5/4GW重賞チャレンジ② 兵庫チャンピオンシップ

園田8R 1870m 16:20発走

[レースの歴史]
第1回の2000年は地方馬の1,2フィニッシュ
第2回は地元ロードバクシンの鮮やかな追い込み勝ち
地方馬の優勝はこれが最後で夢を断ち続ける強力JRA勢
2011年までほぼ毎年のように2,3着争いに顔を出していた地方勢も地元兵庫以外からの参加は減る一方で、2019年にバンローズキングスがクリソベリルの3着に入るまで長く表彰台はJRA勢が独占してきたレース
昨年は逃げたロードエクレールを3〜4角で捉えたゴッドセレクションが抜け出したところを計ったように追ってきたリプレーザがゴール前きっちり差し切って優勝
1.2倍という断然の人気に推されたゴッドセレクションは抜け出してからインの深いところへ入ってしまったのも痛かった


[園田コースについて]
一周1051mと地方コースの中でもかなりの小回りで1870m戦は向正面奥からのスタートで3コーナーを迎えるまでに313mの直線があるため、スタートしてすぐコーナーを迎える1700m戦よりは出負けしても遅れが取り戻しやすい
外枠はスタート地点が滑りやすく不利とされているが1700m戦に加えればまだそこまでの不利にはならない
ただし3コーナーまでに決まった隊列が崩れやすくなるのは2周目向正面に入ってからとなるため、1周目スタンド前で折り合いに徹する騎手も多いことからそこまでに極端なペースアップは起こりにくい
4コーナー過ぎからゴール板までは213mの短い直線での攻防となる為によほどペースが流れなければ4角3,4番手に居なければ直線だけで巻き返すのは至難の業である


[馬場状態]
まず今の園田の馬場状態については砂を全面入れ替えしてオーストラリア産の砂にして以降はよりパワーを求められる馬場になったが、姫路開催中も砂の全面入れ替えが行われなかったことから砂の厚み自体はさほど深くなく、ここ最近も内側に砂が足される程度であったことから直線以外の内と外の馬場での差が入れ替え直後のフカフカの状態に比べれば大きくない
時計水準としては超速というほどでもないがC2,C3クラスの1400m戦で1分32秒台が出ることもあるので相当速めではある
昨日の流れからは道中で逃げ馬や先行馬の後ろの内目で脚を溜めて直線外側の進路を見出した馬の好走が目立つ


[JRA馬について]
まず今回の出走メンバーに関しては5頭全てが例年であれば1番人気になって良さそうな超強力メンバーで過去1番メンバーが揃ったと言って良さそう

12.ドライスタウト 戸崎
→過去3戦全てパフォーマンスが圧巻でレース面から粗を探すのは難しい
未経験という意味での不安を挙げれば小回りの大外枠、右回り、距離延長、4ヶ月半の休み明けといったあたりだが陣営は早くからJDDを睨んでこのレースからの復帰を示唆していたので休み明け云々は気にしなくて良さそう
ペースが緩むところもある園田の1870m戦であればよほどスタートで失敗しなければ追走もさほど苦にしないだろうから距離に関してもさほど心配していない
バウチェイサーの2番手をしっかり取って回ってくれば結果は自ずとついてきそうではあるものの、最も心配しているのはコーナー6回を外目で回ることになった場合に必要以上に脚を使わされたり中途半端な位置で馬込みに入れて砂を浴びて馬のやる気が無くなってしまうところか
実は1番乗り越えなければならないデータが存在しており、全日本2歳優駿を勝利したJRA所属14頭のうち次走を勝利した馬が0頭というのが最も不穏なデータとなるだろう
※ただこの中で次走がダートで負けた馬となるとグッと頭数が減るので伏竜Sで敗戦したルヴァンスレーヴ以外は振り返るとそんなもんだったと言ってしまえそう
→全日本2歳優駿の勝ち馬(JRA馬)で古馬になっても走れた馬がルヴァンスレーヴ、スーニ、ユートピアの三頭くらいだったことも影響していると言えばそれまでではある

