2023 皐月賞の予想

フェブラリーS ◯
高松宮記念 ×
桜花賞 ◯

1番当てたかった高松宮記念は

かなり高評価としていたファストフォースの頭を買わず当初は紐候補にしていたヴェントヴォーチェを抜擢して大失敗

1〜4着全て買えててこの失敗は反省しかないです
※敗者の弁でした

それでは前置きはこのあたりで皐月賞の予想にいきますが大体16000文字くらいになっているのでその辺はごめんなさい🙇‍♂️


[土曜日の馬場状態について]

中山9R 3歳1勝クラスの山藤賞
2.04.2 重
前半61.5-後半62.7(前3F36.3-後3F38.0)

前傾気味のラップで内・先行ポジションの馬は軒並み壊滅で外差しの1,2フィニッシュに馬場の良い外めで好位追走した馬の3着

中山最終週の重馬場らしく外を上手く通れた馬たちが上位を独占した

内を通りたい馬にはノーチャンスの馬場と言える状態だったので明日回復する天気次第で馬場は乾く傾向にあるものの気温もそこまで上がらず乾ききることはなさそう

タフな馬場への適性とパワータイプで末を活かせる馬にチャンスがありそうと感じた一戦だった



[皐月賞のレース傾向]

良馬場で開催された皐月賞も含めて3〜4角のインがかなり荒れていることが多い

また、皐月賞以降は全く走ることなく競走生活を終える馬もかなり多く3歳クラシック競走の中では最も小回り・馬場・緩急のつきやすいペース展開に対する適性が問われやすい

これまでにスローのヨーイドンしか経験のない活躍馬(今後の活躍馬も含めて)は力を発揮しても2,3着までということも多く、よほど能力的に抜けていない場合にはこれまでに様々ななタイプのレースで培った経験は重要となる



[過去の結果について]

2022 年
1.59.7 良(60.2-59.5)
1着⑭ジオグリフ
2着⑱イクイノックス
3着⑫ドウデュース

逃げた②アスクビクターモア(5着)が完全にコントロールしたレースではあったが決着としてら外目好位-中団外目-外追込という完全な外決着

①ダノンベルーガ(4着)は荒れ果てた内選択しか取れずに悪いところを通り続けた影響でラスト伸びきれず、4角14番手にいたドウデュースが最後は鋭く猛追して3着に上がった
このレースで上位に来た馬たちは勝負どころで上手く反応し4角を3番手一線で並ぶ形となったがコーナーの周り方が最後の結果に大きく影響した
※490〜510kgまでの馬が1〜4着を独占


2021年
2.00.6 稍重(60.3-60.3)
1着⑦エフフォーリア
2着⑬タイトルホルダー
3着③ステラヴェローチェ

前後半フラットの展開だが3番手につけたダノンザキッド(15着)がワールドリバイバルとタイトルホルダーにアタックしたことと、実質ペースをコントロールしていたタイトルホルダーが刻んだ200mごとの通過ラップが連続で0.2秒内に落ち着いたのは1度だけ
レース全体でも1000→1200m通過のラップが最も速くなる変則的なレースだったものの結果的には平均ペースで推移

馬場は内・外共に極端に悪くなく全体的に良くはなかったが内の馬場が使える状態だったので外を回した馬は壊滅
4番手でダノンザキッドを見ながらレースをしたエフフォーリアが3〜4コーナーで抜け出したタイトルホルダーを捕らえるとあっさり突き放して快勝

エフフォーリアの強さだけが際立つレースとなったが、後半上がり37.0かかる展開で1400mまでに勝ち馬が決したレース内容

3着には内を猛然と追い上げたステラヴェローチェが上がったがこの馬はタフな馬場をこなせてイン突きが得意なタイプであったことがこの結果に繋がったと言える
※逃げた460kg台のタイトルホルダー以外は500kg前後の馬たちが上位を占めた


2020年
2.00.7 稍重(59.8-60.9)
1着①コントレイル
2着⑦サリオス
3着⑯ガロアクリーク

無敗で2歳GⅠを制した2頭の対決に注目が集まったレースでゴール前はその2頭による一騎打ちとなった
好位インを上手く立ち回ったサリオスだったが4コーナーで捲っていき直線すぐ先頭に躍り出たコントレイルに内から並びかけに行くもののラストはキレ負けした

出負け気味のキメラヴェリテが一気にハナを叩いて前半は流れたレースを3コーナー手前までに徐々に外に誘導したコントレイルは12番手から一気に加速した内容は圧巻でこの後で無敗の三冠馬となる同馬のポテンシャルの高さが際立った

