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映画パンフレット感想#6 『落下の解剖学』

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感想

表紙はさらさらして柔らかみのある触感の風合い紙。積もった雪を彷彿とさせる。オモテ表紙(表1)には大きく四角い枠状の凹みがあり、その枠内のみツルツルとした手触り。おそらく、箔材を用いずに箔押しをする、空押しと呼ばれる加工だと思われる。この枠から何を読み取るのか、これも作品のテーマの一つである「個人の主観」によって変わってくるだろう。

スチール写真は少なめながらも重要な場面が選りすぐられている。主なテキストは寄稿が3本と監督のインタビュー記事。真実を掴めているようで掴めていない感覚に陥るような、思考の余地が大きく提示されている作品であるが、これらの記事は受け手が「自分なりの答え」を見つけ出すのに役立つ内容となっている。

中でも監督のインタビューは、創造者の言葉だけあって、核を読み取るための大きなヒントになりそうだ。といっても核心を解説するような直接的なものでもないので、個々の想像や思考を邪魔しない程度のものになっている。一読の価値あり。

B5サイズのシンプルながらも特徴的でおしゃれな装丁のパンフレットなので、持っていても邪魔になりにくくて良いと思う。懐に余裕があればぜひ。

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