第13回福永洋一記念の予想

5/31(火)
高知11R 20:10発走
ダート1600m(右)

過去にはエプソムアーロンの連覇
サクラシャイニーが1.2倍で圏外にとぶ波乱
1〜3人気の3頭決着は2018年の1回のみ

それなりに波乱含みのマイル決戦
5月末から6月初旬にかけての開催ということもあり、暑さへの対応と雨馬場になった場合の対応力も問われる

スペルマロンが調子を崩してからはそれぞれ違う馬が重賞ウィナーとなり群雄割拠の様相を呈してきたが、二十四万石賞覇者で高知3連勝のララメダイユドールvs高知移籍後初戦は2年ぶりで3着に敗れたものの徐々に復調気配が窺える元JRA4勝馬でアンタレスSで4着があるリワードアンヴァルが第2のスペルマロンの座をかけて初の直接対決となる

そこに黒船賞3着で2月のだるま夕日賞の覇者ダノングッドや高知8戦7勝のアメージングラン、末脚強烈なエイシンピストンなどが挑む構図で新興勢力vs高知実績馬の争いにも注目したい


過去の傾向

[人気別成績]
1番人気 4-2-3-3
2番人気 1-4-2-5
3番人気 1-2-1-8
4番人気 4-1-2-5
5番人気 0-1-2-9
6番人気 2-0-2-8
8番人気 0-2-0-10


[好走馬の特徴]
勝ち馬は4〜10歳まで幅広い
馬券内に9〜11歳までが入ることも多い

過去12回で逃げ馬は3-2-0-7
前有利になることが多い高知のレースでは連対馬よりも着外馬が多いのはやや意外

勝ち馬全てに共通すること
→ 3コーナー5番手内が勝利の絶対条件

過去に馬券内となった馬のうち、2コーナーで6番手以降の差し・追込馬は12頭と1/3を占めるが全て2,3着まで

先行・好位からの競馬は9勝で2,3着が6回

逃げ→先行→先行
逃げ→先行→差追
先行→逃げ→先行
先行→逃げ→差追
先行→先行→差追
先行→差追→差追

概ねこの6パターンになる

[過去平均配当]
3連単の平均配当は¥22,650-
3連単万馬券は半数の6回
最低配当は¥1,160- (2010)
最高配当は¥131,430- (2017)

必ずしも人気戦ということはないので3連単の人気どころにドン!と買うタイプのレースではないと言えそう


[5/28,29の高知の傾向]
ペース次第でどの位置からでも来れるが3コーナー4,5番手内は勝利への絶対条件
稍重開催の後で高知競馬場の5/30からの降雨量を見ているとそこまでの影響は及ぼさないと思っていたが不良発表のために考え方は変えて直前まで馬場傾向は確認しておいた方が良さそう


[レース展開]
高知移籍後の三戦のパフォーマンス全てがハイレベルで逃げて楽勝続きのララメダイユドールの逃げ
約2年ぶりのレースを叩いて連勝中のリワードアンヴァルも高知移籍後4戦目で内からハナ主張もあり得るが初速でララメダイユドールが圧倒するか

もともとJRA在籍時は逃げタイプはリワードアンヴァルの方だったが揉まれ弱いという大きな弱点を有しているため、外に馬を置かない好位ポジションからの競馬にシフトチェンジした馬
新天地で逃げ開花(スピードの違いで押し切れてしまうとも言えるが)したララメダイユドールがいて、絡まれるのであれば初めから外からプレッシャーをかける乗り方をしに行くはず(永森がその辺を知っていればの話だが)

先行馬で続きそうなダノンジャスティスやアメージングランは少し離れた追走となりそう

その後ろにダノングッド、ハルノインパクトといったあたりが続きエイシンピストンとサンライズナイトが後方から進む

3コーナーまでに逃げ先行の2頭がどれだけやり合うかによってそれ以降のポジションの馬の台頭を読むレースになりそう


隊列A
⑥           ③    ②    ⑤    ⑦
 ⑧    ⑨              ④                ⑪
  ①      ⑩

ダノンジャスティスが一旦は主張の形を取ろうとするがララメダイユドールが二の脚で前に出るがダノンも引かなければHペース濃厚


隊列B
⑧    ⑥  ③      ⑤    ⑦
  ⑨      ①  ②        ④              ⑪
      ⑩

ララメダイユドールにダノンジャスティスもハルノインパクトも付いていけない形の隊列でそこまでペースも上がらない
打越陣営以外には最悪な展開でハルノインパクトが早々に脱落して早めに吉原が動いて外の進路を塞げばララメダイユドールに盤石の運びとなる