馬場的には内がやや荒れていたこともあって外を伸びたコントレイルと3着に入ったガロアクリークに向いた形となったが、番手で頑張ったウインカーネリアンの走りも良く稍重発表でありながらも結果的にはペースが大きく落ちた1000→1400mを上手く立ち回れていれば先行馬でも十分にチャンスのあった年と言える
※コントレイルが460kg台でサリオスは530kg台と皐月賞向けと言えない馬格の馬たちによる決着


過去3年のレースではそれまでと比べて時計のかかりやすい馬場状態の中での決着となっているが今年の皐月賞は過去10年で最も時計のかかりそうな馬場での施行となりそう


☆最も参考にする開催年のレースとしては稍重開催の2020〜2021・・ではなく特にコーナーの内側が荒れていた2022年の馬場を更に悪くした感じと仮定するのが良いと個人的には思います

完全な外差しもしくは傷みの少ない位置を通った馬たちが上位に来るレースだと考えているので、今年の出走メンバーの人気どころで上位評価していない馬としては

良い馬場・位置で長く脚を使うファントムシーフは紐候補まで
スローで良い馬場の経験しかないソールオリエンスは馬場が合う可能性以外は軽視
内内を立ち回ることで結果を出したトップナイフは圏外

として挙げておきます


[配当について]
2022年 32,840円(5→3→1人気)
2021年 82,320円(2→8→6人気)
2020年 26,310円(1→3→8人気)
2019年      4,390円(1→4→3人気)
2018年 372,080円(7→9→8人気)
2017年  1,064,360円(9→4→12人気)
2016年      70,390円(8→3→1人気)
2015年      12,360円(3→2→4人気)
2014年      33,490円(2→1→8人気)
2013年       5,920円(1→2→3人気)

4桁配当は2回のみ
1〜5人気による決着は10年で4回
1〜3人気が揃って飛んだのが2回
→その際の6〜7桁配当も2回のみ
7〜9人気馬の激走が目立つ

日本ダービーに比べれば全体的に初対戦メンバーの比較が難しく人気が割れやすいために5桁配当が多い

人気が集中しやすい日本ダービーは人気馬の活躍傾向はありつつも皐月賞より人気が集中しやすい為に2018年の286万配当のような大波乱が起こるのはダービーとも言える



[前哨戦について]

共同通信杯
東京1800m 1.47.0 良
前60.5-後46.5(前3F35.3-後3F34.1)
12.9-11.1-11.3-12.4-12.8-12.4-11.3-11.3-11.5

トライアルレースではないもののステップとしては近年の最重要レースとして目される共同通信杯

ラップ構成的に600〜1200mまで中だるみ部分があるので各馬十分に整える時間があったために良いポジションで運べた馬たちがそのまま駆け抜けた今年のレベルが果たして高いのか疑問はある

前半35秒前半→後半34秒前半のラップで上がり600mをレース上がりより0.4秒以上速く勝ち馬から0.2秒差以内に詰めたダノンザタイガーとタスティテーラは本番で面白くなりそうな存在というのが率直な感想
※ダノンザタイガーは皐月賞には出走せず

0.5秒差ながら上がりに向けて良い脚を見せたウインオーディンも展開次第では抑えたい穴馬という印象

勝ち馬のファントムシーフは良馬場での持続性には魅力を感じたし父ハービンジャーで血統的に重い馬場も中山コースの適性もありそうだがレースぶりからは東京コースや阪神外回りの方が向いていそうな印象

タッチウッドは大きく出遅れたことで前半にかなり脚を使ったがハナを奪ってペースを落とすとファントムシーフから0.2秒差の2着に粘っており、このレースで1番強かったのはこの馬で間違いないと思う

当初は皐月賞に出走しないはずだったので参戦することが発表された際には内枠に入るとその気性のコントロールができず出遅れるとかなり危険な人気馬になって消したいという見立てだったが、木曜の枠番発表で外枠に配されたのを確認して買うしかないかという気持ちにもなるくらいには外枠はプラスになりそう

※少し嫌なデータとして過去10年で共同通信杯から5頭の勝ち馬が誕生しているものの全て関東馬で関西勢は実は3着が1度あるのみ

ファントムシーフ、タッチウッドは共に関西馬だけに次点のタスティエーラにチャンスありか



弥生賞
中山2000m 2.00.4 良
前61.0-後59.4(前3F35.9-後3F35.0)
12.3-11.2-12.4-12.6-12.5-12.3-12.1-11.6-11.5-11.9

前半は折り合いに専念して後半加速していく流れで逃げたゴッドファーザー以外は前目に位置した馬に有利な流れ

内を避けるようにゲートからすぐ外を選択したタスティエーラが前の2頭のペースアップにきっちり対応した
コーナーでの追い出しでは手応え怪しくも追い出されるときっちり抜け出して快勝

2着のトップナイフは最内選択で余程向かなければ本番での逆転は難しそう
3着のワンダイレクトも直線良い脚で追ってきて先頭に迫る勢いだったが坂で止まって内のトップナイフに差し返されてのものだけに適距離はもう少し短いか良馬場でのキレ味というものには見所があまり無いのかもしれないと感じた

