ワールドビルディングセッションをしてみたい【5e】

割引あり

7/7の配信台本です。

正直な告白をします。この記事が面白かったと思ったり役立ったと思ったりした方は、「ハート」のマークをクリックしていただけると嬉しいです。承認欲求を満たしたい。

注意:本記事は全編無料です。応援いただけると軽率に買ったサプリメントの翻訳や利用、感想とか捗るので、ちょっと試験的に販売ボタンをつけてみます。
注意2:このページのアマゾンへのリンクは確かアフィリエイトが設定されてると思います。思いますってのは、若い頃に設定したっきり忘れてるからです。10年かけて最近500円ほど帰って来ました。素人でも時間をかけるとお金が返ってくることあるんですね、アマゾンのアフィリエイト。
注意3:最近DriveTHRU RPGのアフィリエイトプログラムにも参加しました。そのため、リンクをクリックして購入すると私に幾ばくかの謝礼が入るシステムになります。RPGのソースブックを紹介した結果手に入れた金でRPGのソースブックを買う、という永久機関を発明してノーベル賞取りたいのです。
この記事ではDungeons&Dragonsなどの書籍や記事から引用していますが、これらはファンコンテンツポリシーに従って引用しております。
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前書き

あと、自分は七月が誕生月です。もしこのNoteと配信への支援のお気持ちがありましたら、こちらの欲しいものリストから何か送っていただけると有難い。

今週のTRPGニュース

DAC東京2024 ホームページオープン

全体スケジュール(予定)
2024/07/06:DM募集開始
2024/07/27:DM募集終了
2024/08上旬:卓内容公開・PL募集開始
2024/09中旬:PL募集終了
2024/09下旬:卓割発表
2024/09下旬:宿泊申込・2次募集開始
2024/10中旬:宿泊申込終了
2024/10/26,27:DAC2024当日

DAC2024より抜粋

Dungeons & Dragons Annual Convention、通称DACの東京大会が2024/10/26~27に今年も開催!去年は日本語版再展開もあって盛り上がっていたので今年もみんなで参加してくれ。
自分は…一応…プレイヤー参加の予定なのだが…どうしようかなぁ(物理セッションからだいぶ遠ざかっているので…

KAI-YOU さんのTRPGプレイヤーアンケート結果が出ていた

TRPG好きは20代女性が最多 半数以上がリプレイ動画や実況配信きっかけ」そ、そうなの!?と、だいぶ前から聞いていた話だが実際に文字で見るとなかなかインパクトの強い結果だ…
ちなみに遊んでいるのはクトゥルフの6版が最多、D&Dが選択肢に入っているのでその傾向も出ているのですが…

10代〜30代と40代〜50代では、『クトゥルフ神話TRPG』シリーズと『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の順位が逆転しています(40代、50代ともに1位)。

https://kai-you.net/article/89977#2 より引用

な、なるほど、古強者ベテラン揃いってことですか…と口にしてしまうような老頭児ロートルがそろってるってことなわけですね…(判っていたが切ない)

ケイオシアムの最新版ルーンクエストバンドル開始(~2024/7/26迄予定)

神々が実在し、誰もが魔法を使えるTTRPG、ルーンクエストで剣とサンダルと魔術を発見しよう。このバンドルには、青銅器時代の世界グローランサで無限の冒険を楽しむために必要なものがすべて含まれている。ルーンクエスト・スターターセットは、ルールブック、アドベンチャー、生成済みキャラクターなど、すぐに使い始めることができる。レッド・ブック・オブ・マジックは、ゲームに登場するすべての呪文と、独自の呪文を作成するためのルールが詰まった重要なソースブックだ。また、『ペガサス高原とその他の物語』には7つのアドベンチャーが収録されており、あなたのグループをグローランサの最もスリリングな土地へといざなう。これらの本やその他の本を好きなだけ購入し、Code.orgを支援しよう!

Humble Bundle より抜粋

ルーンクエストの最新版コアブックやアドベンチャーを含んだバンドルが販売開始だ。ルーンクエストスターターセットはすでに日本語版も発売されてて、続刊も予定はされている。だが、これ以上の様々なグローランサの世界を知りたければ、このバンドルに手を出してみるのは良いかもしれない。
自分はマスタリングに関してはD&Dほぼ専業だが(他に手を出す余裕がない)プレイングには興味があるし、グローランサの世界設定は他のゲームを遊ぶときにも参考に出来る。ゲームとして、また資料として手に入れてみるのはどうだろうか。なお、コアブック3冊だけなら10ドルのコースでそろう。それ以上は今は食べきれないよ、っていうならこれでいいかもしれない。

収録されている本をちょっと抜き出しただけでもこれだけある(全て英語版)。これが二十ドル以下で全部そろうのだ、興味のある人にはお買い得以外の何モノでも無い。

遊ぶ暇が作れなくても問題ない。『俺は…持っているんだぞ…ルーンクエストの英語版のそろいを…自宅にな…』ってマインドで毎日仕事が出来ます。ライバルに差をつけて生きていこう!

