ラファエル前派

ラファエル前派の軌跡展 三つの見どころ

・ラファエル前派の見どころ3点

//ラファエル前派とは?
//代表的画家 ロセッティ
//見どころ3選

ラファエル前派とは?

ラファエル前派とは19世紀にラファエロ以前の絵画に戻ることを理想としたイギリスの画家集団による運動です。

メンバーはロセッティ兄妹,W.ハント,J.ミレー,J.コリンソン,F.スチーブンズ,T.ウルナの7人で創始したものです。

技法的には、当時の自然神学的な科学思潮を反映して、科学的な正確さと顕微鏡的な細密さが追究されています。

要するに中世や初期ルネサンスの芸術を模範としようとする運動でした。

初期ルネサンスの芸術の特徴は何といっても

古典(ギリシャ文化的)の復活

でした。

聖書や神話、伝説を題材にした神秘的な絵が多かった時代でもあります。

個人的には、数ある絵画のジャンルの中で、

最も「美しさ」が洗練された運動と言えるでしょう。

代表的画家 ロセッティ

この時代を代表する画家は何といっても

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ

んんんんん?

写真加工アプリSNOW使ってる?(笑)

そして彼の傑作中の傑作

「プロセルピナ」


これ、生で見たら、恋に落ちると思います。


こんな普遍的な美しさが描かれた作品をいつか家に飾ってみたいものです。

プロセルピナのモデルとなったこの美しい女性は、ジェーン・モリスという人で、ラファエル前派の画家達のミューズでした。
《プロセルピナ》をはじめ、ロセッティの多くの絵には女性をモデルとして書かれた作品がたくさんありますが、これらはロセッティが終生追い求めた理想の女性であったといわれています。

見事に普遍的な美しさを描き切った画家です。

ラファエル前派の軌跡展 見どころ3選

①ロセッティ作《ウェヌス・ウェルティコルディア(魔性のヴィーナス)》が見れる!

ウェヌス(アプロディーテー)に結びつけられる神話への言及とアトリビュートがいくつか含まれています。

アトリビュートとは、最初の記事でもお話ししましたが、要するに描かれた画中の人物が誰であるかを識別させるアイテムを意味しています。

蝶は魂であり、ヴィーナスの魔力に囚われて愛にさまよっているのでしょう。

ヴィーナスの背後では青い小鳥が桑の実を啄んでいますが、桑の実は「ロミオとジュリエット」の元になったというギリシャ神話、ピュラモスとティスベの物語とも所縁があるそうで、悲恋を連想させる意味があるのかもしれません。

林檎はパリスの審判でヴィーナスが勝ち得た「黄金の林檎」で、今回出品されているバーン=ジョーンズ「ペレウスの饗宴」にも描かれているものですが、同時にトロイ戦争の引き金ともなった「不和の林檎」とも言われています。

また、林檎にはエデンの園の善悪の実も重ね合わされていて、甘美な味わいだが取り返しのつかない運命をもたらす恋を象徴しているとも考えらます。

「誘惑」を強調するために細微に設計されていることが分かります。

②ターナー作品多数!

カレの砂浜――引き潮時の餌採り

渦巻レリーフ――ルーアン大聖堂北トランセプトの扉

など、彼の名作中の名作をご覧になることができます。

③メインビジュアルを抑えてナンバーワンの作品=フレデリック・レイトン『母と子』を見られる

要するにメインビジュアルのウェヌスを抑えてしまうあたり、今回の作品のレベルが非常に高いことを意味しています。


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