10頭立ての少頭数でレースが組み立てやすかった分もあると思うが本番でも上位馬で馬券対象になりそうなのはタスティエーラが筆頭

立ち回りがうまくいった時のトップナイフにわずかに可能性があるかというところだが、内が使えない馬場状態になればトップナイフは問題なく切れるという印象

ワンダイレクトは若駒Sから振り返ってもこの競馬の内容で勝てないのは能力的に上位との差はありそうと感じたし、内枠になると立ち回り的にも渋滞して伸びないとこを通らされそうな気はする



スプリングS
中山1800m 1.48.9 重
前59.3-後49.6(前3F35.4-後3F37.2)
12.3-11.2-11.9-11.9-12.1-12.4-12.4-12.2-12.6

馬場を思えば前半800mの47.3はかなりの激流であるものの逃げたグラニットが4着に粘り早め2番手のホウオウビスケッツが2着に来ている後続のスタミナを削る後半失速型のラップ構成

これまで先行する競馬をしてきたベラジオオペラは4番枠から行きたい馬を行かせて少しでも馬場の良い中団の外でしっかりと折り合って運ぶ
勝負所で手応えが悪いながらも動き出す各馬を横目に残り600mまでガッチリと溜めて安全を期して更に外に誘導すると最後の直線では馬場を苦にせず鋭く伸びて着差以上の圧勝劇を演じた

立ち回りが上手なので枠はどこでも良さそうだし極端な枠に入らなければ凡走のイメージは湧きにくいと感じたし、土曜の馬場を見ていても外誘導を決めるだろうから結果の出にくい奇数の15番枠でも力を発揮すればゴール前鋭く伸びそう

2着のホウオウビスケッツもかなり強い競馬をしているので願わくば枠は真ん中より外側が良かったが、前で運ぶ馬の中で重い馬場をこなして踏ん張るならこの馬だろうという内容だったし後半加速ラップにも対応可能なので人気的にも抑えておきたい



[各馬の解説]

1.ソールオリエンス
横山武/手塚(美浦)

最も評価は難しいが京成杯では2,3着馬に大きな不利を与えたりスローの競馬の経験しかないので将来的には大物になりそうでも今回に関しては個人的にはあまり評価していない

この後でソールオリエンス単独特集を組んでいるのでここでの解説は最小限に留めるが、トモがまだパンとしていないという鞍上の評価を素直に受け止めようと思う

血統的に馬場は全然こなせると思うしキタサンブラック産駒は適度な間隔が空く方が良いというのも先週の桜花賞で触れた通り明確なデータも出ているので、話が飛躍しているかもしれないが秘めるポテンシャルが高いのはその通りだと思うので最大の鍵はこの枠からコントレイルできるかどうかになりそう

※コントレイルの皐月賞までの3戦は価値の高いレース内容による裏付けは十分だったのでその点が不足している気はする



2.ワンダイレクト
藤岡兄/藤岡父(栗東)

そつなくレースをこなすが前回の弥生賞を見ると少し距離が長いか中山コースが特別向いているわけでもないかという印象になる

これまで手綱を取ったルメール→デムーロ→ルメールと今回騎乗する藤岡佑Jは全く当たりの違う乗り方をするのでしっかりと誘導できるかだが個人的には見送りたい存在



3.グリューネグリーン
石川/相沢(美浦)

デビューからの三戦はクラシック候補として名を馳せたがホープフルSは何も良いところがなく復帰戦の弥生賞もつけた位置からそのままゴールとパフォーマンスを落としての参戦

着差に換算するとそこまで大きく離されているわけではないが相手関係はこれまでより更に強くなってしまうことを考えると上積みがあってもどこまで縮められるかというところ



4.ショウナンバシット
デムーロ/須貝(栗東)

セレクトセールで2.6億で買われちょっとしたニュースになっていた馬だがデビューから複勝圏を外すことなくGⅠの舞台へたどり着いた

重賞を使われていないので人気どころとの力差が見えにくくOPでは少頭数のリステッド競走だけなので特に人気もしないだろうが、前傾ラップのレースも後傾ラップのレースも結果を出している点は不気味で人気の盲点になっている存在と言える

これまでに騎乗してきた福永・松山・川田というジョッキー達から考えても相当期待されている馬ということはわかるし、ノーザンファーム出身馬にミルコJを起用というのは近年激減してきたコンビ結成で何か匂う

このところの中山コースの道悪馬場でデムーロJは中山牝馬S・NZTと結果を残し皐月賞は4勝を誇る大得意なコースでもあり、テン乗りの不安はあるもののダイワメジャーでの制覇もドゥラメンテでの制覇もテン乗りでのものなので特に心配はなさそう

