[おふざけ日記]家に業者さんが来た時の手持ち無沙汰感、解決編
インターネットとかエアコンの修理とか、業者の方が家に来た時の身の置き方が分からないことが多い。
密室空間に2人っきり、相手は仕事中、漂う沈黙。何か話しかけるべきなのか仕事の邪魔をせずに大人しくしているべきなのか。作業を見たいけど見たら気が散るだろうし、でも何やってるのか気になる。
などと色々迷ってしまうので家に業者の方が来るとなるとめちゃくちゃ緊張してしまう。とにかく何をしたら良いのかわからなくて手持ち無沙汰。
今日も業者さんが家に来るので昨日の夜から部屋を片付けて掃除してゴミ捨てをして芳香剤を置いて緊張しつつ待ち構えていた。
だがしかし、今回は解決法を得ている。
\ジャンッ/
↑ここの4:23〜から語られる「業者が家にいる時の過ごし方」を実践する時が来たのだ…
その過ごし方とは
①テレビを見ていつも通り過ごす(ミヤネ屋推奨)
②洗いものをする
③お茶を沸かす
④業者さんを描写する
③はマスクしてるしやめておこう、④は度胸が無いのでやめておこう、ということで①と②を実践してみた。
結果
①テレビを見ていつも通り過ごす(ミヤネ屋推奨)
休日につきミヤネ屋はやっていなかったのでローカルな情報番組を流しつつ待機した。ローカルな情報番組ならミヤネ屋以上に無難なはず…と思いテレビを付けながら業者さんの到着を待った。
チャイムが鳴り、業者さんが来て作業が始まる。
良い感じだ。良い感じに音がある。無音じゃないだけでこの安心感。しかも目線をテレビに向けていられる。この調子で…と思ったとその時、
「すいません、テレビ消してもらっても良いですか?」
クッ………作業の関係でテレビを消さないといけないらしい…。泣く泣くローカルな情報番組には消えてもらう。作業の関係では致し方ない。作業が始まったその瞬間から、テレビの生殺与奪は業者さんに握られているのだ(鬼滅の刃を見たので生殺与奪って言葉を使いたかった)
だがまだ私には秘策がある。
②洗いものをする
お昼ご飯を軽く済ませてちょうどいい塩梅の食器を流しに残しておいたのだ。さほど多くなく、臭いがするような汚れもなく、手が空いた時にちょっと洗える程度の量の食器。テレビが使えないなら食器を洗えば良いじゃない。マリーもきっとそう言ってくれる。
だがしかし、現実はいつも理不尽だ。実はこの時、作業をする業者さんの他にもう1人営業担当者がいた。そして、部屋から台所につながる道をその人にふさがれてしまった。
最初は作業内容の説明をしてくれたがすぐに会話が尽きてしまった。営業担当者と私の2人で作業を見つめる謎の時間が発生した。会話力…私の会話力が低いせいで…こんな…。せめて台所に行ければなんとかなるのに…あと食器を早く洗いたい。
と、その時、営業担当者が作業員に近づき何かを話し始めた。
(今だ)
スッ…と台所に移動して食器を洗った。落ち着く…。水が流れる音が落ち着く。なるべくゆっくり丁寧めに洗ったので食器もピッカピカ。気持ちが良い。何かトラブってるらしく作業員さんが電話をしている。一体なんだ。電話が長い。作業が終わらない。食器は洗い終わってしまった。シンク周りを隅々まで拭きながら「何を話そう…」と必死に考えるが何も思い浮かばない。会話力…圧倒的会話力の低さ。見てるアニメの話だったら永遠にできるのに…。
仕方がないからまな板とマグカップの漂白をし始める。茶渋っていつの間にかついてるよね。
と、その時、営業担当者が「ちょっと良いですか」と私を呼ぶ。
手を拭いて行くと営業の話を始められた。
(今?今するの?さっきの作業員さんを見つめる時間に出来たんじゃない?)
と思いつつもノリノリで聞いた。間が持つならなんでも良い。なるべく興味ある感じで聞いて話を引き出した。合コンの「さしすせそ」の「し」「す」「そ」あたりを駆使しした。営業となるとさすがに話も弾む。さっきはすぐに沈黙が訪れたのに。でも契約は絶対にしない。絶対にだ。
契約は絶対にしないと言う意思が伝わると、またもや沈黙が訪れたので台所に戻ってまな板とマグカップの漂白剤を流して落とした。微妙に茶渋が残っている。時間が短かったか。
再び流し回りを拭いたり蛇口やシンクを磨いて暇を潰していると、作業員さんに呼ばれた。
遂に作業が終わった。
説明を受けて終了のサインをし、玄関で彼らを見送った。足音が聞こえなくなってから静かに鍵を締めた。
終わった。
これはもう“勝ち”と言って良いだろう。ありがとう、台所。ありがとう、たかくらじお。
後には芳香剤の良い香りがする掃除の行き届いた部屋と、ピカピカのシンクと食器、微妙に茶渋のついたマグカップが残った。
お金をください。