をたっぷり使える!
・人と合わないから、餃子(ニンニク特盛り)やキムチをしこたま食べれる!
・日頃できなかった断食を断行できる!(注:オススメしません)
など。

私は、英語とフライトの勉強と室内の筋トレを頑張ります。
そして時々レザークラフトして技量を向上させます!

なんだ!意外と楽しいじゃないか!

本日も読んでいただき、ありがとうございました。

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