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「お口直しの柚子のシャーベットでございます↑」から はじ まる リズ ムに 合わ せて👍🏻

「お口直しの柚子のシャーベットでございます↑」

「りっちゃんは、お母さんが病気なので何かいいことをしてあげたいと思いました」

「まぁ、なんと美しいところでしょう」


この3つは今でもたまに口ずさむ、いつか何度も繰り返したセリフである。

1つ目のセリフは小学6年生の頃の職業体験で、校区内のステーキ屋さんに行った時。

目の前で分厚い肉を焼いてくれる高級なところだった。仲良しのIちゃんと相談して決めて、第一希望が通った。コースの合間に、出番がくる。
「お口直しの柚子のシャーベットでございます↑」と発してから、柚子のシャーベットをお客の前に置く。この時の、「ます↑」が重要だと教えられた。わたしの家は普段焼肉や、コースのステーキを食べに行くことと無縁だったので、この世にお口直しでシャーベットを食べる文化があることに心底びりびり驚いた。
のちにわたしは、この互換に出逢う。スイーツパラダイス(通称スイパラ)に行くようになった中学の頃に、ケーキやマフィンやを一通り食べた後、ご飯系を食べるとリセットされてまた食べられる!ということに気がついた。ツナサンドを食べながら、いつかの語尾を思い出していた。


2つ目は、小学1年生の時の国語の教科書に出てきたサラダでげんきの冒頭。

わたしは音読が本当にすきで、すきで、すきで、めちゃくちゃすきだったので毎日毎日しっかりやった。音読カードというのがあって、音読1回は◯、2回は◎、3回は真ん中を塗りつぶして◉、4回だと●にするという決まりだった。毎日2回が宿題だったけど、物足りないので毎日●にしていた。もうそれだけやっていれば覚えてしまうから、母が仕事から帰ってきた途端、横にぴったりついて独白みたいにやっていた。今でもまだ、散歩の途中でタケモトピアノのCMみたいに口ずさむ。


最後は保育園の学芸会でオズの魔法使いをやった時。

物心ついてからはじめての劇だったのでよく覚えている。その後の義務教育の中で主役をやるのは最初で最後になるともつゆ知らず、ドロシーをやった。竜巻が来て、飛ばされた後1発目のセリフ、「まぁ、なんと美しいところでしょう」だ。当日は言い逃げだったけど、両親がとても喜んでいたのを本当によく覚えている。


今、何もかもの義務教育といわゆる社会人生活を経て舞台に立っている。何があるかわからんので生きることはやめられんのだと思う。死にたかった時に死ねなかったのは、こういうことがどこかでわかっていたのかもと思う。
何十年後、今でも口ずさむセリフの中にきのうや今日やのことが入るかもしれない。いつか必ず握りつぶされるようになつかしむ今日や明日やあさってであります。ウーボンバーイエー!

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