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5月21日の詩

階段を登って
昇り切った場所に立つ。
遠くに
海が見えた。
灯台もあって
海が輝いて
綺麗だった。
海を堪能してから
お腹から
卵巣と子宮を取り出して
海に投げた。
もう私の中からは
なにも産まれないし、
何も死なない。
あるのは空洞だけだ。
臓器を収納しているからだが
すっかり軽くなった。
次は何を入れよう。
今日は
新しい私が
産まれた日。
海に投げた卵巣と子宮は
きっと
海の塩で浄化されて
美しくて
美味しい餌となって
第二の人生を
歩むだろう。
お互いに
円満に。

こんにちは、世界。

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