獣医師を志す学生に向けて

こんにちは。pipoです。
今日は獣医師を志す学生に向けてのお話です。
獣医学科ってどんなところ?、どんな勉強をするの?、っていうところについて書いていきたいと思います。

目次

獣医学科を志す学生さんたちも、獣医師なりたい!、とは思っているものの、実際、獣医学科ってどんなところなの、っていうのは気になっていると思います。

6年間も何を学ぶの?、とか、忙しいの?、とかいろいろ。

pipoは街の獣医さんになりたい!、と思って獣医学科に入ったわけではないので、わりとフラットな立場でお話しできるかと思います。

ちなみにpipoは国公立大の獣医学科だったので、私立大の獣医学科とは少し違うところもあるかもしれないので、あくまで国公立の獣医学科ってこんなところなんだ、って思ってもらえればと思います。

・獣医学科ってどんなところ?

私が獣医学科に入学して、最初に感じたことは、意外と、臨床獣医師になりたい!、と思って入学してきた人が少ないことでした。

pipoもそうだったのですが、入学前は90%くらいは臨床獣医師を志しているとおもっていました。でも蓋を開けてみると、60%くらいですかね、意外と。
実際に6年後に臨床獣医師になった人も50%くらいでした。

そういう意味ではpipoも比較的馴染みやすい環境でした。ただ、当たり前ですが、動物が好きじゃない人はいませんでしたね、流石に。

やはり実習なんかでは動物とたくさん触れ合いますし、ざっと、犬、馬、牛、豚、鶏、実験動物、あたりはそれなりに触らせてもらいました。

獣医学科といえば、でよく挙げられる直腸検査ももちろんやりますし、馬の跛行検査や犬の内科、外科実習だったり、ほんとに動物に触れ合う機会は多いです。

どうでもいいですが、大動物は臭いがきついので、臭い耐性はあったほうがいいです。臭いに敏感だと結構つらいかも、最終的には慣れますけど。

あと、臨床獣医学を学ぶイメージが強いと思いますが、何事も基礎が大事で、基礎獣医学を学ぶ期間が長いです。3年生くらいまではほんとに基礎獣医学ばっかりでした。

なので、獣医さんになりたい!、っていう同級生たちは結構苦労してた印象ですね。基礎獣医学って範囲も広いですし、実際にどう活かすの?とかっていう学問じゃないので、実践型の人には辛いところだと思います。

でも基礎はほんとに大事で、そこができていないと結局臨床獣医学の知識が深みのないものになってしまうので、何事も基礎を怠ってはいけないんだな、と思います。

あと一点、注意しておきたいこととしては、卒業要件の単位数がべらぼうに多い。ほんとに多い。200単位以上ありました。

なので、基本的な生活スタイルとしては、

午前 一限からスタートで昼まで座学
午後 実習(16〜17時くらいまで

なおテスト期間は延長戦あり
→実習後から24時時まで図書館にこもって勉強

みたいな生活です。
まぁでも安心していただきたいのはテスト期間の一カ月以外は実習後はフリーなのでバイト、サークル、部活とみんな思いおもいに学生生活を満喫していましたよ。

一般的な大学生よりは遊ぶ時間は少ないのが、辛いところですかね。大学生活満喫したい!、って子にはシンドイ環境です。テストは容赦なく落とされるので、追試も落ちれば単位は逃げていきます。

単位落とすと何がシンドイかというと、次の年にその講義が取れないんですよ、基本フル駒で授業が入っているので。なので運が悪ければ、何個か単位落とすと留年が見えてきます。コワイネ。

・獣医学科で学ぶこと

先にも少し書いてしまいましたが、ざっと年次毎に書くとこんな感じでした。

1年生 一般教養
2,3年生 基礎獣医学
4年生 応用獣医学、臨床獣医学
5,6年生 臨床獣医学、ラボの研究

具体的に
基礎医学
→解剖、組織、生理、生化学、細菌、ウイルス、寄生虫、実験動物、発生、遺伝育種、毒性、生物統計など

応用獣医学
→病理、感染症、薬理、公衆衛生、家畜衛生、繁殖、免疫、魚病など

臨床獣医学
→内科、外科、放射線、軟部組織外科、循環器内科、内分泌、血液内科、臨床繁殖、画像診断、大動物内科、大動物外科など

うーん、なんかもっとあったと思うんですけど、久方ぶりに思い返すとなかなか思い出せませんね。
多分ざっくり書いてるこれら科目が細分化されてました。特に感染症系は、どんだけあんねん!、ってくらい。

多少のムラはありますが、基本的は全科目みっちり叩き込まれます。まぁでも最近は昔に比べてマシなのかな、とも思ってました。情報戦を制すれば試験はまだ少しはラクに戦えます。

でも最終的に国家試験があるのでちゃんと勉強しとくに越したことはない。と思います。国試オチルト、ツライノデ。

ウチの大学は4年生の後期からラボに入りました。
4年後期は基本座学があるので、終わってからラボ。
5年生からは本格的にラボ生活で、ラボの実験とポリクリ(臨床実習)とたまに講義がある、みたいな感じの生活。

ラボの忙しさは結構バラツキがあるので、ラクしたい人、頑張りたい人で結構生活は変わりますね。
獣医学科のラボは他の理系のラボよりはゆるいイメージで、土日もラボに籠りっぱなし、みたいなところは少なかった印象です。

卒論発表が12月にあったので、そこまではラボ生活で、卒論発表後は2月の国家試験に向けて猛勉強、みたいな感じでした。

卒論発表から国家試験まで2ヶ月ちょっとしかないのでマジの必死のパッチ。毎日勉強部屋で日付が変わるくらいまで勉強、勉強、勉強の日々でした。
正月も元旦以外は勉強してましたね。

こうやってみると、結構勉強してんなー、って思いますね。まぁでも大学は学ぶところなので、と言い聞かせることも大事です。理系はそんなモンです。仕事にも直結しますからね。

という感じで、ふわっと書きましたが、獣医学生の6年間はこんな感じでした。

個人的には獣医学はとても面白かったですし、学んでよかったなー、とは思っています。

今回はこの辺で。ではまた。

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