9.コンシリエーレ D.レーン
→サウジダービー3着大健闘というのはそれはそうだと思うしパワーもかなりありそうで地方の砂自体も苦手にはしないと思う一方で540〜550kgの馬が小回りのコーナー6回で戸惑わない可能性は低いはず
サウジ帰りでも馬は元気とは聞いているが鞍上がその辺をどうエスコートするかが課題になる
回りは右左がどうという走法ではないが広いコース向きであることは間違いなさそう
ドライスタウトに子供扱いされたセキフウに負けたという結果だけを見れば存外大したことはなかったというオチもありそう
→もしここで大敗する流れでも広いコースに代われば巻き返せる力はありそう

7.ブリッツファング 池添
→きっちり折り合いをつけて必要以上に絡まれないようにするのが好走パターンといった印象
新馬戦と1勝クラスは楽な追走展開で外目に出してからの加速力が他と違った一方で、新馬戦では内側からなかなか抜け出せずに砂を浴びて気持ちが折れかかる仕草も見せていたし、ヒヤシンスSでは延々と砂を浴びた向正面で馬のやる気は無くなってしまったことから馬の後ろに入れて折り合いをつけるのは難しそう
ドライスタウトを見ながら3,4番手の外くらいでじわっと脚を溜めることができれば上位争いはできそうという見立て
道中の他馬の動き方で結果は左右されそうなイメージも残るものの、ドライスタウトにゴーサインが出た時に外から被していけるようなら面白そう
馬格的に他と比べるとパワーで劣る可能性はあるものの、今の時計水準ならこなせて良いし機動力では他の馬にはない優位性を保てる可能性もある

3.ノットゥルノ 武豊
→他の有力馬と違い短期間で使いすぎたので上積みという点で薄い印象が否めないものの、ターゲットを決めればそこに取り付く脚の速さには魅力がある
わざわざ枠の利を捨てるような乗り方はしないと思う一方でダート3戦共に枠は関係なく大外からじんわり追い上げる競馬をしているので内が割れるような競馬はもしかしたらできないかもしれない
2周目向正面から通るコースを間違えなければ浮上はほぼ確実だが伏竜Sのようにみんな同じ脚になってしまった時にどうなるか
有力馬の中では最も他の馬を観ながらの競馬はできそうな点を活かして外に持ち出しての追込みに期待したい一頭
※ゴーサインを出して鞭をふるうとほぼ毎回内側に刺さっているので、この動きが内を走らせたくない要因になっているのかもしれない

10.アイスジャイアント 三浦
→新馬戦、北海道での対戦レベルを考えると素質で一歩劣ると見られても仕方ないかも
川崎の全日本2歳優駿が不向きな形であったとしても門別くらいの広さでレースを展開できる方が力も出せそうで園田コースとなると?が残る
バウチェイサーとドライスタウトの先行ペースでブリッツファングとコンシリエーレが脱落するような流れにでもなれば3着争いの一角を担うことはできるかもしれないが、それでもノットゥルノの方が信頼できそうで


[地元馬について]
他地区の地方強豪馬と比較すると少し見劣りする今年の3歳兵庫世代ではあるが、下のクラスのレースでも古馬のレースの時計と比較してむしろ速い時計での決着が多いことから弱いとまでは思わないがこの強力JRA勢に食い込む存在がいるかどうか

ベルレフォーン 下原
→ここに来ての上昇度に魅力はあるものの、前走の菊水賞とは追走ペースそのものが変わってくるのでうまく脚を溜められるかどうか
菊水賞が完璧に仕上げたイメージもあるのであれ以上のパフォーマンスを望むのは少し酷かもしれないが前崩れで他のJRA勢も早仕掛けで崩れたりすればといったところか

バウチェイサー 笹田
→前走が行きっぷりもレースの作り方もあれ?という内容で直線に入ってから思わぬ失速
今回は新子師もきっちり作り直して状態に関しては自信を持って臨めるとのこと
昨日イグナイターでかきつばた記念を制した厩舎が送り出す自信をどこまで信頼するか
ドライスタウトに先を行かせてしまうと持ち味は半減してしまうだけに、是が非でもスタートを決めて兵庫県JGのように4角先頭で迎えられるようなレースを展開したいところ