父シルバーステートの重適性には疑問がつくが母型はかなりのパワータイプで時計がかかる馬場になるのはむしろ歓迎
須貝厩舎と言えばゴールドシップをはじめとして悪い馬場を平気で走る馬のイメージがあり、有力どころが外を回している間に一頭だけ内に突っ込んでロスなく立ち回るようなイメージができる馬でもあるので注意は必要かもしれない

すみれSではシャザーンに完全に遅れをとったものの3番手インで折り合いを重視するあまり4コーナー出口で一旦は最後方まで下がりかけてから立て直したことと、追い出すための進路がなく狭い最内を通ったことも影響していたのでフルに能力を発揮すれば案外上位との差は少ないかも


5.フリームファクシ
レーン/須貝(栗東)

半姉にディアドラ、半兄にリューベックがいる血統(共に父ハービンジャー)で東京コースよりも阪神・中京コースでパフォーマンスを上げた内容は◯で2歳時に栗東WCで11.5-10.6という恐ろしく速い時計を出したポテンシャルの高さが魅力

選択するレースの形により先行競馬も可能だし控えてレース上がりより大幅に速い上がりを叩き出すことも可能なタイプなのでレーンJが抜群に合いそう

オーナーサイドや陣営との絡みはあるにしても川田Jはこちらじゃないのかと思ったのが正直なところだが川田の教えが大舞台で活きるかも

デビューから一貫して2000mを使われている点も早々からクラシック路線を意識してのもので未勝利戦を勝ち上がった阪神内回りの内容が秀逸だった

溜めても競馬できるし前走のきさらぎ賞のように早めから勝負をかけて後半にかけて加速する流れのレースを自ら動いていけるタイプというのも中山コースは合いそうな気がするし、1ヶ月→2ヶ月→1ヶ月→2ヶ月とこの先を見ているローテーションにも好感が持てる

と、ここまではフリームファクシが上手くコントロールできた場合の話をしたが、この馬の最大の課題はコントロール不可になりかねないエキサイトする気性
調教中のチップがラチに当たる音の反響で気が狂ったように駆け出してしまうような繊細さを秘めるので、この馬を上位評価して現地観戦される方は全員の口を塞ぐくらいしないといけないかもしれない(笑)
スタンド前発走のコースはきさらぎ賞でクリアしているもののコロナ禍における無観客競馬の方がこの馬には良かったと思うくらいには気性面の課題は大きい



6.ウインオーディン
三浦/鹿戸(美浦)

共同通信杯で上がり自体はかなり良い脚を使えているがロスなく回っての上位との差を考えると紐としても果たしてどうかというところ

左回りの長い直線競馬しか経験がない点も気がかりで新潟2歳Sでキレ負けした相手が桜花賞でも結果を残せなかったとなるとタフな展開が予想される今回どうにかなるとは考えにくい



7.ファントムシーフ
ルメール/西村(栗東)

年末のホープフルSはゲートで隣の馬に接触されて内側に押し込められたり前が残る展開不向きな中でよく寄せてきた一方でより向いていないキングズレインに遅れをとった点については不満が残る

野路菊Sと共同通信杯はレースセンスの高さで突破しているのでトリッキーな中山コースで立ち回りが上手くいけばかなり好走しそうなイメージはある

「この馬に追いつくのはかなり難しいと思う」と共同記者会見で語っていたルメールJだが、タッチウッドが普通にレースをした場合に追いかけて抜け出すとこまで持っていくことや更に外から勢いに乗って追ってくる馬たちがいることから板挟みな位置で苦しい競馬に終始する可能性もある

一方で突き抜けるだけの内容を想像しにくいのはホープフルSで外に切り替えるロスがあったにしてもあの負けの残像が色濃く残ってしまっているためでもある
捌きやすい位置で流れに乗って可能な限り外目を通りつつ速い上がりを要求されない展開になることを祈りたい

近年は⑦番枠はかなりの良枠となっているのでその辺りに期待する手もあるが人気的にはここまで集めてしまうと果たしてどうか



8.トップナイフ
横山典/昆(栗東)

2000mの重賞で3連続2着と常に好走してはいるものの突き抜けた何かを感じさせるには至らないし、野路菊Sではファントムシーフの1.5秒後塵を排していることなどから余程前々で緩やかな流れでインを離れない走りができてどこまで粘れるかというイメージで良さそう

ピンポイントで4番枠までに入れば出番を考えて良いかもしれないが、グラニットやタッチウッドがいる今回の流れにどこまで対応できるかについては不安の方が圧倒的に大きい気はする



9.ホウオウビスケッツ
横山和/奥村(美浦)

母系には曽祖母がマンファス(キングカメハメハの母)という良血で祖母、母ともに競走経験はなくいつかどこかで良い馬が排出されそうなイメージ
兄のホウオウユニコーンは距離があって良いタイプだが本馬の誕生が6/5とかなり遅い生まれでもあり本格化はまだまだ先になるかも