よほど大きな出遅れでもなければこの2パターンのどちらかになると推測しているが、的中に向けた馬券を用意するなら2パターンに合わせたものを用意する方が無難とは思う


[各馬について]

1.リワードアンヴァル 
牡6 永森大 [雑賀] 逃先タイプ
高知成績   2-0-1-0 
高知1600 1-0-0-0
持ち時計   1.43.9 重

JRA実績ではララメダイユドールを遥かに凌駕する成績で逃げるしかなかった戦法から好位で逃げ馬を潰して4角先頭の形の競馬ができるようになったことも評価していた
2020年の甲南S(3勝クラス)では2着に6馬身差をつける大楽勝からアンタレスSではウェスタールンドから0.3秒差の4着
当時2,3着がアナザートゥルースとクリンチャーでタイム差なしと順調であればJRA所属のまま重賞戦線でも活躍が見込まれていただけに、イメージとしては先日の平安Sで2着のケイアイパープルと同レベルの活躍は可能だったはず
2年の歳月を経て新天地の高知で初戦はさすがに厳しかったがその後はパフォーマンスが上昇続き
この地から再びどれだけ活躍していけるか注目

【特徴】
逃げも先行もできるタイプ
未勝利戦-0.9秒差
1勝クラス-1.2秒差
2勝クラス-1.1秒差
3勝クラス-1.0秒差
展開面でも触れた通り揉まれると極端に脆い
ツボにハマればJRAで上記のパフォーマンス

これらの特徴を初騎乗となる永森がきっちり把握していればララメダイユドールを逆転可能と見る
ただ、頭に入れておいた方が良いのは揉まれ弱い馬の内枠で閉じ込められでもしたらその時は・・


2.グランデラムジー
牡6 畑中信 [田中守] 先差タイプ
高知成績   4-1-1-3
高知1600 2-0-1-1
持ち時計  1.44.8 重

二十四万石賞ではララメダイユドールに離されたとはいえ9番人気の低評価を覆して内枠から2着好走
ただこれは名手赤岡のコース取りが素晴らしかったのも事実で初騎乗の畑中が同様のエスコート可能かとなるとかなり怪しい気はする
2月に行われた同距離のだるま夕日賞ではダノングッドから1.8秒差をつけられており、この距離で一線級とやりあうには更なる底上げは必要なイメージ


3.ダノングッド
牡10 多田羅 [別府真] 先差タイプ
高知成績   3-3-4-3
高知1600 2-0-2-3
持ち時計  1.43.2 重

前走の名古屋ではスタートで大きく躓いた影響で流れに乗れず4角で一気に押し上げたところで脚をなくしてしまい近走では珍しく掲示板を外す結果となった
3月の黒船賞では強力JRAのヘリオスとタイム差なしの3着と力そのものは衰え知らず
高知で苦戦する際は長い間隔からの立て直し期間か滑るくらい速くなる不良馬場
距離は1300m > 1400m > 1900m > 1600mの順に良く1600mはJRA時代から何故か苦手にしている条件ではあるが、2月のだるま夕日賞は圧勝しており
パサパサのダートになればまず崩れない

【特徴】
絶好調期のスペルマロンを破った数少ない馬
→スペルマロンの出遅れがあったにしても1300mで-1.1秒差はとにかく驚かされた
高知での3度の着外はすべて1600m戦
一度体調を崩すと立て直しにかなりの時間を要す
内目の枠は大得意にしている

課題はゲートと不利で当日の馬場が不良になるようであれば評価は下げたいが良〜稍重で普通に走ればまず勝ち負けは必至


4.アルジ
セン7 妹尾浩 [打越] 先差タイプ
高知成績  22-5-6-17
高知1600  9-2-3-10
持ち時計  1.43.7 不良

7歳で高知51戦の戦績を誇るが1600mの平均走破時計が1.46.0を超えることと一線級と混じってレースするとかなり厳しい結果を強いられてきただけにここでは明確に力不足の感
暑い時期が得意なタイプでもないので当日の気候も向くかどうか疑問
打越4頭出しの中では最も圏内には遠そう


5.ファンキーゴールド
牡5 井上瑛 [打越] 差追タイプ
高知成績   6-3-1-2
高知1600 1-1-0-1
持ち時計  1.44.4

二十四万石賞で一線級にぶたれて巻き返しを誓った前走も復調途上のリワードアンヴァルに全く歯が立たなかったことから現状では少し厳しい立ち位置
1400mの御厨人窟賞では上がり最速で3着に来ているだけに後方で展開が向ききれば面白いところはあるかもしれないが、ここでは他にしっかりと脚を使う追込勢がいるだけにその中に入って上位を目指すとなると前が1頭も残らないような展開にでもならなければ厳しいか