A5E Voidrunner's Codexのドラフト版が届きました

D&DのコンパチブルルールでSci-fiサイファイするためのデータ・資料集「Voidrunner's Codex Sci-Fi Box Set For D&D 5E & Level Up: A5E」が届きました。ドラフト版(出版前の仮編集版)ではありますが。これは後日少し深く触れたい。割とSFに特化した内容で、SF的種族やSF的クラスが整備されている内容で、ファンタジーのD&Dと混ぜるのはちょっと工夫が要るかも。

でも、D&Dの世界でそのまま使えるSFガジェットデータ・ギミックも豊富に使われているので、ESPER GENESIS(バンドル販売は2024/7/9迄!)と合わせて色々いじくってみるのも良いかもしれない。

主題:ワールドビルディングしてみたい

まぁ、ちょっとシリアス目の余談記事にも書いたんですが。

まぁ老齢に差し掛かってしまうと、『少し何か残したい』みたいな気持ちが出てきましてね。とはいえ自分の今まで積み上げてきたフィクション力とかストーリー力とか考えてもそういいモノは簡単にできない、とも感じてはいるのですが、D&D遊ぶことで一つ世界とか作れないモノかな、って。そういうのは考えてますね。
で、遊んでみたい世界とか、使ってみたいサプリメントとか考えたらこんな感じになってまして。今のところ漠然と考えてる世界観はこんな感じ。ここからあんまり掘り下げすぎるとがんじがらめになっちゃうので、見切り発車的にはじめて、プレイングの結果で世界を積み上げていこうかなと。

ま~だめっちゃ漠然とした状況なんですけどね。ただの中世ファンタジーよりは、SFガジェットが特殊な魔法の事物とかで解釈されたり、古代遺跡の兵器が一発逆転の要素になったり、遺跡の中に埋もれている伝説のアイテムを探してる山師がいたり、そういう感じで行くと、「魔法ありのホライゾン・ゼロ・ドーン」あたりが一番近い世界観なのかなぁとは。

ワールドビルディングもう一つの目的

まぁ、このオリジナル世界観、裏を返すと『使ってみたいサプリメントがある』からの逆算ではあるのですが。特に好きなのは以下の二つ。

  • Arcana of the Ancients

これは「超古代の魔法の産物全てが、遠未来のSFガジェットだったとしたら…」という解釈で、既存のファンタジーセッティングにSF的アイテムを混ぜ込むためのヒントと、実際のSFガジェットのデータや運用をまとめた本です。一回切りの奇跡を起こしてくれる使いきりアイテム「サイファー」、進みすぎたSFガジェットはマジックアイテムと区別がつかない「レリック」、取り付けた箇所の肉を食って同化するサイバーウェア「アイアンフレッシュ」、マジで訳のわからないアイテム「オディティ」など、毛色の違うガジェットの数々も紹介されている。もちろん、新種族・新クラスも含まれている。普段のファンタジーにスパイス的に使えるのも強みだ。
このシリーズには、別にモンスターブックも用意されていて、そちらのモンスターもアートがイカして能力も奇妙。色々遊べそうなのだ。

  • Uncharted Journeys

この本は『旅』をテーマにした本で、街から街、森の中、未踏の大地などを進んでいくときにその合間合間で起こる旅の遭遇イベント、旅路でのPC達の役割分担、キャンプを囲んでるときに出来ることなどが纏まっていて、特に旅の遭遇イベントはほんの七割近くを占めるランダムチャートになっており、DMもプレイヤーもまったく想像出来ない、しかし楽しい旅路が構築出来るかもしれない。そう思いながら読んでいる