これまでの3戦を見る限り逃げもしくは番手で流れを作るレース向きなので今回のメンバーで思い通りの競馬を展開することはかなり難しそうではあるが、61.6-57.7の超スローからの後半加速ラップで強い競馬をしたように思い通りの競馬ができた時にはなかなか侮れない

タッチウッドとグラニットが思いのほか緩い流れを作り出した時には混戦と題された時に不意に訪れる2007年や2018年のような人気薄の馬での前々決着を演出しそうな存在で重い馬場になるのは好都合と言えそう



10.ラスハンメル
石橋/松永(栗東)

現状、特筆すべきことが無い
楽逃げから2着を守って権利が取れたから出走させるというくらいで今後を考えれば自己条件で研鑽を積む方が先決かも

この馬はシルバーステート産駒の中ではかなり大柄な部類に入るがキレを活かすにしても自分でペースを作る競馬をするにしても他に秀でた馬が多すぎる印象



11.シャザーン
岩田望/友道

不気味度で言えばこの馬もかなり高い
前走のすみれSではスタートから1400mまでのラップで12.5以下が一度だけという極端に遅いペースの最後方追走と絶望的なポジション
各馬の上がり差が生まれにくい展開なので普通差し切ることは容易ではないレースだったが、上がりで2番目のショウナンバシットに0.5秒差をつける33.1の脚で差し切ったポテンシャルの高さはかなりのもの

新馬戦後に骨折休養から再入厩時にかなり馬が良くなったということだったが、すみれSの後に挟んだ放牧から戻った際もまた一段と良くなったそうで走る馬に共通する成長力を披露していると言える

父ロードカナロア×母クイーンズリングは中山コースで連対外したことない配合だなぁとか思って色々と検索してましたが、ロマンならこの馬からという手もあって良いのかなというところ

すみれS勝ち馬と言えば
1996年のフサイチコンコルド
2004年のキングカメハメハ
という2頭のダービー馬を輩出しており

※2003年3着はゼンノロブロイ
※2006年3着はアドマイヤジュピタ
※2013年6着はラキシス
※2017年3着はキセキ

負けた組からもクラシックや翌年のGⅠを制することになる馬たちが頻繁に輩出される

イコール皐月賞ですぐに結果を出せるとは言わないまでも見栄えもかなりするし金子オーナーが2億円出しても買いたかった馬という認識は競馬ファンなら怖く感じるところ


12.ダノンタッチダウン
川田/安田(栗東)

毎年言っている気もするが安田厩舎はスプリント〜マイルに特化した厩舎で3歳クラシックには縁遠い厩舎ではある
そんな厩舎のラストクラシックで思いを結日させたいが半兄のダノンザキッド(父ジャスタウェイ)もクラシックとは無縁で中山輸送も何度も失敗してきた経緯もあって推しにくい

父はロードカナロアに代わるしこの馬の魅力は間違いなく強烈なラストスパートだけに人気も落ちるなら狙える一頭ではあるが馬場が悪くなることで末脚は鈍りそう
一貫して1600mを使われてきており阪神外回りや東京コースでこそその強みが活きそうなタイプなのでここを叩いてNHKマイルCこそが勝負というイメージは拭えない

朝日杯を使われた馬たちの復帰後の走りがイマイチなところもあり追い込みきれずに負けた相手たちのその後を考えても主力視しすぎるのはどうか

※タッチウッドのところでも触れるが後ろからの脚質の大型馬は皐月賞を走るにはやや馬格が立派すぎて向いていないかもしれない



13.グラニット
嶋田/大和田(美浦)

個人的にスプリングSの4着の内容は悪くなかったと思うものの今回は意図する逃げが打てるかどうかが先決で、逃れたとしてもこれまでより一層厳しい展開が待ち受けている気はすることから強くは推せない



14.タスティエーラ
松山/堀(栗東)

共同通信杯の4着で賞金加算ができず余計に弥生賞を使うことになったのがどう出るかが最大の課題になりそうだが、美浦所属の馬なのでローテ比較でベラジオオペラほど神経質になる必要は無いかもしれない

その共同通信杯は折り合いに注意するがあまり抑えが効いたところでポジションを下げてしまい一気にスローの流れに落ちた後は外外を回り内から抜けてきたダノンザタイガーにも先着を許してしまう内容となった

まだ2戦目で福永元騎手も競馬を覚えさせる目的はあったかと思うが非常に勿体ない内容だったと言える

その鬱憤を晴らすかのように弥生賞では前目のポジションから一頭だけ強い競馬を見せての快勝で主役候補に返り咲いたので、本来のポテンシャルを発揮できるかどうか前半の折り合い次第と言えるかも

