【5日目】ダイナマイトどんどん

 こんばんは。劇場版セクシーVSメカ・セクシーです。うっふん。
さて、5日目は先日に引き続き邦画を観ました。

 あらすじはU-NEXTから持ってきましょうかね。

昭和25年、九州小倉では昔かたぎの岡源組と新興ヤクザの橋伝組が縄張りをめぐってしのぎを削っていた。このヤクザの抗争に業を煮やした警察は、GHQの勧めもあって野球の試合で決着をつけることに。しかし、試合はすさまじい喧嘩野球に発展して…。

 本格的ではないものの、任侠物はこれが初めて。仁義なき戦いじゃなくてよかったのか? という疑問は残ります(小学校給食のひじきくらい)が、まあ、ケセラセラ、なるようになる、京セラドームで鳴り物は鳴る。

 もうあらすじを見ただけでおバカ映画だと理解できますね。補足しておくとすれば、この裏で女を奪い合ったりもします。で、菅原文太扮するヤクザ=加助は岡源組、女を奪い合うこととなる銀次は、初めは岡源組のエースだったんだけど、途中で新興ヤクザらしい手口で橋伝組に引っこ抜かれたりする。
 なんで、野球で決着をつけるのか。それは「野球と民主主義はアメリカが本場ばい」だからです。統治下は切ないねえ。でもこの言葉に高橋源一郎の「優雅で感傷的な日本野球」を思い出したりもするのです。

 さて、この映画、パンチラインが多すぎて、セリフをひとつだけ抜粋することが難しすぎる。ラッパー必見! 魅惑のライムをいくつか記しておこう。

 映画冒頭、米軍とヤクザが内通して、闇市用の物資を取引するシーンからはじます。そこへ主人公=加助とその仲間が襲撃をかける。物資を強奪し、カーチェイス。野球場に逃げ込み、廃屋に忍ばせた手下と反撃を図るシーン。
 子供「おじちゃん、なんばしよると?」
 岡源組のヤクザ「なんばしよっとって、花火ば、ブチ込みようとよ」
 加助「コラァ、橋伝のアメリカ被れ! 今度はダイナマイトぞ! オラ! オラ!! オラァ!!!」

 こんなんばっか。元プロ野球選手の監督が岡源組に初めて指導をつけるシーン。球を怖がり、全然捕球ができないヤクザたちに監督が一言。
 「お前ら、小倉中学野球部か! 読売ジャイアンツか! ヤクザにはヤクザの野球があろうが!」
 と言って、体でボールを止める指導を始める。

 岡源組の野球チーム=岡源ダイナマイツに広島出身の銀次を迎えたパーティのシーン。
 「岡源ダイナマイツの秘密兵器、原爆ピッチャーばい」
 現代なら炎上しかねんよなあ。そもそも、米国に原爆を落とされた広島にアメリカの文化である野球チームがあるのって変な感じと思ってたけど、そういう来歴があったのね。詳しくはwikiで。

 などなど挙げるとキリがないので、このヤクザ野球大会の選手宣誓でお別れしましょう。

「宣誓! 我々は日本古来の伝統ある任侠道に則り、正々堂々と戦うことを誓います」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?