  • いろんなモンスターデータ本

いやもう『一つ』ではないけど、公式ではないモンスターブックのヘンテコ、あるいは妙ちくりんなモンスター、カッコいいモンスターとかも沢山使ってみたいんですよね。

普通のファンタジー向けじゃなくて、こういう『多次元設定』のためのモンスター達とか

もちろんこっちにのってる純粋な追加モンスター達の中で、素性がわかりにくいのとか

とにかく大量に思いつきでセール時に買い込んじゃったサプリメントをここでチマチマ使っていきたいのだった。

本当にモンスターデータは売るほどあるので、この中からプレイヤーを驚かせつつ楽しませるモノをピックアップして、戦闘を楽しく、あるいは社交戦で楽しく進めていきたいのだ。

でも問題はあって…

こういう本のデータを使いたい、という思いが先行すると「DMがただ自分のオモチャを振り回したいだけなのでは?」という感じになってしまいそうだなってのもあって。それはちょっとみんなが楽しくない結果になってしまう。プレイヤーとの協力の下、楽しくプレイしてその足跡がワールドになってる、って感じで進むと楽しそうだなとは思ってる。

ワールドビルディングのサブテキストとして使ってる本達

で、ワールドビルディングしたいのでいろいろなサブテキストに手をつけている。
まずは日本語の本でこれ

コボルドのRPGデザイン

この本はKobold Pressの創設者であるウォルフガング・バウアーを中心に、所属ライターや外部のフリーランス達により編纂された、RPGのシステム・ワールド・アドベンチャーを作成する際のテクニックやコツ、アドバイスが纏まっている。基本的にアメリカの事情がベースなので、この本自体は「D&DをベースにしたOGLの出版物』を描くのに適したアドバイスが多いが、自分のワールド作成にも役立つだろうと思う。

Return of the Lazy Dungeon Master

またか、と思われるかもしれないが、自分はこの本の記述が大好きなので常に参考にしている。

本当に必要なモノだけをセッション前に用意することで、事前の準備作業の時間を減らす、そのことで他の有意義なことに時間が使えるし、その有意義な時間をRPGの肥やしに出来る、というのは割と蒙が啓かれた経験で、その経験を自分は note にもまとめているわけだが…

この本の中で、「スパイラルキャンペーン」という、なるべく最初は小さく、そこからプレイヤーの行く先々の部分を用意してキャンペーン世界を広げていくという手法が紹介されている。
このスパイラルキャンペーンに関しては、CC4.0で公開されているLazy GM Resource Documentにも載っているので紹介しておこう。

スパイラル・キャンペーンは、キャラクターを取り囲むエリアからキャンペーンの世界を構築し、キャラクターが体験することでらせん状に世界を広げていくという展開のキャンペーンです。このセクションでは、スパイラル・キャンペーンを構築するための提案とインスピレーションを提供します。

Lazy GM Resource Document 日本語訳より抜粋

まず、キャンペーンのピッチ(最終目的)を決めた上で、スタート地点を構築し、PC達の役目やバックグラウンドを決めて、そしてPCが知っている、あるいはまだ知らない世界の真実を6つくらい決めておいて、そこからキャンペーンをスタートする。そして、アドベンチャーを重ねてPCから見える世界を少しずつ広げて、最後に目的にたどり着けるようにする。
こうやって進行していけば、だいぶキャンペーンのスタートにかけるコストは削れるかな…と考えておりますね

様々なランダムチャート系の本

これは、キャンペーン構築の際に持ち出せる様々なパーツを事前に作っておくのに非常に便利かな、と思って色々試みています。
主に使っているのは、Lazy DM's Companionという小さなランダムチャートと、Nord Gamesが発行しているSpectacular Settlements(街・交易所・砦、などの人の営みがある場所をランダムチャートで生み出すための資料集)とDangerous Destinations(遺跡・墓所・キャンプサイトなど、野外での遭遇で使える場所をランダムチャートで生み出すための資料集)をメインで使ってみてます。

Nord Gamesのこの二つの本は、『街に必要なモノとは』とか『この遺跡に何があり、今はどうなっているのか』とか、ストーリーテリングに必要な情報が纏まっていて、ダイスを振るだけでそこそこ説得力のあるロケーションが作れるところが魅力です。サンプルロケーションも大量にあるので、めんどくさくなったらそっちを取り出すのもアリ。

あと、興味のあるランダムチャートを持ったTRPGと言うのにも興味があって。D&DのDMGにも大量のランダムチャートがありますが、それとも違う、『ワールドビルディング』や『ストーリービルディング』に使えるランダムチャートを沢山抱えたゲームもあるんですね。
例えば、OSR(オールドスクールルネサンス)に属するシステムの一つである Knave 2e。

