不妊治療⑧採卵と凍結結果、移植へ

前回の続きです。

採卵した日は、その日に採卵の結果を知らせてくれます。

採卵後、リカバリールームで40分休んだのち、夫とやっと合流。

内診後、診察です。

診察は、ついさっきまで手術着で採卵してくれた先生が担当してくれました。

取れた卵は、10個。そのうち7個が、培養に使えそうな卵。

さらに精子の運動率や数も教えてくれます。問題ないとのこと。

多くの人は、その周期の移植をしますが、私は採卵前にたくさん注射をしたおかげで、OHSSのリスクが高いので、次の周期に移植となるとのことでした。後述しますが、時期をずらしたことで心配な事が…。

ちなみに、OHSSというのは ↓

女性の卵巣は親指大ほど(3~4 cm)の臓器ですが、
その中の卵(卵胞)が不妊治療における排卵誘発剤に過剰に
刺激されることによって、卵巣がふくれ上がり、
お腹や胸に水がたまるなどの症状が起こることを卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼びます。
重症例では、腎不全や血栓症など様々な合併症を引き起こすことがあります。
                                   (厚生労働省より)

そして、私の持病であるPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)のhMG-hCG療法(注射)ではOHSSや多胎妊娠の発症頻度が高く、OHSSの発症率は10%程度、多胎妊娠が30%程度と言われ、いったん重度のOHSSを経験すると、2度と同じような治療が受けられなくなることがあります。とのこと…。

この時から既にお腹に違和感があった私は、自分の感覚としても、あー、OHSSでしょうね。という感じでした。

そしてこの日は、仕事へ。休みたかったけれど、人がいないんだから仕方ない。。

そして、採卵から2日後に、移植結果を電話で聞きます。

7つともすべて、受精・凍結をしていただくことができました。

そのうちの1つは、顕微授精(人工)・6つはふりかけ(自然)に。分割胚が2つ、残り5つは胚盤胞まで成長をさせていただきました。

分割胚と胚盤胞の違い
発育初期の胚を「分割胚」と呼び、発育後期の着床直前の胚を「胚盤胞(はいばんほう)」と呼びます。
     (加藤レディスクリニックHPより)

さらにこの受精卵たちは、細かくグレード付けされておりまして

通っているクリニックによってグレードの付け方は異なるのですが

通っているクリニックでは1から順にグレードが高いらしく

グレード1が3つ、グレード3が3つ、グレード4が1つ

とのことでした。

そのあと、卵の見た目(状態)と、年齢によって凍結した卵全てをA~Eで再評価しているようです。

これについては、あまり気にすることないと言われ、ハッキリとは教えていただけませんでした。

そして、移植について。

分割胚移植、胚盤胞移植                                        分割胚の状態で採卵後2~3日目に移植を行うのが 「分割胚移植」、胚盤胞まで培養して5~7日目に移植を行うのが「胚盤胞移植」です。
新鮮胚移植、凍結胚移植                                     採卵後すぐに移植を行うことを「新鮮胚移植」、一旦受精卵を凍結して翌周期以降に移植することを「凍結胚移植」といいます。

私はOHSSで次の周期に胚を移植するので、「凍結胚移植」そして、より自然な形で、子宮の中で胚盤胞へと育てていく「分割胚移植」の組み合わせになります。

分割胚2つのうち1つがグレード1であったため、こちらを移植することにしました。

体外受精1回目はこちらを薦められることが多いみたいですね。

ただ、着床率は胚盤胞に比べると低いみたいで、一長一短です。

そして移植の方法も様々で、①排卵周期での胚移植 ②ホルモンをコントロールして胚移植 があるようです。

どうするかと聞かれましたが、②は、日程がすべて決まってくるのである程度の治療の目途が立つ、ただ自宅でやることも多いとのことでした。

初回は①で行う人が多いようで、①を選択し、レトロゾール服用で排卵を促し、内膜の厚さやホルモンの値を見て移植、ということになりました。

しかし、E2(エストロゲン)が一向に上がらず、移植日決定まで3回通院することに。。

採卵後3回目の通院で、4月2日が移植日と決まりました。

しかし、この前日、4月1日に

日本生殖医学会から、所属する医師学会員に対して以下のような声明文が出され…

・新型コロナが妊娠や胎児に及ぼす影響がほとんど分かっていないこと
・妊婦の新型コロナ感染のリスクが高いとは言い切れないが、重症化する可能性もあるということ
・もし妊婦が新型コロナに感染した場合、治療薬は妊婦に禁忌の薬剤が使用されている。
→よって、妊婦が新型コロナに感染した場合、対応に苦慮することが予想されるので、落ち着くまで不妊治療の延期を選択肢として掲示することを推奨します。

私は迷いに迷ってしまいました。しかも風邪でずっと咳をしていたし…

無症状で感染している人もいる。もしかしたら自分も…。

当たり前だけど妊娠初期にコロナにかかったら胎児がどうなるのかの事例は1つもない。

調べれば調べるほど、未知な事が多すぎてリスクが高いと。。

でも、ここまできて、何回も注射をして、通院をして、卵は凍結してあるけれど、終わりが見えない不妊治療の中、さらに終わりの見えないコロナと闘い続けることは、もう重量オーバーという感じがして。

次の日の予約をキャンセルすることは結局できず、移植することを決めました。

そして移植へ

移植日は朝8時半にクリニックへ。採血・内診で問題なく排卵しているということで、移植が実行できることに。

移植は午後13時からなので、めちゃくちゃ間が空きます。不安に思いながらも病院の中にいるよりは、と空いているスタバやレストランへ。今はどこもやっていないんだもんね。辛いなぁ。

13時に戻ってきたら、まず培養士さんから卵の説明を受けました。

移植する人は、同じ待合室に10人は居たような…

そして採卵の時と同じ、ナースセンターへ。

14時15分頃から移植。1番目でした。

手術室の前の椅子に座りながら、約1か月前の事を思い出して、ウルウル。涙が零れそうになりました。

いよいよここまで来た、という想いと。

不安な想いと。

そして手術台に上がって、「〇〇さんの移植はじめます!」と看護師さん。先生たちに言ったつもりが、緊張して、「はい!」と何故か大きな声で返事をしてしまう。笑

「あ、返事しちゃった!笑」

「大丈夫ですよ~フフフ」

とても怖い暗い手術室なのに、いつも和やかな雰囲気。

こんな状況でも、治療していただけることに感謝をして。

カテーテルで、卵が入っていく様子は感動しました。

先生がいる位置が結構離れていることに驚き。

そして、終わった後、卵の状態が書かれた用紙と

受精卵が入ったことがわかる、エコー写真を貰ってさらに感動。

大きく育つんだよ。

お会計は、11万円也。

採卵・凍結・移植のトータル金額は、また後日。

そして中間判定日を乗り越え、いよいよ明日、判定日となります。

どんな結果になっても、この感動はきっと薄れない。

強い気持ちを持っていきたいです。










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