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「FACT FULNESS(ファクトフルネス) ハンス・ロスリング氏」本の要約


今日は読書からの要約編です
「ファクトフルネス ハンス・ロスリング」  

世界のことをチンパンジーの正解率より低い人間か
間違った思い込みをやめ、事実に基づく世界の見方ができれば、チンパンジーに勝てる

①分断本能
世界の人口の85%は以前「先進国」と名付けられた枠の中に入っている
いまだに「途上国」と名付けられた枠内にあるのは、枠内にいるのは全人口の6%、たった13か国だけ

ほとんどの国は「出生率は低く、生存率は高い」

世界の人口の何%が低所得国に住んでいるか?この質問で最も多かった答えは「50以上」だったが、正解は9%しかない

従来の先進国と途上国という世界を2つのグループに分ける代わりにら所得レベルに応じて4つのグループに分ける
レベル1は1日1ドル生活で約10億人
レベル2は1日4ドル生活で約30億人
レベル3は1日16ドル生活で約20億人
レベル4は1日32ドル生活で約10億人

生まれた時からレベル4の暮らしをしている人には、ほかの3つのレベルが大きく異なることを想像するのは難しい

世界で最も格差が大きい国の一つブラジルでは、最も裕福な10%の人たちが国全体の所得の41%を懐に入れている
たしかに41%は不公平なほど高い
とはいえ、41%という数字はここ数十年で最も低い数字なのだ
ブラジル国民の大半は極度の貧困を抜け出しいている

『分断本能』
話の中の分断を示す言葉に気づくこと
多くの場合、実際には分断はなく、誰もいないと思われていた中間部分に大半の人がいる  

人や国のグループには必ず最上位層と最下位層が存在する
その中間層が一番多い

②ネガティブ本能
1997年頃、インドと中国の両方で人口の42%が極度の貧困に陥っていた
2017年にはインドは12%まで低下、中国は0.7%に低下

極度の貧困の中で暮らす人々の割合は、20年前の世界は29%だったが、現在は9%まで下がった

人々は「世界はどんどん悪くなっている」という思い込みから抜け出せない原因がネガティブ本能で、物事のポジティブな面よりもネガティブな面に気づきやすい

ネガティブ本能を刺激する要因
1.あやふやな過去の記憶
2.ジャーナリストや活動家による偏った報道
3.状況がまだまだ悪い時に「以前よりも良くなっている」と言いづらい空気

ネガティブなニュースの方が圧倒的に耳に入りやすい、悪いニュースの方が広まりやすいことに気づくこと

「悪い」と「良くなっている」は両立し得ることを理解する

③直線本能
国連の予測によると2100年の子供の人口は20億人で、現在と変わらない

世界の人口の歴史
・紀元前8000年約500万人
・1800年頃約10億人
・1900年頃約20億人
・2017年頃約76億人
人口はとんでもない速度で、しかもひたすら増え続けているように見える

21世紀末を迎える頃にはグラフが横這いになり、人口は100億人〜120億人で安定すると見られる

女性一人当たりの子供の数が大きく減っている
極度の貧困から抜け出した数十億の人々は、子供をたくさんつくる必要がなくなった
避妊具のおかげで性交渉の数を減らさずに子供の数を減らすことだ

グラフは真っ直ぐ伸びていくという思い込みに気づくこと

④恐怖反応
人は皆恐怖に包まれると判断力が鈍る

めったに起きないことの方が、頻繁に起こることよりもニュースになりやすい
実際にはめったに起きないことが、世界ではしょっちゅう起きていると錯覚してしまう

平和な世界は、上の世代が私たちにくれた儚い贈り物だ
世界が平和でなければ持続可能な未来を創るといった、崇高な目標は達成できない
そして世界が平和でなければ、ほかの分野でいくら進歩があったとしても、喜ぶことはできない

全死亡数の割合
0.1%の自然災害
0.001%の飛行機事故
0.7%の殺人
0%の放射性被曝
0.05%のテロ
どれも年間死亡者の1%にすら届かないにも関わらず、メディアは大々的に取り上げる

恐ろしいものには自然と目がいってしまうことに気づく
世界は実際より恐ろしく見える
リスクは「危険度×頻度」の掛け算で決まる

⑤過大視本能
たった2つのテクニックを使うだけで、大きさや割合を勘違いしないですむ
そのテクニックとは「比較」と「割り算」

何か重大な勘違いをしないために最も大切なのは、一つの数字だけに注目しないこと
必ずそれと比較できるような、ほかの数字を確認する

人は何かの項目をずらりと並べたとき、どの項目も同じくらい重要だと思いがちだ
多くの場合はそうではない
大切なのは「全体の8割を占める項目はどれだろう?」と考えるようにしている

温暖化問題
二酸化炭素の排出量を増やしているのは中国はアメリカより、インドはドイツより多い
国ごとの排出量を比較するのは間違い
「一人当たりの二酸化炭素排出量で比較する」

国全体の二酸化炭素排出量という大きな数字は、それを人工で割ることで比較が可能になる
「一人当たり」で比較する

ただ一つの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気づくこと
過大視本能を抑えるには、比較したり、割り算をしたりすること

80:20の法則を使う
まずは最も大きな項目だけに注目する

⑥パターン化本能
人間はいつも、何も考えずに物事をパターン化し、それをすべてに当てはめてしまう、しかも無意識にやってしまう
偏見があるかどうかや、意識が高いかどうかは関係ない、人が生きていく上で、パターン化は欠かせない
それが思考の枠組みになる

自分の分類を考え直す
「自分の分類の仕方は間違っているかもしれない」といつも疑ってかかる
1)同じ集団の中の違いと、違う集団の間の共通点を探すこと
2)過半数に気をつけること
3)例外に気づくこと
4)自分が普通だと決めつけないこと
5)一つのグループの例を他のグループに当てはめていないかを振り返ること

一つの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと
パターン化は間違いを生みやすいことを肝に銘じる
パターン化本能を抑えるには、分類を疑うといい

⑦宿命本能
持って生まれた宿命によって、人や国や宗教や文化の行方は決まるという思い込みだ

色んなものが変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくこと

賞味期限がすぐに切れる知識もある
テクノロジー、国、社会、宗教は刻々と変わり続ける

⑧単純化本能
世の中の様々な問題に一つの原因と一つの回答を当てはめてしまう傾向をいう

自分が肩入れしている考え方の弱みをいつと探したほうがいい
自分に賛成してくれる人ばかりと話したり、自分の考えを裏付ける例を集めたりするより、意見が合わない人や反対してくれる人に会い、自分と違う考え方を取り入れよう

一つの視点だけでは世界を理解できないと知ること、様々な角度から問題を見たほうが物事を正確に理解できる

⑨犯人捜し本能
何か悪いことが起きたとき、単純明快な理由を見つけたくなる傾向

世界の深刻な問題を理解するためには、問題を引き起こすシステムを見直さないといけない

物事が上手くいっているときも、誰か一人の功績にしたり、単純な理由を見つけたくなってしまう

犯人よりもシステムに注目しよう
世界を本当に変えたければ、現実の仕組みを理解することが必要だ

誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと

⑩焦り本能
目の前に危機が迫っていると感じると焦り本能のせいで、すぐに動きたくなるものだ
遠い昔はその本能が人間を守ってくれた

今すぐに決めなければならないと感じたら、自分の焦りに気づくこと  

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