このゲームはお馴染み6つの能力値にd20の上方ロールを組み合わせたシンプルな判定と、カスタマイズ・ハウスルール作成も容易なほど余白のあるシステム、スロット式のアイテム管理などシンプルに遊べるスタイルが魅力なのですが、アドベンチャーを作る際のサポートになるチャートが沢山用意されているんですね。短文のd100チャートが本当に大量に。これはDMのイマジネーションを引き出すために使えるツールなワケですが、非常に使い勝手が良い。

Knave 2eのランダムチャートの一例

また、Worlds of the Without Numberという、これも一種のOSRゲームがあるんですが、これにも非常に充実したランダムチャートとワールドビルディングのサポートツールがそろっていまして。

このルールブック、300ページ以上の非常に充実した内容なのですが、フリー、つまり無料で入手出来ます。このゲームを作ったKevin Crawfordさんの哲学のようなのですが、基本的にプレイに最低限必要なモノは全部無料で公開、使用しているアートは全部パブリックドメインとするということで、このメーカーのフリー配布素材は非常に有益です。特にストックアート類は配信などに使っても問題にならないので手に入れておくのがオススメです。

で、このゲームの面白いところは、様々なFaction…つまり組織を構築するためのチャートと、組織がセッション外でどんな行動をしてどんな結果になったかを管理するファクションルールというのも用意されてましてね…つまりキャンペーン運営において非常に便利なツールとなるわけです。一度目を通して観るのも良いかもしれません。

キャンペーンの管理について

自分はキャンペーンの管理にNotionを使用しているのですが、このToolは細かいメモを沢山作り、それをリンクを貼ったりしながら連携させていくことで簡単に構造化ドキュメントが構築出来るという便利なツールです。

この Notion のテンプレートに、RPGのセッション・キャンペーン管理に使えるモノがありまして、Sly Flourishスライ・フローリッシュMike Sheaマイク・シェイが(そう、またSly Flourishなんだ、済まない)Lazy RPG Campaign Template という便利テンプレートを無償で提供していまして…


このテンプレートでは、ファンタジーRPGのプランニングを8つのステップに沿って行い、GMがテーブルトップ・ロールプレイング・ゲームをより簡単に準備・運営できるように支援する。セッション・ベースのテンプレートと、NPC、場所、アイテムのデータベースを提供する。GMがオンラインゲームや対面ゲームの準備を効率化し、メモを整理しておくのに役立つ。何百人ものGMに使用され、長年の経験によって大きく進化してきた。

説明文の英訳

これがすこぶる便利なので使っている。このテンプレートの強力さはまた別で話したいが…本人の説明を聞いた方が良いと思うからビデオを貼っておく。

で、このテンプレートは日々のセッション管理でも使っているのだけど、セッション管理とは別に、例えばNPCデータ集から気に入ったキャラをピックアップ、その内容をざっくり機械翻訳してNotionに保存したり…

Notion に保存したNPCデータ(Grim Press Allies & Antagonists - A Big Book of NPC より抜粋)

ランダムチャートで作ったロケーションネタを保存したり…

Lazy DM's Companion Random Chart を使用したロケーションネタ

こういうデータを1カ所にまとめて管理するのです。これをしておくと、今後キャンペーンを展開する際、ネタ切れを防いだりプレイヤーが想定しないところにいったときにも『スッ…』とあたかも用意していたかのように新たなロケーションを出せたりするかな…と。

で、今思ってるのが…

例えば上記のような感じでちょっとしたスパイラルキャンペーンを始める。これがまぁ半年くらいで終わるキャンペーンだとする。
だとしたら、その終わったキャンペーンを下敷きに、さらに別のキャラで遊んでみる。この場合スタート地点を変える、あるいは前回のキャンペーンで出てきた土地を使用してみる、などして延々と繰り返していくことで土台のしっかりしたワールドになっていくのではないか…と考えてまして。
あと、セッションの結果とか感想をちゃんと公開する。公開してワールドビルドの結果として記録をみんなに見てもらう。そういうのがおそらく一番大切なんだろうなって。
英語圏はどうもD&Dを遊ぶということの究極がこのワールドビルディングで、ワールドビルディング・キャンペーン管理に使うWebサービスが沢山存在している。それは、素直に、うらやましいと思う。そう言うモノを必要としている人たちが沢山居るというワケなんだから。

というわけで、みんなでも色々ワールドビルディングのキャンペーンセッションに取り組んでいければ…いいなぁと。多分にクトゥルフでの楽しみ方との違いを出していったほうが、日本で普及していくと思うんだ。


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