新馬戦で見せた強さがこの馬の本来の魅力だと思うので能力が引き出せればここで話にならないような競馬はしないはず



15.ベラジオオペラ
田辺/上村(栗東)

これまで中ほどのペースが緩んだ阪神・東京コースの1800mを連勝してきた競馬とは全く異なる競馬を披露したスプリングS
例えるなら唯一2000m仕様の競馬での快勝劇は本番での好走が期待できるしレースで経験値を大きく稼いだのも◯

折り合いがつく馬なので課題は2000mという距離以上に2ヶ月半で3度目となる関東輸送のローテーション面
特にスプリングSでタフなレースをした後に初めて経験する在厩調整だけに回復具合がどうかだけが不安になりそう

今年の3歳世代だけで17勝と粒揃いで全国リーディングでも2位につける上村厩舎の躍進ぶりを象徴する存在としてビッグタイトルを手にできるか

この馬に関しては外すぎる枠で周りに逃げ先行タイプが揃った場合は序盤の位置取りを確保するのに苦労するかもしれない
※過去なかなか結果の出ない⑮番ゲートを引き当ててしまったのは気になる



16.タッチウッド
武豊/武幸(栗東)

出遅れた共同通信杯はペースが緩みそうなところで一気に先頭に躍り出て直線でも踏ん張っての2着と粗削りながらも底知れぬ力を感じさせる内容だった

逃げ宣言をしているグラニットのハナを叩いていくのか番手からの競馬を選択するのかは天才騎手が判断することになると思うが、阪神での新馬戦が逃げてコントロールして上がりで他馬をぶっち切るという内容だけに前々でレースを作れば怖さのある一頭

逆に激流創出の原因にもなり得る上に520kgを超える馬体を誇る本馬が中山コースで持ち味を発揮できるかどうかはやや気になるところではあるので課題は制御面のみか

出遅れた前走からも外目の枠は◎
馬場も半兄のノースブリッジ(父モーリス)は時計のかかるタフな馬場を得意としているだけに条件は揃った気もする
※520kg超えで過去10年の好走はサリオスのみで20年に遡るとダイワメジャーが該当するが好位より前で運ぶタイプの馬でこそ大型馬にはチャンスありといったところか



17.メタルスピード
津村/斎藤(美浦)

476kgでデビューした後は490kgを超えてからレースぶりに安定感を見せるようになり、シルバーステートの子の中では馬格もありタフな馬場のスプリングSの3着はこれまでと違った差してくる競馬を見せた点は◯

シルバーステート産駒の多くが早熟のイメージもあるので現段階がピークでも高い評価をつけられるわけではないが、あの馬場をこなせたのであればキレ味が封印されるような雨の残る馬場にでもなってしまえば3着候補の一角であれば決して買えない馬ではないという印象



18.マイネルラウレア
戸崎/宮(栗東)

2戦2勝の土つかずでボーダーが低いこともあり難なくゲートに入れたのは何よりだが過去2戦が7頭立てと8頭立てで多頭数競馬に対する経験値の無さは気がかり

ラフィアンの馬らしくディープやキンカメではない主流から外れた血統というのは皐月賞向きな気はするし、ここまで横山武→川田ときて本番では戸崎Jという陣営の期待の表れもあるがこれまでに経験していないペースで展開される皐月賞では劣勢は否めないかもしれない

一つ好材料としては13日現在では15日の土曜は昼ごろからかなりまとまった雨になりそうで日曜の本番に雨の影響を残すようなら半兄のマイネルウィルトス(父スクリーンヒーロー)がタフでトリッキーな馬場巧者だったのでこの馬にもその辺りが引き継がれていればというところ
父ゴールドシップ×母父ロージズインメイなので兄よりむしろ・・まである

雨馬場で内に押し込められるよりは外枠の方が良かった気もするが2戦しかレース経験が無く多頭数の極端な枠は割引かも




☆ソールオリエンスの取捨を考える

[京成杯勝ち馬として]

過去10年の京成杯勝ち馬の皐月賞成績
2022 オニャンコポン 6着(8人気)
2021 グラティアス 6着(7人気)
2020 クリスタルブラック16着(5人気)
2019 ラストドラフト 7着(10人気)
2018 ジェネラーレウーノ 3着(8人気)
2017 コマノインパルス 14着(16人気)
2016 プロフェット 11着(10人気)
2015 ベルーフ 12着(7人気)
2014プレイアンドリアル 出走無し
2013 フェイムゲーム 12着(7人気)

ラストドラフト
コマノインパルス
京成杯→弥生賞を経由

ベルーフ
フェイムゲーム
京成杯→スプリングSを経由

その他、過去20年で好走
2010 エイシンフラッシュ 3着(11人気)
2007 サンツェッペリン 2着(15人気)
2005 アドマイヤジャパン 3着(3人気)