6.ダノンジャスティス
セン6 上田将 [別府真] 逃タイプ
高知成績   3-3-2-7
高知1600 2-1-2-3
持ち時計  1.44.1

1600m戦は1400mに比べてドカ負けすることもあり、強力な先行馬の餌食になって早々に脱落することもあれば滅法粘っこくゴール前まで踏ん張ることもあるので近走で大きな穴もあけている
今回はまず楽に行けるような相手関係ではないので玉砕覚悟で同厩舎・同馬主のダノングッドのアシストに徹することができれば流れはかなり速くなりそう
騎手がそのあたりのコントロールができるとは言えないところがネックではあるものの、この馬が馬券になるとは言わないがこの馬の出方次第でレースが大きく荒れるか平穏におさまるか変わってくると言っても良いくらいにはキーになる可能性はある


7.サンライズナイト
牡7 塚本雄 [松木] 追タイプ
高知成績   1-3-1-5
高知1600 0-2-0-0
持ち時計  1.44.1 重

ハマるかハマらないか次第ではあるが宮川が乗っただるま夕日賞ではダノングッドから0.9秒差の2着に追い込んだように程よく時計が出て力も必要という馬場での追込みなら侮れない
宮川ほどの信頼度があるとは言えないまでも成長著しい騎手が流れを読みきれば上位進出は可能
前が崩れなくとも一角崩しであれば狙ってみたいがエイシンピストンより上位に来れる確率はかなり低いと思うので、並びの上ではエイシンピストン2着の馬券の3着といったところまでか


8.ララメダイユドール
牡8 宮川実 [打越] 逃タイプ
高知成績   3-0-0-0
高知1600 1-0-0-0
持ち時計  1.42.4 重

JRA3勝クラスでは2度の入着止まりで格的にはリワードアンヴァルにかなり水を開けられる存在だが高知移籍後の3戦のパフォーマンスに関してはまだまだ上がありそうなワンサイド続き
ゲートの出が1番ではないレースでも二の脚で楽にハナまで行けてしまうのでここもハナを切って真っ向勝負の構えか

過去3戦の内容としてはプレッシャーのかからなかった最初の2戦は余力残しで上がりもしっかりと使って大楽勝
前走の二十四万石賞は玉砕覚悟のスコルピウスに鈴をつけられて初めて突かれる形になったが、3コーナー手前でスコルピウスを退けると一旦は後続が寄ってきても再度コーナーでリードを広げ最終的に手応えは苦しくなったものの5馬身差の快勝
手応えが苦しくなった原因は3ヶ月ぶりの実戦が響いた可能性も

【特徴】
ゲートも二の脚も速い
絡まれなければほぼ確勝級のラップ構成
1/23の1.42.4は出色の時計
溜め逃げで上がり勝負もハイラップで後続に脚を使わせる勝負もできる

高知移籍後はまだ並ばれる形になったことがなく、ダノンジャスティスが玉砕覚悟でゲートから仕掛けて鈴をつけに行く展開を3番手からリワードアンヴァルが狙う形になった時に入れ替わりで突かれるとどうなるかだが、過去3戦のパフォーマンスだけ観れば死角は少なそう


9.ハルノインパクト
牡4 西川敏 [宮路] 逃先タイプ
高知成績  15-11-2-5
高知1600  4-1-1-4
持ち時計  1.45.1 重

2〜3歳で高知で重賞5勝を誇り昨年のこの時期は5連勝で高知優駿を制しただけにその時の勢いがあればというところだが、現状は古馬の一線級に対しては苦戦を強いられている
逃げか先行抜け出しがベストの馬だけに高知の中でもかなりの快速先行馬が揃ったここの流れで生き残るのは至難の業と思いつつ、良い意味で空気の読めない騎乗をする鞍上が積極的な競馬をすれば展開に紛れを生じさせる可能性は十分ある

1600mでの1番時計が9着に敗れただるま夕日賞のもので持ち時計的に苦しい印象は拭えないが、前走内容は1400m戦とはいえ久々にこの馬らしい強さを示したので状態の伸び代に期待して前残り展開なら残り目を考えても良い

