がらんどう

　猫ちゃんかわいい！ﾝ猫ちゃん！！！！随分と体調が悪かったけど、たまにはお洒落をしよう、体型は崩れたけどコート（かわいい）ぐらいなら着れるだろ……と家の中、探していたら、コート（かわいい）ない。なんでだろう。三日ぐらい探してた。

　最初は一緒に探していたお母さんがぼそぼそ言うに、クローゼットの中の私の服を妹とほぼすべて売ったらしい。その中には私の友達の形見が入っていたのだがそれももちろん売られていた。半年前、こっそり。私はびっくり。泣き倒してげっそり。

　妹にLINEしたら、「大切なものが入っていたとは思わなかった」といわれた。売る時に何も考えなかったんだろうか？　なんで半年も黙っていたんだろうか？　なぜ私がコートを探していると言ったとき、知らないと嘘をついたんだろうか？　売る前に何か一言言おうと思わなかったんだろうか？　そんなようなことを少し言ったら「もう限界だった」と返された。う～ん何も言えない。がっかし。

　ぽんぽこりんに太る前の服達は学校に楽しい思い出がない（言い切る）私の歴史で、銀行行ったりスーパー行ったりホームセンターとか稲川淳二の怪談ライブ行ったりどこそこいったりしていた私の記憶で、それがなくなってしまったのは本当に……がっかし。

　でも不思議なんだけど、特にどれそれが無くなっていたとかはあんまり思い出せない。形見とコートとロリータ服と似非制服も入っていたはずでそれがなくなってしまったのはなんとなくわかる。でもあとはわかんない。私の歴史と記憶は知らないうちにハードオフにハムッ！　ハフハフ！　ハフッ！　されてしまった……

　こういうこと聞かせたら（お母さんと妹が）罪悪感感じるかもしれないから言わないけどさあ。これ聞かせたら（お母さんと妹の）メンタルに悪影響があるかもしれないから言わないけどさあ。もう二人は十分やな思いしただろうからいいけどさ。

　いろんなことを考えた結果私が悪かったと思いたくないので、考えすぎずに、早く死んでとりあえず私は悪くなかったということにしたい。私が悪いとは思いたくない。私の人生すべて私が悪かったけど、形見が売られたことに関して私は被害者でいたい。もう早く終わりにしたいよ。

この件について一つよかったのは、部屋の片づけが捗るようになったこと。結構いい感じになってきた。