①近年では京成杯優勝馬の多くは皐月賞直行
②好走した馬の多くは位置が取れる馬
③アドマイヤジャパンを除けば人気馬よりは人気薄で激走タイプが稀にいる
④京成杯勝ちからここまで人気をする存在が稀有

過去のデータからは推すことは正直難しい
ただ、牝馬路線がそうであったように蓋を開けてみればこの馬の一強世代かもしれない


[対戦相手]

①デビュー戦
接戦を演じたレーベンスティールはポテンシャルは重賞レベルと思うが先々週の復帰戦では不良馬場にも恵まれず2勝目を挙げれずにいる

②京成杯
既に菊花賞を見据えていそうな4着のサヴォーナ(3戦連続2400m)を除けば2着のオメガリッチマンは毎日杯を、3着セブンマジシャンはスプリングSを凡走
重賞で好走した馬となると6着のシャンパンカラーがNZTで3着に来たもののレースレベルには疑念が残る上にコーナーでは大きく外に張って他馬に迷惑をかけているのも事実

毎年息が入りにくい展開になりやすい皐月賞はこれまでと全く質の異なるレースとなる公算が高いため経験の差を埋める材料が乏しく青葉賞→ダービー馬が生まれない以上に京成杯→皐月賞馬が誕生するのは厳しい気がする


[フィエールマン級?]

とは管理する手塚調教師談
過去に管理した馬の中で最強クラスとも
→GⅠで十分勝負になる馬という読み取り方もできるが暗に活躍はもっと先とも読み取れる

これまで600以上の勝ち星を積み上げてGⅠ馬を6頭も管理してきた師の発言だけに素直に聞いておいた方が良い気もする
しかしどうしても気になるのは少頭数とは言え京成杯の2.02.2という時計があまりにも平凡すぎる
※3歳重賞や古馬の特別戦を含めた今年の中山2000m戦で最も遅く重や稍重の条件の特別戦にも劣る時計

エフフォーリアと共にブレイクしてエフフォーリアと共に落ち込んだ横山武Jが先週のペリフォーニアである程度の自信を取り戻していればという淡い期待もありつつ、これまでのソールオリエンスへの過度な期待や強気な発言を繰り返すほどに馬券を買う側としては不安にさせられる

※1 まだまだ良くなるのは秋以降と断言だが今の時点のポテンシャルも相当高い(いや、ポテンシャルとは)とコメント

※2 現在GⅠは21連敗中で最後に制したのはキラーアビリティのホープフルS
ナミュールで人気通りの結果を示しつつGⅠでは1番人気3回を含めて3番人気以内の馬に騎乗した場合も0-1-1-7と9連敗中


[調教]

率直に素晴らしい動きを披露している
まだまだ底を見せていない力の余白はかなりありそうな走りで不安説を一掃する可能性もある

ただ他の陣営も追い切りでかなりよく見えた馬は多くいるのでこの枠から外に出してどう立ち回るのか、力差が思ったほど大きくなかった場合には凡走の可能性も十分といったところかもしれない


[結論]

ソールオリエンスはおそらく1,2番人気のどちらかに挙げられそうではあるが半信半疑な面がかなり多いため重い印は打ちたくない
雨馬場になった際には半兄のヴァンドギャルドはディープインパクト産駒でありながら稍重〜重3-0-0-1と得意にしていたことからキタサンブラック産駒×母父モチベーターの本馬はより得意な可能性は十分あり
馬場が渋った場合には一定の評価をしたいと考えていたが馬格的にも大得意の部類に入るかとなるとそう言いきれないイメージもある



[特に買いたい馬]

シャザーン
血統的に中山適性の高さへの期待とすみれSでゴールしてもまだ伸びきれたような脚の使い方にしても大物感はかなりある
ここで皐月賞への直行ローテで結果を出すようなら来年以降のこのレースの考え方は更に難しくなるがあの強さは信じたい

タスティエーラ
2010年のヴィクトワールピサ以来、弥生賞経由の馬による皐月賞制覇が遠のいている点は気がかりで予定より多くレースを使うことになったことも不満ではあるが、共同通信杯はレースを覚えさせることを優先させた結果でもある
直前の調整で馬具をつけることがどこまでマイナスになるか確認するなども堀厩舎らしい調整と感じたし父系の道悪適性に加えて母系でコース適性を出す形が皐月賞に向きそう

ベラジオオペラ
スプリングSを観て本命はこの馬と早い段階で決めてはいたが、ローテ面に関して最も不安が残っていたので追い切りでどのような動きを披露するか気にしていたが心配は無用であることを証明するような走りだった
三戦ともタイプの違う競馬で結果を出したことは全馬を見渡しても最大のストロングポイントになるし、厩舎の3歳世代での結果も◯
また実際にお会いしたオーナーの林田さんの人間力も◯で課題は15番枠の克服のみ