10.アメージングラン
牡5 吉原寛 [打越] 先差タイプ
高知成績   7-0-0-1
高知1600 2-0-0-0
持ち時計  1.44.8 重

打越厩舎第二の矢として好位もしくは中団ポジションから上位を狙う
ララメダイユドールの勝ちをより確実にするためか、もしくは先行激化でこちらでの差し切りを狙うのかについてはわざわざ吉原を召喚しているので両睨みでの体制で挑んできたと見て良さそう
3コーナー手前からインを掬うのが抜群に上手い騎手だけにこの枠がどうか?という疑問はあるが、前走1400m戦の1.28.6という時計と4角で一気に前を飲み込んだ内容から外枠がマイナスということは無いはず

ララメダイユドールがダノンジャスティス→リワードアンヴァル→ダノングッドと入れ替わり立ち替わり突かれればダノングッドを内に見ながら脚を溜めての外からのマクりがハマる可能性もある

【特徴】
期間限定騎乗の吉原とのコンビ5戦5勝
好位から上がり1〜3位の時計が使える
JRAでは1勝クラス勝ちまでだが未勝利交流を勝ち上がった際も含めて深い砂の適性は高い

前が激しくやり合ったらこの馬の勝利も有り得ない話ではないのでこれまでのレースでの外差しがどれだけやれているか注視しておきたい


11.エイシンピストン
牡4 岡村卓 [雑賀] 追タイプ
高知成績   6-3-5-1
高知1600 3-1-1-0
持ち時計  1.44.1 重

園田から移籍後もしばらく足踏みしていたような印象だが脚質的に対戦レベルが落ち過ぎても勝ちきれない反面ほぼ崩れることが無く、全盛期のスペルマロンを退治したアイアンブルーのように上のクラスに上がりより速く流れそうなメンバー構成は歓迎

【特徴】
目下10戦連続で上がり3F最速
岡村とのコンビ6-3-5-0と馬券外なし
4角マクりきればほぼ確勝
4角7〜9番手でも上位進出は可能

枠は3連続の大外と少し不運な気はするがスローで上がり勝負になりそうなメンバーでもないので出たなりでロスなく運んでお終い脚を伸ばせば超Hペースにでもなれば一撃の場面は十分


予想

まず最大の焦点
リワードアンヴァルvsララメダイユドール

体調と脚元が万全であればリワードアンヴァルが上回ると思うがコーナー6回の小回り適性はララメダイユドールの方が上で余裕を持った調整もこちらの方が順調度では上回りそう

枠に関してはお互いに逆の方が良かったと思える位置関係になったが、どちらも揉まれ強いわけではないので絡まれ方によってはあっさりと沈む可能性も秘めており永森・宮川の両名がどれだけ騎乗馬の特徴を掴んでいるかだが、リワードアンヴァルに初騎乗の永森と比較すると既に3戦で結果を出している宮川の方がリードしていそう

JRA時代は馬場が渋ることを求めていたのはリワードアンヴァルの方で雨馬場は滅法得意で稍重以上に渋化した時は着外なしだったことから砂質の大きな違いはあるものの不良馬場になったことは歓迎のはず

内枠が仇になる恐れはあるもののララメダイユドールからの馬券が最も売れるであろうことも考慮してリワードアンヴァルに期待しているので、展開パターンAを踏まえた買い方をしたいと思う

ララメダイユドールとリワードアンヴァルの対比についてはララメダイユドールの方が強調ポイントは多いものの、個人的にJRA在籍時に愛した方を取りたいと思うのでリワードアンヴァルを本命にしたい

もしもララメダイユドールが不発でもただでは転ばない打越厩舎だけに馬場はもう少し乾いた方が良いイメージはあるが吉原を配してきた本気度も見込んでアメージングランの底力に期待

ララメダイユドールはもし3コーナーまでに並ばれるような形ならどこまで粘り通せるか不安ではあるものの単穴として3番手評価に留めたい

馬場がより乾いていればエイシンピストンとダノングッドをアメージングランよりも上の評価にする予定だったが、乾いても重までの馬場であればアメージングランより少し下の評価にすることにした

3着で前が大きく崩れた時の穴狙いならサンライズナイトを指名する


◎ ① リワードアンヴァル
◯ ⑩ アメージングラン
▲ ⑧ ララメダイユドール
△ ③ ダノングッド
△ ⑪ エイシンピストン
穴 ⑦ サンライズナイト

①→③⑧⑩⑪→③⑦⑧⑩⑪ 16点
③⑧⑩→①→③⑦⑧⑩⑪ 12点
③⑧⑩→③⑧⑩⑪→①  9点

6000円くらいで金額の強弱を若干して挑みます

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