田中範、坂本、保利平勢
→例年よりは地元馬に関してもA,Bクラス所属の名門厩舎や勢いに乗る厩舎が参加させてきたので次走以降の経験としてこのレベルをレースで体感させられるのは大きい
出走手当・ダートグレード着外報奨金を合算すればそこそこの金額が支給される為、手当目当てとは言わないまでもこれが良い経験になりそうな馬ばかりで兵庫ダービーを盛り上げる存在が出てきてもというところ
今回馬券どうこうは考える必要はないだろう


[展開]
バウチェイサーかドライスタウトが先手
包まれたり内に押し込められると持ち味が無くなりそうなコンシリエーレが無理をしてでも行く可能性もある
この後ろの外目にブリッツファングが入りノットゥルノとアイスジャイアントは出たなりから先団の動き方を見ながら追走
最初の3角入り口まで先行争いが決着しない可能性もあるが前3頭はある程度コーナーで落ち着かせつつ正面スタンド前では折り合いに専念させる
大きな動きがあるとすれば800mのハロン棒を通過する2角過ぎからで、コンシリエーレとドライスタウトは外からの捲りに警戒しながら生きを入れて後続の進出に備える
外から動くアイスジャイアントに呼応するようにブリッツファングがスパートしたところでノットゥルノとベルレフォーンは内目から上位を窺い一気に流れは加速して3〜4角でのポジション取りへ
ここで前の2〜3頭と後ろにかなりの差がついている可能性もあるが、いずれにしてもブリッツファングの動き方次第でレースの結果は大いに変わってきそう
他馬の動き云々ではなく自分の形に持ち込むことが前提のコンシリエーレとブリッツファングはドライスタウトの動き次第で大敗もあり得る一方でレース展開に合わせて動けるドライスタウトとノットゥルノの二頭はいずれの形でも大きくは崩れなさそうなイメージ


[予想]
◎ 3ノットゥルノ
◯12 ドライスタウト
▲  7 ブリッツファング
△  9 コンシリエーレ

ドライスタウトの全日本2歳優駿の勝ち方は過去に制したJRA馬の中で最も強い可能性がある一方で克服すべき課題が多いのも事実
コンシリエーレやバウチェイサーにハナを叩かれて番手外追走という形になり今までに経験したことのない変則的なペース・コースに対応しきれないところは考えておきたい

ノットゥルノはJRAダートの3戦は自ら動いて先団に取りついて捩じ伏せに行く内容続きで前が3角前からやり合ってくれれば展開的に恩恵は受けられそうで本命に挙げたが、3戦とも内に刺さる癖は出ているのでその辺りは課題と思いつつ本命とした

ブリッツファングとコンシリエーレの評価については展開的に前を見ながらのブリッツファングを上位に取ったが、コンシリエーレやドライスタウト等のマイペースで窮屈にならなかった大型馬の後ろにハマってスムーズさを欠いてしまう危険性もある点から3番手

ドライスタウト、コンシリエーレ共に課題は小回りで変速する器用さを何度も求められるコース設定はマイナスと思いつつも力そのものを信じるなら上位に取っても良い

アイスジャイアントは流れに乗ってレースに参加できるかどうか次第で地元の利を考慮すればバウチェイサーやベルレフォーンを上に見ても良さそう

結論としては園田での勝ち方をわかっている武豊と戸崎から買いたいが、ノットゥルノの一頭軸の買い目で少ない点数で何とかしたい

3⇔12→7,9 4点
3⇔7→9,12 4点  
計8点
※付け加えるなら3の3着の形か3着にアイスジャイアントかベルレフォーンあたりを入れる形

金額は強弱をつけて買う

3着にアイスジャイアント1頭固定で12点買ってみてそれが来れば結果的にプラスという形を狙ってみたりする手はアリだと思う

また、素質的な比較だけであれば12>3>9>7という割と簡単なレースだと思う一方で展開と小回り向き不向きを踏まえると意外と序列をつけるのは難しく感じた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?