[買い目には入れたい馬]

ショウナンバシット
こと皐月賞に関してはすみれS組ではシャザーンよりこちらの好走イメージが強い
ミルコの中山コースでの手綱捌きを警戒

ホウオウビスケッツ
前に行く馬をケアするならこの馬
ドバイゴールデンシャヒーン勝ちの父からは主にダート1600m以下の活躍配合というイメージは強いがサンデー混みでHaloの血でスピードをルーラーシップで距離の適性を補完するような母系の流れがこの馬には活きたと見るべきかも

メタルスピード
今回買い目に入れる最も穴っぽい馬はこの馬になりそうだがスプリングSは枠と位置取りの関係からコーナーの進入がもう少しスムーズに末脚を活かせるコースへ出せていればというところもあった
ベラジオオペラには屈したが良い脚を使えており控える競馬が板についてきた今なら昨日の山藤賞で見事なコース取りを見せた鞍上がうまく導いても



[買いたくない馬]

ソールインパクト
散々理由は書いたので割愛するが馬格的にもパワー優先の極端に渋った馬場なら捨てたい

ワンダイレクト
評価的には上から数えるより下から数えた方があまりにも早かった

グリューネグリーン
中山2戦の内容が平凡すぎ
前残り傾向が濃すぎた阪神で好走のため今回は出番なしの見込み

フリームファクシ
ここ2戦のような乗り方ではなく阪神コースで未勝利戦を勝ち上がったような競馬を期待したいが早め抜け出しタイプの競馬をすると今回は厳しそう

ウインオーディン
末脚には一定の評価をしたいがこの馬の持ち味がこの舞台で活きるとは思いにくい

トップナイフ
内回りが封印される馬場や競馬内容になった時に混戦となったゴール前にいるイメージが湧かないこととあまりにも走り過ぎか

ラスハンメル
若葉Sで何から何までうまくいって勝てなかった点は割引で位置取りも中途半端になりそうで

ダノンタッチダウン
厩舎としてここは狙いたいかもしれないが本番はNHKマイルCと考えるのが妥当か

グラニット
ここは逃げれたとてミナレットのような驚きの提供は考えにくく前で残るなら違う馬を選びたい


[迷う馬]

ファントムシーフ
基本的に内容の薄いホープフルS組をあまり買いたくないものの共同通信杯を勝利している点は評価せざるを得ないところもある

タッチウッド
能力をフルに発揮した場合にこの馬が相当強いことは新馬戦と共同通信杯を見ても明らか
あとは暴走で終わるかどうかその気性のコントロールのみだろう

マイネルラウレア
2戦2勝で外枠も良いと思いつつ重馬場の外差しでも経験値の低さや一頓挫どころか順調に来れなかったことはかなりマイナス
若駒Sの後に弥生賞も毎日杯もパスすることになった脚元のことを考えると程よくクッションの利いた馬場なら狙ってみたいが、硬すぎる馬場や悪すぎる馬場では狙いにくい
もう一戦挟んでくれていればというところで評価を上げきれないものの力はありそう


[予想]

◎⑮ベラジオオペラ
◯⑭タスティエーラ
▲⑪シャザーン
△⑨ホウオウビスケッツ
△⑰メタルスピード

印はこの5頭とする

3連系の着候補
⑦ファントムシーフ
⑱マイネルラウレア

※④ショウナンバシットは買いたかったがタッチウッドとどちらを追加して買うか考えたときに泣く泣く切ることにした

フルに能力を発揮した場合の☆として⑯タッチウッドからの馬券は買っておきたいものの


⑪⑭⑮→⑪⑭⑮→⑦⑨⑪⑭⑮⑯⑰⑱
36点

基本はこの馬券で勝負します
・・が最近の好調継続などもあり今回個人的には1万円目処に買っていこうと思います

※4〜5000円のお小遣い範囲の中で買える三連単馬券の提供という趣旨にハメた推奨なのであとはこれを参考にしつつアレンジしてみてください


3着に人気どころや泣く泣く圏外に回した①④⑤などを足す形にするかどうか

⑯→⑪⑭⑮→⑦⑨⑪⑭⑮⑯⑰⑱
タッチウッドからの18点(2着のとこもであれば+18点)まで抑えるとこの時点で72点になってしまうので、その辺りは予算に応じて三連複で手広く買えるようにするなども検討してみてください

個人的には⑨や⑰の2着を買うなども含めて直前まで検討します


最後に、何度でも言いますが

今回の馬券の狙いは外差しです


外の馬多すぎって思われるでしょうが

買いたい馬で内に入ってしまった④⑤
買いたくない馬で外に入ってしまった⑯⑱

この辺で個人的には外寄り予想となったわけです


外差し決着にならない場合は
信じた人たちは諦めてください🙄🙇‍♂️

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