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素直に喜べなかった

今月は定期検査の月。

自分のことを色々書く前に。
ご自身の頸がん検査や手術の経験をまとめた漫画を見つけた。
面白おかしく描かれているけれど、めちゃくちゃリアルで当事者としては共感しかない。

分かりやすいし、ぜひ1回読んで欲しい。

【私的共感ポイント】
・体内に異物感を感じるたびに、セクシー女優ってめっちゃ体張っててすげえんだ…と思う。
・検査は不快感MAXだし痛いけど、貧血起こすほどじゃないから白目剥いて歯を食いしばるしかない。
・聞こえるはずのないのに聞こえる、肉をちぎる音。
・先生が狙い外して検査結果変わるの困る。
・親戚にがんじゃないけどがんの手前って説明する。
・先に隠して欲しいところ隠してくれない、あの検査台。

検査はやっぱり好きになれないけれど、この病気(病気とはちょっと違うんだよなあ。疾患?異常?何て言ったらいいか誰か教えて)
そのもののことはだいぶ受け入れて来たこともあり、検査のことなんかは私も笑いを交えながら話せるようになってきた。

とはいえ相変わらず、がんで亡くなった著名人の訃報にはゾクっとする。
最近だと、漫画家の佐野菜見さんが同い年で亡くなった。進行性の早いがん。もしかしたら同じだったのかな。
ご冥福をお祈りします。


さて。隊員生活に終止符を打つことになった1月の検査から、4月、7月と受けてきたが、実はどんどん良くなってきている。

1月→中度(これ以上悪化したら手術宣告)
4月→軽度と中度の間
7月→軽度

1年前と同じラインまで戻ってきた。
一気に悪化した半年前とは裏腹に、自然治癒することが多いという定説に沿ってきている。
1年でスピード感のある変化。まさに人体の不思議。

親はホッとした表情を見せていたけれど、私は真っ先に

隊員続けられるところまで戻ってきちゃったじゃん。

って悔しくなった。
あれほど望んでいた健康、それに一歩近づいたのに喜べなかった。

ああ、やっぱり私は未練タラタラ女なのだ。
めんどくさい女なのだ。

医者は悪そうなところ狙って組織を取るけれど、ちょっとのズレで結果も変わる。
だからもしかしたら、まだよくないところはあるかもしれない。

アフリカで住んでいた電波と治安のよさに欠けるあの町。ストレスと孤独感でいっぱいだった生活を続けていたら、もっと悪化してたかも。
だから帰国してよかったのかな。

検査が受けられる国ならよかったのに。
アジアだったら近いから許されたのかな。

あんなこんなタラレバばかり出てくる。不毛だ。
やめたやめた。


そういえば、私の体の中にいた進行性の高いウイルスがどうなったのだろう。
まだ体にいるのか、いないのか。
いつまでもハイリスクで人に移すものを持っていたくはない。

主治医の先生が変わってから「保険適用が年に1回までなのでやりません」と言われてしまい、その検査はやっていない。

そんな話聞いてないわ!って最初はムッとしてしまったけれど、1月まではJICA側から結果の提出を求められていたし、年に1回に引っかかってないからやってくれていたのだと気づく。
なるほど。ありがとうございます。

軽度になったので次の検査は半年後。

その時にはウイルスも調べてくれるかな。
1人バイオハザードは卒業したいのよ。

そして私は半年後、どうしているのだろう。
いまだに見出せていない、このタイミングで日本に帰ってきた意味。
自分の答えが出せてたらいいな。

最後にもう1回。
とりあえずおもしろいから、読んで。

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